こどもが吃音になると親はとても心配し、どうにか治せないものだろうかと色々調べたり相談したりするものです。私も下の子が3歳になるちょっとまえに吃音がでてきて、色々調べたり相談しました。

子どもの吃音は改善するのでしょうか?

ここでは家庭でできることとして、接し方や対応、病院に通った場合の治療方法など、また悪化していった場合の相談先などについて、我が家の体験も交えながらお話します。

今、こどもの吃音を治したいママ・パパにとって少しでも参考になればと思います。

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子供(3歳の幼児)の吃音が改善・治った!家庭でできる対応・接し方

吃音は急にでてきます。ある日突然というケースが多いのです。我が家の場合もそうでした。ある日突然下の子の口から吃音が出始めました。最初は私も「ん?」という感じでしたが、日に日に吃音が増えていく様子に「これは…」と焦り始めたのです。

こどもに吃音がでてきた時、その子にどう接していけばいいのでしょうか?また家庭でどんな対応をするべきでしょうか?

言い直しをしない

吃音がでてきた時、親はついつい「違うでしょ、こうでしょ。」などと言って、言い方を直すように言ってしまいがちですね。

しかしこれは逆効果です。言い間違いを指摘されると親でも恥ずかしいことってありませんか。

こどもも一生懸命話した言葉を言い直しさせられるのはとても恥ずかしく、次に話す時も「また間違えちゃうかな」と思って、言葉を発するのを躊躇してしまいます。

また、こどもがせっかく頑張って話をしたのに、その伝えたい内容よりも、手段として用いた言葉の方に親が反応してばかりだと、伝えたい気持ちも萎えてきてしまいますね。

気にしないでゆったりとした気持ちで

私が住んでいる町の子育て支援センターに相談しにいったときのことです。そこの臨床心理士の方からこう言われました。

「吃音を気にするそぶりを見せず、普通の会話のようにうんうんと今まで通り聞いてあげてね。」

たったそれだけです。でもこれが実は大事なのですと言われました。

吃音を親が気にして言い直しをさせたり、不安そうな表情を見せたり、言葉をさえぎって先に言葉を話してしまうことをせず、ただ、最後まで「うん、うん、そうなの〜。」と聞くだけにします。そして最後までこどもが話し終えたら少しゆっくりぎみに応答します。


私も我が子が「こっ…こっ…」と吃音し始めると、つい「なにが言いたいのだろう、次にでてくる言葉はなんだろう」と思いっきりこどもの顔を直視しながら、真剣で若干不安げな表情で聞いてしまっていました。

でも、このアドバイスをもらってからは、耳だけは集中しながらも、例えばなにかの作業の途中だったらそちらをしつつ、顔を時々合わせるという風にしてさらりと聞くようにしました。

そうすることで、私自身、ゆったりした気持ちで構えること、吃音は気にしていないよという態度などが、こどもにとって安心して話ができる環境だということが段々わかってきたのです。

言いたい内容を受け止める

これもその臨床心理士から言われたことですが、子供に吃音があるとどうしても、なにを言いたいのかを最後まで聞かないとわからず、途中で「つまり言いたいのはこういうこと?」とさえぎってしまいがちです。

最後まで聞いて全体を把握し、言いたかったことがなんであるのかを受け止めることが大事ですと言われました。

忙しい家事育児に追われてなかなか最後まで話を聞くということは大変かもしれませんが、たとえ吃音で最後まで話が完結できていなくっても、こどもが話し終えたらだいたいこういうことを言いたかったのかなと想定して応答していくといいですね。

お兄ちゃんお姉ちゃんにも協力してもらう

我が家は上に年の近い子がいたので、つい上の子も下の子の吃音に対して最初びっくりして、そのうちちょっと真似しちゃったり笑っちゃったりしていました。

でもそれをしないようにして、気にしないで普通に話してねと伝えました。上の子は言葉も早くよくしゃべる子だったので、下の子の言葉を遮ったり、先回りして内容を言ったりしたのですが、なるべく下の子の話を最後まで聞くようにしようねと伝えました。

スキンシップをたっぷり

これは吃音に限らず、ですが、特に吃音がでてからは意識してスキンシップを行いました。

上の子も「いいないいな」となるので二人とも一緒にスキンシップをとりました。上の子が幼稚園にいっている間は、下の子だけの時間として、よく抱っこしたりぎゅうしたり、背中をなでたりトントンしたりしながら会話したものです。

こういうことを通して、ママ・パパの前ではなんでも話せる環境を作ってあげることが大事ですね。

3歳の幼児期に吃音が出始め、徐々に治ったケース

我が子は3歳になる前に吃音が出始め、その後幼稚園に入園、年少さんの一年間は吃音がある状態でした。

家ではよくしゃべりましたが幼稚園では「ほとんどお話しないね」と言われる子でした。やはり吃音を気にしていたのかなと思います。

担任の先生にもフォローしてもらい、そこだけに注目せずに、でも注意深くよく見て聞きながら毎日を過ごしていきました。そして年中さんになる頃には自然と吃音が治っていました。

吃音は治りましたが、今でも話す時「(自分の名前)ちゃんね、…ッチッ…今日ね、」というように単語の間に舌打ちのような音を発することが、時々あります。我が家ではこれは本人なりのタイミングを図るリズムだったり、落ち着かせる仕草なのだろうと納得して、今のところはそのままにしています。

吃音が治らない・ひどくなった・悪化した場合

吃音が悪化していく、小学生になっても吃音があるなどの場合は、専門家に一度診てもらうことをおすすめします。といっても、どこに相談すればいいのかわからないという方もいるでしょう。

私は地域の子育て支援センターの無料相談を最初に受けました。そこでさきほどの臨床心理士のアドバイスを受けたのですが、その子によって受けられるサポートなどを紹介してくれるパンフレットもいただきました。

まずは、お住いの地域の子育て支援センターなどで相談してみるといいでしょう。そこでカウンセリングを受けてアドバイスをもらい、実践してみてください。それでもよくならない場合は言語療法士がいる病院を探してみてください。

まとめ

上で紹介したような家庭でできることを通して、幼児期の吃音の子の大半は小学生になる前に自然に治ると言われています。

まずは子供が家庭での会話を躊躇せず、緊張せず、嫌がらずに、話せるといいですね。そして、親も子もゆったりとした気持ちで、その日あったこと、感じたこと、思ったことの会話を楽しんでください。