子供の霰粒腫というのは、見ていても痛々しいですし、可哀想ですよね。ところで、霰粒腫というのは、どうしてなるのでしょうか。大人でもかかることのある霰粒腫の、原因と治療法、予防や、繰り返す場合、そして手術についてなど、ケース別に説明していきたいと思います。
霰粒腫とは一体なに?
そもそも、霰粒腫ってどんなものなのでしょうか。私自身もたまになってしまうのですが、霰粒腫というのは、いわゆる麦芽種のように、(ものもらい)と同じカテゴリーに入るようで、瞼の際によくできてしまう、眼病です。
霰粒腫の原因とは
ここで、まずは原因から見ていきたいと思いますが、ものもらいのうちの、霰粒腫というのは、瞼の際にある「マイボーム腺」という、皮脂などがよく分泌される部分に脂肪が溜まることによって発症します。溜まった脂肪はマイボーム腺を詰まらせてやがて炎症を起こしてしまいます。
炎症を起こすと、目がゴロゴロしたり、充血したり、痛みがあったり、痛痒かったりします。同じものもらいの一つである、「麦芽種」は、霰粒腫よりも痛みが強く、私は両方なったことがありますが、実際に、麦芽種のほうがより痛かったです。
ですが、霰粒腫も痛みがないわけではなく、なんだかイライラする痛みというか、例えば瞬きをするたびに痛い、顔を洗うたびに痛いなど、特に目の動作をする時や、目を触ったりしたときに、とても気になってしまう痛みがあります。
子供の霰粒腫の原因とは?
大人でもなる霰粒腫ですが、子供でもなる頻度が高いようです。では、なぜなるのかということについて、詳しく見ていきたいと思います。
小さい子供が目をやたらとこする
子供でも、特に小さい子だと、よく顔に手をやりますよね。目だけではなく、例えば口にもよく手を持っていきますし、顔が痒ければ掻いてしまうし、目がゴロゴロするなら手でこすってしまいます。
こういった、「洗っていない手」で目をこすることによって、まだ発症していなかった霰粒腫のできかけの状態の部分に、細菌などが入って炎症を起こすことで、一気に悪化することがあるようです。特に子供の場合は、やめなさいと言っても、気になるところはどうしても掻いたりこすったりしてしまいますよね。
その時に、何を触っていたかわからない手で触るので、炎症が起きやすいようです。
前髪が長すぎる、汗をふかないなど
ちょうど、私の子供がこれが原因で霰粒腫になってしまったのですが、子供の髪って、伸びるのが早いですよね。そして、前髪がある子供がとても多いです。
親は前髪が伸びてきたな、と思ったら子供の髪の毛を切らなくちゃ、と一つの指針にしていることもあると思いますが、この時、前髪がかなり伸びてしまっていいて、目にかかるくらいになっていることもあります。
その髪が、瞼を刺激したり、髪についている油分がマイボーム腺に入ってしまうと、霰粒腫の原因になるようです。
私の子供が霰粒腫になった時は、医師が一目で原因がわかるくらい、髪が伸びてしまっている状態でした。そして、かいた汗をちゃんとふかないなどでも、起こるのだそうで、特に目の周りは、汗がなるべく入らないように気をつけてください、と言われました。
霰粒腫の治療法について
子供が霰粒腫になってしまったら、治療法にはどのようなものがあるのでしょうか。私の子供の場合は、眼科に行きましたが、重症ではなかったので、自然治癒となりましたが、色々な場合があるようです。
ただ脂肪が溜まっているだけの場合と細菌が入ってしまった場合では治療法が違う
霰粒腫は麦芽種とは違うので、細菌感染ではなく、最初は脂肪が溜まって詰まっているだけの状態です。ですから、眼科に行っても、私の息子のように、特に治療を必要とせず、自然治癒で治ることも多いようです。
では、どのように治っていくのかと言うと、溜まった脂肪が体内に自然に吸収されるのを待つだけとなります。ただし、あまりにも腫れが酷い場合は、点眼薬などが出されるようです。
私自身がなった時には点眼薬をもらいました。そして、自然治癒が可能なのが、細菌などが感染したり、腫れがあまりにも酷かったりしていない場合のようです。
炎症が酷かったり、痛みや腫れが酷い場合の治療法
自然治癒が見込めない場合には、点眼薬や、軟膏、抗生物質などが出されるようで、子供の場合には、どうしても目をこすってしまう回数が多いために、ひどくなるケースが多いのだそうです。
そうなると、まずは点眼薬や、抗生物質で、細菌による炎症を鎮めることになります。その他、目に塗っても大丈夫な軟膏が出される時もあり、この軟膏は、アレルギーの治療でも使われます。
私の子供はアレルギー持ちなのですが、目の炎症が酷かった時に、軟膏も一緒に処方されたことがありました。その軟膏の説明書には、霰粒腫や麦芽種にも効くと書いてありましたが、実際に、軟膏はとてもよく効くので個人的にはおすすめです。
霰粒腫で手術しないといけない場合ってあるの?
霰粒腫は麦芽種とは違うので、手術になることは稀なようですが、その稀なケースとしては、溜まってしまった脂肪が体内に吸収されずにずっと残り続けてしまい、しこりが大きくなってしまった場合や、中の炎症があまりにも広範囲にわたっている場合だそうで、私の子供も、結果的には自然治癒で済みましたが、もしも数日経っても腫れが引かない場合はまた来てくださいと言われました。
ですから、稀ではあるようですが、腫れによる痛みや日常生活に支障をきたすような場合だと手術が必要になるようです。手術自体は、麦芽種とほとんど変わらないようで、腫れた部分を切開して、溜まったものを出すなど、比較的簡単な手術になるようです。
また、繰り返すような場合にも、根本的な原因が解決されていないため、手術が必要になることもあるようです。
まとめ
霰粒腫は細菌が原因ではないため、日ごろから清潔にしておけば、ある程度は防げる病気だと思います。
ただし、霰粒腫のように見えてもしばらく放置してしまうと、実は霰粒腫ではなく麦芽種だった、霰粒腫があっと言う間に酷くなってしまった、などということもあるようですので、子供の場合には、特に目の周りに関してはいつも気を抜かずに、よくチェックしておくと、いいようです。
特に、子供は目をこすりやすいですから、あまりにもこすってしまうと今度は角膜に傷がついてしまう恐れもありますから、こすらせないこと、これも重要ですね。