子供はよく鼻血を出しますが、あまりにもしょっちゅう鼻血が出る、また、なかなか鼻血が止まらないということがあるととても心配になりますよね。
特に、突然大量に出たりすると、何かの病気なのではないか?と、不安になります。
子供はなぜ鼻血をしょっちゅう出すのでしょうか。また、鼻血が止まらないのはどうしてなのか、原因や病気、熱との関係性について調べました。
子供はなぜしょっちゅう鼻血を出すのか
本当に子供って、よく鼻血を出しますよね。それは一体なぜなのでしょうか。
大人でも鼻血を出すときはありますが、本人が原因を特定しやすいのに対し、子供の鼻血はふと見たら出ていたりと、親にとっては突然の出来事なので一瞬慌ててしまいますよね。
子供がしょっちゅう鼻血を出すのは、大人と鼻の構造が少し違うからのようです。どこが違うのかと言うと、鼻の中には「キーゼルバッハ」と呼ばれる、血管が集中している場所があるのですが、この部分は鼻のだいぶ奥のほうにあります。
子供は大人に比べて鼻の大きさが小さいですよね。ですから、この「キーゼルバッハ」という、左右の鼻の穴がちょうどつながっているところに近い部分も、指を入れれば簡単に届きやすいのです。
つまり、大人との簡単な違いは、血管が集中している場所が、鼻が小さいために出入り口から近い、ということなのです。そして、鼻血が出やすいのは、この部分を指で触って血管が破れやすいからなんですね。
鼻血が頻繁に出る子供には、鼻をほじるクセがついていることが多い
恥ずかしいお話しなのですが、私の子供は昔から、そして今でもよく鼻血を出します。その原因は親もよくわかっていて、よく鼻をほじるからです。
見るたびに「汚いからやめなさい!」と注意するのですが、本人は人前でなければ恥ずかしくないと思っているようで、すぐに鼻に指を入れる、そして鼻血を出す、を繰り返しています。
幼児でなくても繰り返してしまうこれは、まさしく「悪いクセ」で、アレルギーも持っているため、鼻の中が痒くなると「あ~痒い!」とほじほじ・・・。
こんなことをしているとどうなるのかと言うと、毎回鼻の同じような場所の血管が刺激で破れることで、その部分がかさぶたになったまま治らず、またそこを自分でいじるからまた出血する、といったまさに悪循環に陥ってしまうわけです。
本人もわかっているようなのですが、どうしても一度ついたクセはなかなか抜けないようで、頼むから学校ではやらないでよ、といつも思うのです。
かかりつけの小児科医さんは、子供が頻繁に鼻血を出すのはほとんどがこういった、子供が自分で鼻に指を入れてしまうクセによるものだとおっしゃっていましたし、親の私もそう思います。
もしもお子さんがしょっちゅう鼻血を出しているようなら、お子さんに鼻をいじるクセがないかどうか、よく確認してみてください。
子供の鼻血が止まらない!適切な対処法は?
子供が鼻血を出したら、まずどうしていますか?
おそらくほとんどの人が、鼻の穴にティッシュを丸めて入れたり、ガーゼを入れたりすると思います。
それ自体は悪いことではないのですが、それでも鼻血が止まらない場合はもしかしたら、処置方法を間違えているのかもしれません。
医師から教わった正しい処置方法をご紹介
- まず、横に寝かせずに、座らせるか、少し俯く感じの姿勢をとらせます
- 手で、鼻の付け根あたり(一番骨の固い部分)をぎゅっと圧迫します
- そのまま15分ほどキープします(同時に冷やすのも効果的です)
大体はこれで、鼻血は止まります。子供が鼻血を出したら、つい仰向けに寝かせたくなりますよね。
ですが、仰向けに寝かせることは逆に危険で、鼻血が喉へと流れてしまうおそれがあるのだそうです。
また、横になる状態は、頭部まで血流を逆によくさせてしまうため、鼻血がなかなか止まらなくなることもあるのだそうです。
よかれと思っていても、案外違うものなのですね。
それでも鼻血が止まらなかったら?病気や熱との関係とは
先にも書きましたが、うちの子供の場合はアレルギーを持っているので、「アレルギー性鼻炎」というものも持っており、これがあるとよく鼻にアレルギーによる炎症が発生するため、痒くて痒くて鼻をいじる回数が増えてしまいます。
極端な話ですが、まだ鼻のかさぶたが完成していないようなうちは、ただ上から鼻をこすっただけでも簡単に鼻血を出します。
そして、だらだらとなかなか止まりません。ですが、このような場合は少量の出血を頻繁に繰り返すだけなので、やはり時間が経てば出血自体は止まります。
怖いのは、出血の量が一定で、なかなか止まらないというときです。この場合には、もしかしたら血液の病気が隠されているかもしれないので、十分に気をつけたほうがよいようです。
例えば、白血病などの場合は、普段から、歯磨きをしただけで歯茎から血が出てしばらく止まらない、どこかに少し体をぶつけただけで簡単にあざになるなど、鼻血が止まらないことと同時に不自然な症状も見られるようなので、思いあたることがあったらすぐに病院で検査をしてもらったほうがよいと思います。
発熱との意外な関係は?
子供がもともと熱を出して寝ていて、鼻血が出たとします。鼻血が出た原因が、例えば鼻をいじっただけだったとしても、熱が出ているときというのは、意外となかなか止まらないことがあるようです。
と言うのも、発熱しているので体中の血液も勢いよく巡っていますよね?大人で言うところの、いわゆる高血圧の人も似たような状態になりますが、血の流れが早いのです。
さらに、発熱で血管も普段より広がっているので、鼻血が出ると、なかなか止まらなくなってしまうことがあるようなのです。
私の子供も、インフルエンザで寝込んでいる最中にいきなり鼻血を出した時がありましたが、顔は真っ赤ですし、ものすごい高熱状態だったので、さらに鼻血を出しているさまは、凄まじいものがありました。
なかなか止まらないので本当に心配になってしまい、診断を受けた病院に電話してしまったのですが、おそらく高熱のために血が止まらないのだろう、というアドバイスを受け、もしも15分以上経っても止まらないようならすぐに来てください、と言われた経験があります。
幸いに、15分すぎる頃にはちゃんと止まっていたので本当にほっとしましたが、熱と止まらない鼻血のダブルパンチは見ていても心底不安になるものですよね。
このように、ちゃんとした止血をしても鼻血がなかなか止まらないときには、
- アレルギーを持っていないかの確認
- 他の部位からの出血があるなど気になる症状はないかの確認
- 熱が出ているときに鼻血が止まらなくなっても、慌てずに、心配なら病院に電話して指示を仰ぐ
といったことが、主な対処法となります。
ポイントは、慌てない、という部分だと思います。鼻血で失血死することはまずないので大丈夫です。
大量の鼻血!緊急の対策は?
では、いきなり大量の鼻血が出たらどうすればよいのでしょうか。
どこかにぶつけた、あるいはただ鼻をいじっただけ、どちらにしろ、通常よりもドバっと出てあまりの出血の量にびっくりするような場合には、
- 鼻を強打した場合には骨折の可能性があるため、すぐに病院へ
- 原因不明で、大量の出血が続く場合も病院へ
- 鼻をいじったなどの可能性が高いときには正しい止血法をとって安静にする
といったことが、今までの話からもおわかりのように、親ができる対策になります。
ポイントは、原因がハッキリしているかどうか、というところと、病院へ行く場合にも、止血はしたほうがよいというところですね。
ただし、鼻の骨を折っているなどの場合には無理に止血せず、タオルを当ててすぐに救急車を呼ぶべきだと思います。骨折は、ただの鼻血とは全く違いますから、かなり痛がっていれば注意が必要です。
まとめ
子供が急に鼻血を出し、さらにそれがなかなか止まらないのは、見ているほうも心配になりますよね。
ですが、大概の場合には、正しい止血法を取ればそのうち必ず止まるようですから、まずは慌てずに、正しい止血をしてあげることが大切のようですね。
また、日ごろから鼻をあまりいじらないようにさせることで、予防にもなりますよ。