誰もいるはずがないのに、子どもが「手を振っていたり」「話していたり」「誰かいる!」なんて言われたら、びっくりしますよね。子どもの霊感、信じるお母さんにとっては「すぐお祓い行った方がいいのかな」「何かにとりつかれていたら、どうしよう」と不安になるでしょう。

逆に、信じないお母さんもいると思います。「どこに?いるわけないじゃん。寝ぼけてるんじゃないの?」と言いたくなりますが、本当に見えていないとは限りません。まずは、そんな子ども達を応援する気持ちを、忘れないことが大切です。

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霊?錯覚?大人には見えないものが見える子ども達

 「○○がいるよ!こっち見てるよ!ほら!あそこ!」

うちの4、5番目の子供は、飼っていた猫が亡くなって数日後から言い出した上記の言葉を最後に、それまでいると騒いでいた「小さな優しいおじさん」「大きな怖いおじさん」の話をすることがなくなりました。4歳と5歳の時です。

「そういえば・・・」と思って聞いてみましたが、記憶から削除されていました。

霊の存在を信じるお母さんもいれば、信じないお母さんもいると思います。

私は、正直に言うと・・・いてもおかしくはない存在とは思いますが、怖いので「いないんだ。」と、自分に言い聞かせて生きてきました。

最初に子どもには、見えないものが見えることがあると知ったのは、前夫のお義父さんが亡くなった時です。四十九日の法要が終わり、納骨堂に骨を納めた次の日のことです。


仏壇の煙草に火をつけて供えた時・・・

長男

「今日は、じいちゃんたばこ吸いに来ないね。」

「いっつも、たばこ吸いに来てたの?」

長男

「うん、じいちゃんの手がたばこ持っていってた。」

「そうなんだ・・・じいちゃん、安心して天国に行けたってことかな。」

長男

「???」

というわけで、天国と地獄の話をして、悪いことをしたら閻魔様に舌を抜かれる話をして、天国でおじいちゃんが見守ってくれる話をしました。

長男は、確かに怖がりでしたが、後にも先にも、見えないものを見えると言ったのは、その時だけです。4、5番目は、暗くても明るくても関係なく、「小さな優しいおじさん」「大きな怖いおじさん」がいる話を、よくしていました。

霊?大人には見えない何か?、が見える子ども達への対応

子ども達が、うちでそんな話をするのは、決まって寝室と脱衣所と和室です。脱衣所の「おじさん」は相当怖かったようで、ドアを開けた瞬間に「ギャーっ!!!」と逃げて、リビングの隅で震えていたこともありました。

うちでの対応は・・・

■私の場合

あまり怖がっていないような時は、

「大丈夫!絶対○○のこと、いじめないから。みんなを守ってくれてるだけだから、そっとしておこうね。話しかけたら、みんなを守ってくれるお仕事の邪魔になっちゃうからね。」
   

怖がっている時には、

「大丈夫!お母さんには強い味方がいっぱいいるんだから!強い守護霊達が守ってくれてるから、おじさん悪いことできないよ。だから、ほっとくのが1番。」(ある霊感が強いという人に言われた話です。)

などのように、子ども達が安心できるまで抱きしめて、霊が見えても、気づかないふりをすることを教えました。

■旦那の場合
「どの辺だ?お父さんがやっつけてやる!とりゃー!!!」

などのように、ボクシングの大好きな旦那は、子どもが指さす方に向かって、ボクシングを始めたり、棒状のものや新聞などを丸めて、たたきつけたりしていました。

1番下が産まれてからは「小さいおじさん優しいから大丈夫だよ。守ってくれてるんだって。」という時もあれば、妹を守るかのごとく「○○がやっつけてやる!」と、4、5番目2人で、新聞を丸めて「大きな怖いおじさん」を退治するようになりました。

私も旦那も、正直に言うと、本当に霊がいると怖いので、いないと信じたい派です。私と旦那の行動は真逆に見えますが、共通点があります。

  • 霊の存在を否定しないこと
  • 大人が「怖い」と思わずに、気持ちで負けないこと
  • 子ども自身が「大丈夫」と安心できるまで、つきあうこと
  • むやみやたらに人に言わないで、できるだけ家族間での話に留める

まずは、大人が子どもの話を信じてあげましょう。どこまでが嘘なのか、どこからが本当なのかは、子ども本人にしかわかりません。全てを否定してしまうと、本当に見えて怖い思いをしていても、誰にも言えず、もっと怖い思いをすることがないとも限りません。

小さいうちはそばにいるお母さんが対処できますが、大きくなっても見えるようであれば、両親と一緒にいない時に見えることもあるでしょう。そんな時に、周囲とのトラブルにならないように、先生にだけは伝えておき、話を聞いてもらえる環境を作ってください。

そのうえで、

  • 霊のような何かが見えてもそっとしておく
  • 本当に怖い時だけ、先生に言う

先生はそれ相応の対応をしてくれるかと思いますが、友達から「変なことを言う」「薄気味悪い」「怖い」と嫌がられる可能性があります。さらに、ひどい場合になると「気持ち悪い」と、いじめの対象になってしまうこともあるので、そうなる前に、しっかりと子どもと話し合っておきましょう。

うちの子達は、怖がることがあっても私たちの対応で落ち着いてくれていましたが、夜泣きや逃げ回って手におえない場合は、神社やお寺などに行き、お祓いをしてもらうのもひとつかもしれませんね。

イマジナリーフレンドと呼ばれる見えない想像上の友達の場合もある

うちの子達もそうですが、1人で遊んでいるはずなのに、話しかけてみたり、返事していたりと、会話をしているような素振りで遊んでいること、ありませんか?

子どもには霊でなく、私たち大人には見えない想像上のお友達がいる場合があります。そんなお友達のことを「イマジナリーフレンド(イマジナリーコンパニオン)」といい、半数近い子どもに存在しているそうです。

イマジナリーフレンドを題材にした日本の漫画では「となりのトトロ」が有名ですが、ディズニーの「インサイドヘッド」という映画を知っていますか?

この映画は、11歳の女の子ライリーの頭の中で「ヨロコビ」「カナシミ」「ビビリ」「イカリ」「ムカムカ」の5人の感情たちが大奮闘するお話です。幼い時のライリーが作り上げた想像上のお友達ビンボンも、2人の感情の手助けをして大奮闘します。このビンボンこそが、ライリーのイマジナリーフレンドです。

映画のワンシーンに、幼いライリーとビンボンが一緒に遊んでいるシーンがありますが、子ども達には、あんな風に見えているのかもしれないと思う時があります。

想像上のお友達なので、そうそう怖がることはないと思いますが、もしかしたら、喧嘩しちゃったりすると、機嫌が悪かったり、いきなり泣き出したりなんてこともあるかもしれません。

イマジナリーフレンドがいるのは、想像力が豊かな証拠です。その想像力を伸ばしてあげましょう。想像力が邪魔になることはありませんから。

イマジナリーフレンドは3~7歳くらい、霊感はいつからいつまで?

イマジナリーフレンドの場合

イマジナリーフレンドは、ほとんどの子どもが3~7歳くらいの時に存在し、大きくなるにつれて、記憶から忘れられてしまう存在ですが、気になるのは小児精神疾患です。

中でも、解離性障害に含まれる解離性同一性障害の可能性を考えなければいけません。これは、俗にいう多重人格のことです。

ひとりで遊んでいるはずなのに、誰かと遊んでいるような素振りがある時に、「誰と遊んでいるの?」と、聞いてみてください。

はぐらかしたり、「ひとりで遊んでる」と答えたりなどの答えが返ってきたり、「こんな感じの生き物なんだよ」と、教えてくれる場合もあります。本人にも、イマジナリーフレンドの存在がわかっていない場合もあり、ひとり遊びの一環としか言いようがない場合など、さまざまな答えが返ってくるでしょう。

解離性同一性障害(多重人格)の可能性を秘めている場合も、実在するかのように、名前を言い、「ここにいる」と言うこともあります。この場合、中高生になっても、イマジナリーフレンドが存在し続ける傾向にあるそうです。

イマジナリーフレンドがいるからといって、絶対に解離性同一性障害になるとは限りませんが、意識して見守ってあげることが大切で、何かしらの影響が出てくるようであれば、小児精神科に相談に行ってみるのもひとつです。

霊感の場合

霊感の場合は、イマジナリーフレンドのようにはいきません。

3~7歳くらいという目安はなく、夜泣きが多い子であれば、新生児の時から始まっているかもしれないですし、小中高生など、大きくなってから霊感が出るかもしれません。

うちの子達のように4、5歳頃には見えなくなり、聞いても覚えていない場合もありますが、一生続くかもしれません。霊感に期間はなく、1人1人まったく違うので、いつからいつまでという目安がないのが現状です。

ちなみに、ラジオなどの音楽禁止の職場で、音楽は一切かかっていないのに「音楽なってますよね。いいんですか?」と聞く後輩が、旦那の会社にいるそうです。

子どもの時から霊が見えていると、見えることに慣れることが多いようです。せっかく持っている才能なので、私の知り合いの霊感が強い人のように、それを仕事のひとつにして、困っている人のために役立てるのも、悪くないかもしれませんよ。

子どもの純粋な心が目には見えないものを作り上げている?

子どもの霊感やイマジナリーフレンドの話をしましたが、1番大切にしなければいけないのは子どもの純粋さです。

子どもの霊感やイマジナリーフレンドは、純粋さゆえに見える場合も少なくないのです。

大人も「楽しい」「嬉しい」「悲しい」「怖い」「不安」などの感情を、そのまま素直に感じることができればいいですが、いろいろな経験をもとに、違う角度から感じ取ります。そのため、本来の素直な感情がわからなくなってしまっているんです。

子どもは純粋なので、受け取ったままの感情を、そのまま素直に感じ取ります。その時その時に合ったインスピレーション(ひらめき)が、そのまま形として見えている場合も少なくありません。

うちの子達の例で行くと、脱衣所には「怖い顔」がいました。その「怖い顔」は、その時によって大きさはバラバラで、おじさんの時もあればおばさんの時もあり、こっちを睨んでいると言います。

何処にいるのかを聞くと、ボイラーの煙突の方を指さします。その煙突にかぶせている布に、子どもの手の平くらいの汚れがあり、言われてみると顔の形に似ています。要するに、目の錯覚ですね。

「脱衣所=怖い」という感情が先に立ち、「いたらどうしよう」という思いから、ボイラーの煙突の方を見ると、汚れが見えます。その時、パッとひらめいたものが、汚れの場所に浮かび上がってくるというわけです。

私達は、あえて汚れだと教えませんでした。「怖がってるのに、かわいそうじゃん」という声が聞こえそうですが、想像力をそのままにしたいと思ったからです。

「子どもにしか見えない絵」というのをご存知ですか?

「だまし絵(トリックアート)」といわれる絵のことで、純粋な心の目で見なければわからないトリックが隠されている絵がたくさんあります。

みなさんを始め、子どもの目には何が写るのか、試してみると楽しいですよ。ちなみに、うちの子ども達は・・・残念ながら、それほど純粋ではないようです。

まとめ

子どもの霊感が、嘘なのか本物なのかは、子ども本人にしかわかりません。子どもの純粋さから見えるイマジナリーフレンドを始め、さまざまな錯覚の場合もあるので、絶対に否定しないことが大切です。

概念にとらわれない、想像力豊かな子ども達を、精一杯、応援してあげましょう。あまりにも異様な怖がり方をするようであれば、お祓いをしてもらうのもひとつですよ。