子供が頻繁にトイレに行くな、と思うときがあります。

幼稚園や保育園、学校に行っている間はすべてを見ることができないので、なかなか気が付かないものですが、家にいても、トイレが近いようで回数が多い、さっき行ったばかりなのに、まだ出るの?

ということがあったら、それは何かの心のサインか、病気が隠れているのかもしれません。

子供の頻尿に気付いたら、どうすればいいのか、心因性の病気やストレスなどの原因や、心配な糖尿病や膀胱炎といった合併症について説明します。

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子供が頻尿かもしれないサインとは

幼稚園や保育園、学校などでトイレが間に合わなくて、お漏らしして帰ってきてしまうということは、子供にはよくありますよね。

我慢しすぎてしまったり、トイレに行く機会を逃してしまったり、と、まだまだ要領がよくないから起こってしまうことですが、子供の頻尿を見たことはありますか?

子供の頻尿とは、文字通りトイレに行く回数が明らかに多い、ということを指すのですが、ではトイレに行ったからといって、本当におしっこが出ているのかというと、おしっこの量にももちろん限界があるので、出ないのにトイレに行く場合があります。

出ないのにトイレに行くのは、残尿感があったり、漏らしたくないといった不安から行ったりすることが多いようですが、つまり子供の頻尿のサインとは、実際に出るかどうかということより、「トイレに行く回数が多い」ということのようです。

子供の頻尿はストレスなどの心因性の場合である可能性が高い?

大人でも、緊張したり、何らかの心理的ストレスがかかると無意識にトイレの回数が増えることがありますよね。

子供も同じで、心理的な不安、圧迫感、コンプレックスのせいでトイレに頻繁に行くことになってしまう場合があるようです。

私の息子の友達の、仮にA君としますが、A君の話を例に説明します。

A君とは、幼稚園も一緒で、そのまま小学校も一緒になったのですが、彼は幼稚園時代に、よくお漏らしを繰り返していて、その度にお母さんに怒られていました。

何度もお漏らしをしてくるのですから、怒られるのも無理はないですよね。ところが、のちのA君のお母さんの話によると、これがよくなっかったのだそうです。

何度も怒られるうちに、A君の中で、どうしてもお漏らしできない!という強迫観念が生まれてしまったと言うのです。


そのことに初めて気が付いたのは、小学校に上がってからで、夏休みに家族旅行に行ったときだったそうです。

車で移動中も、何度もトイレを訴え、ホテルに着いてからも、30分に1回はトイレに行くような状態で、おかしいと思ったお母さんは、実際におしっこしているのか確かめたそうです。

すると、A君が出たあと、トイレを流した音もしなければおしっこをした形跡もなかったのです。

不安になって後日、学校の担任の先生に、息子さんがどのくらいの頻度でトイレに行くのかを、確かめてほしいとお願いしました。

すると、担任の先生からの報告では、授業中を含め、確認できただけで、なんと10回も!トイレに行っていたそうです。

さすがにこれはあまりにもおかしいということで、膀胱炎を疑ったお母さんは泌尿科へ連れていったのですが、結果は膀胱炎ではありませんでした。

色々な病院を回って、結局わかったのが、「お漏らしに対する過度の恐怖症」になっている、ということだったそうです。

A君本人も、お漏らしするくらいなら何度でもトイレに行く、ということを言っていたのだとか。


最終的にお世話になった心療内科の先生の話によれば、幼児期の不安をそのまま引きずると子供は頻尿に似た状態になることが多いのだそうです。

例えばお母さんに怒られるだけではなく、お友達にお漏らしをからかわれたりといったことでも、後になって後遺症のように引きずり、結果として、頻繁にトイレに行かないと気が済まなくなるのだそうです。

このように、子供の頻尿の多くは、実際にはおしっこが出ているわけではなく、なるべくおしっこがしたくなる前にトイレに行っておきたいという不安、脅迫観念からトイレに行く回数が多くなることも多いようです。

ポイントは、

  • トイレに行く回数がとにかく多い
  • 実際におしっこが出ているわけではない
  • トイレのない場所に行くと不安になる

こういった傾向が見られたら、もしかすると心因性のものが原因で頻尿になっているのかもしれません。よく注意してみてくださいね。

糖尿病や膀胱炎の可能性は?

子供が食欲が旺盛で、特に甘いものが好きで、平均体重よりも太り気味だった場合、糖尿病にでもなりはしないかと心配になりますよね。

私の息子は食が細いタイプなので、食べないことのほうが心配なのですが、周りのお母さんからよく聞くのが、「最近子供が太ってきたから病気が心配」だそうで、子供でも、ダイエットさせたりしているのだそうです。

実際に、尿たんぱくでひっかかってしまったお子さんもいて、食生活から起こるタイプの糖尿病には要注意のようですが、実は糖尿病と膀胱炎とは、関係していることが多いようです。

と言うよりも、糖尿病の合併症として、膀胱炎が起こりやすい、ということなのです。

ただの膀胱炎と糖尿病からの合併症の違い

ここで、ただの膀胱炎について特徴を見てみると、膀胱炎は、主に長くトイレを我慢しすぎることが原因で起こります。

膀胱炎になると、熱が出たり、腹痛が起きたり、何度もトイレに行くなど、常に残尿感が残るようになります。残尿感はそのまま、頻尿に結びつくので、ただの膀胱炎の場合には、膀胱炎が治れば、頻尿や残尿感も解消されます。

続いて、糖尿病の合併症として起こる膀胱炎は、まず糖尿病になり、だんだん痩せてくる、疲れやすくなってくるなどのことがあってから、膀胱炎を発症します。

発症する原因は、尿路感染や、糖尿病性腎症があります。つまり、いずれも、糖尿病になってから起こるもので、症状はただの膀胱炎とほとんど変わらないようです。

糖尿病の場合にはまず糖尿病の治療が必要になってしまうのですが、ただの膀胱炎だった場合のポイントは、

  • トイレを我慢しすぎない
  • 熱が出たら要注意
  • 腹痛(下腹部痛)に注意
  • 残尿感がないかどうか、子供に確認してみる

といったことが大切なようです。

私の息子も、トイレをいつも我慢しがちで、本人いわく、「行っている暇がない」と言うのですが、生理現象を我慢すると大変なことになるよ、ということをきちんと教えて行かなければならない、ということですね。

まとめ

子供はナイーブなので、ちょっと言われたことでも傷ついて、ずっと覚えていて、そのうちトラウマになってしまうこともあります。

特に、生理現象のことについては、おそらく羞恥心もあって、より記憶に残りやすいのだと思います。

子供が頻尿かもしれないと思ったら、まずは何かトラウマになっていることはないか、探ってみるということと、トイレを失敗してしまっても怒りすぎない、そして、心の問題ではなさそうなら、内科や泌尿科に早めに受診すること、これらが親のできる対処法になるようです。