夜泣きをしている赤ちゃんを抱っこしようとすると、反り返ったり暴れたりして抱っこを拒否することがあります。それどころか、抱っこしようとする前よりひどく泣いてしまうこともあります。
言葉もまだ話すことのできない赤ちゃんに、抱っこを嫌がれてしまっては対処のしようがなくなってしまい、頭を悩ませてしまうお母さんも多いと思います。そこで、夜泣きしている赤ちゃんが抱っこしようとすると嫌がる理由とそのときの対処法についてご紹介します。
夜泣きがひどい場合は、赤ちゃんが泣いている原因を考える
赤ちゃんの夜泣きがひどい場合には、まずは冷静になって、泣いている原因を考えてみましょう。
ただ、言葉が話せない赤ちゃんの要求をくみ取ることは容易なことではありません。ひとつひとつ思い当たる節をつぶしていくといった、気の長い行為であることは心に留めておきましょう。
抱っこしてほしいわけではない
赤ちゃんは抱っこされるのが大好きです。赤ちゃんが泣いているときは、抱っこしてあやすことが当たり前のように感じますよね。
ただ、その大好きな抱っこを拒否してまで夜泣きを続けるということは、赤ちゃんが抱っこをしてほしくて泣いているのではない、ということが分かります。抱っこで解決できないなら、どうしたらいいのかを頭を抱えてしまいそうになりますが、そこはこのように考えてみませんか?
「泣いている原因の候補がひとつ消去できた」
このように前向きにとらえることで、次の対策を考える行為に移ることができます。泣いている赤ちゃんを前にして、ただただ悩んでいても問題は解決しません。抱っこ以外の目的があるのだと割り切って、次の手を考えましょう。
夜泣きに理由なんてない?
泣いている原因を考えると言いましたが、赤ちゃんの夜泣きには特に理由がないことがほとんどです。
というもの、赤ちゃんが夜寝ているときに泣くことを「夜泣き」と考えがちですが、おっぱいがほしくて泣いているときや、おむつが気持ち悪くて泣いているなどの理由がある場合には、実は「夜泣き」とは言いません。寝ているときに特に理由がなく泣き出すことを「夜泣き」と言うのです。
だから、泣いている理由が分からなくて困るのは当然のことで、そのことで頭を悩ませる必要がないということは覚えておいてください。
夜泣いている赤ちゃんが反り返る・暴れて抱っこを嫌がる(拒否)とき、抱っこ以外に考えられる原因
反り返ったり暴れたりするほど抱っこを嫌がる赤ちゃんが泣いている原因は、どのようなものが考えられるでしょうか。その原因として考えられるものをいくつかあげてみます。
お腹が空いている/喉が渇いている
赤ちゃんが夜中に泣く理由として真っ先に考えられるのは、お腹が空いている、もしくは喉が渇いていて、おっぱいやミルクなどを欲しているときです。
特に母乳の場合には、赤ちゃんが1回に飲む量が明確ではありません。授乳間隔があまり開いていなくても、前の授乳量が足りていない可能性もあるので、赤ちゃんが母乳を吸わないかどうか確認してみましょう。
ミルクの場合や、授乳が終了している赤ちゃんについても、夏場などは汗をかいて水分を欲している場合があります。赤ちゃんがいつも摂取している水分を飲ませてみてください。
お腹の空きや喉の渇きが理由だった場合には、これで落ち着いて眠りについてくれます。おっぱいも水分も拒絶する場合には、次の理由について検討してみましょう。
おむつが気持ち悪い
おしっこがたくさん出ていたり、うんちをしてしまったりして、おむつがむれて気持ち悪く感じている可能性があります。この場合、おしりが気持ち悪くて泣いているうえに、抱っこでおしりにおむつが密着してしまうことで、さらに不機嫌が悪化することがあります。
おむつの状態を確認し、少しでも排出物があるようでしたら、おむつを取り替えてあげましょう。さっぱりとして気分で眠りについてくれる可能性があります。
希望の抱っこの仕方と違う
同じ抱っこでも縦抱きと横抱きでは、赤ちゃんの気分はまったく違います。抱っこしてほしくて泣いていたのに、希望している抱っこの仕方ではなかったことで、拒絶して泣いていることも考えられます。
私の息子は、普段は縦抱きが好きで横抱きにすると怒るような赤ちゃんでしたが、寝るときだけは横抱きを要求してきました。このように、タイミングによって、希望する抱っこが異なることもあります。
泣いている原因が分からない以上、「いつも縦抱きだから」「この子は横抱きが好きなはず」という固定概念にとらわれないことが重要です。可能性があることはすべて試してみましょう。意外なところで解決の糸口がみつかるかもしれません。
ただ眠い
解決策がないので、ただ見守ることしかできないのですが、私の息子は、この理由で泣いていることが一番多かったように思います。これについては、本人に確認をとることができないので、親の勘でしかありませんが、こう考えるのが一番自然なように思えたので、私はそう捉えることにしていました。
眠いのに目が覚めてしまって泣いているときに、抱っこされることで、眠いのになぜ抱き上げるんだ、という怒りがこみ上げて、さらに号泣するという悪循環に陥いっていると解釈することで、泣いている理由も、抱っこを嫌がる理由も納得がいき、私のなかでしっくりきたのです。
この場合は、ただただ眠くて寝たいだけなので、泣いていても布団に寝かし、そのまま寝かしつける以外に方法はありません。
抱っこしても泣いてしまうので、同じ泣いている状態なら、抱っこより布団に寝かせて置いた方が、親が楽です。子育ては体力勝負です。なるべく疲れが蓄積しないように、少しでも体を休める方法をとりましょう。
夜泣きで抱っこを拒否するときに、抱っこ以外の対処法
赤ちゃんが夜泣いている原因が判別できず、何を試しても泣き止まない場合には、「夜泣き」と判断されます。前述したように、夜泣きには理由がないので、解決は難しいところですが、抱っこ以外にできる対処法についてご紹介します。
そばに寄り添う
赤ちゃんが不安な気持ちにならないよう、そばに寄り添いましょう。いつも寝付かせをするときの体勢をとることで、赤ちゃんが徐々に落ち着きを取り戻し、眠る体勢に入ってくれることがあります。
トントンしながら眠りにつく赤ちゃんにはトントンをしてあげてください。体を覆うようにして眠る赤ちゃんは、いつものように体を覆ってあげてください。泣いているのでそううまくはいかないかもしれませんが、寝る時間であることを本能的に理解させることを意識してみましょう。
寝たふりする
親も寝ているから泣いても仕方がない、と思わせるのも一つの手です。誰かが相手してくれると感じると、赤ちゃんも泣き止むタイミングを失ってしまうものです。泣いても誰も相手してくれないと感じさせることで、自然と泣き止み、やがて寝る体勢に入ってくれるようになります。
泣いている赤ちゃんを無視することに罪悪感を感じてしまう人もいるかもしれません。でも、理由がなくて泣いている赤ちゃんに対して、あれこれ理由を考えて疲労感ばかり募らせるより、寝たふりをして、せめて体だけでも休める方が時間の友好的な使い方だと思いませんか?
ちなみに私はこの方法で2人の子どもの夜泣きに耐え抜きました。無視している罪悪感をなくすために、顔は赤ちゃんの方を向けることが重要です。薄目で状況が確認できる体勢で寝たふりをし続けることで、時間がかかってもいつかは泣き止むときがきます。そのときをひたすら待つ忍耐の時間です。
思い切って一度起こす
寝ない赤ちゃんを寝かそうとすることは、想像以上に労力がかかります。あまりにも寝付かず、イライラが募ってしまう場合には、眠くて泣いている赤ちゃんも、思い切って一度起こしてみましょう。
まだ体力が余っている赤ちゃんは、しばらく遊ぶかもしれません。その場合、体力があまっていたから寝れなくても仕方のないことだと割り切って付き合ってあげてください。
本当に眠くて限界の赤ちゃんは、遊ぶことすらままなりません。「ほら、やっぱり眠いんでしょ?」と声をかけつつ、もう一度布団で寝かしつけに挑戦しましょう。何度が繰り返すうちに、眠りについてくれます。
まとめ
赤ちゃんの夜泣きに付き合うことは、想像以上に労力がかかります。ひとつひとつ原因となることの解決を試みながら、解決できないときには、泣き止ませることばかりを考えず、ただただ寄り添い、赤ちゃんが満足いくまで泣かせてあげることも親の愛情ではないでしょうか。