入学準備そろそろ始めなきゃという時期、できれば手作りでそろえてあげたい!という保護者の方もいることでしょう。
でもそんなに裁縫得意じゃないから…と諦めかけていませんか?
大丈夫です。私も裁縫苦手ママでした。しかし、子供の入学を機に数年ぶりにミシンを取り出し、ひとつひとつ作ってみた結果、一通りの物を手作りでそろえられたのです。
ここではお裁縫が苦手な方でも簡単にできるランチョンマット、給食袋、マスク、移動ポケット、上履き袋、ガーゼハンカチの作り方をご紹介します。
案外やり始めると楽しくなり、出来上がった時はちょっとした感動ものですので、試しに作ってみるきっかけになればと思います。
入学準備リスト・入学グッズの中で手作りできる物は?
学校の入学前説明会で資料を渡されこともあるかと思いますが、その中に入学時に必要な持ち物が書いてあります。手作りできるものはどのようなものがあるでしょうか。
- レッスンバッグ(手提げ袋)
- 上履き袋
- 体操着袋
- ランチョンマット
- 給食袋
- 図工などで使うスモック
- マスク
- 鍵盤ハーモニカケース
- ガーゼハンカチ
- 移動ポケット など
まずは簡単なもの、小物から初めてみるのをおすすめします。慣れていくうちに縫い方や生地の扱い方がわかってきて、徐々にレベルアップしていろいろと作れますよ。
入学グッズを手作りしよう!簡単な作り方を紹介
学校によってサイズ指定がありますので、ここで紹介する仕上がり・裁断のサイズはあくまで参考程度と思ってください。実際に作る時は、通われる学校から指定されたサイズに合わせてみてくださいね。
全体的なポイントとして、縫い始めと縫い終わりには返し縫いをしておくとほつれにくくなり、しっかりとした仕上がりですので、ちょっと心がけておくといいですよ。
ランチョンマット(裏地なし)
初めて作る、久しぶりに作るというなら、ランチョンマットからスタートすることをおすすめします。アイロンでしっかり折り目をつければ、あっという間にきれいなランチョンマットができますよ。
まずは作る材料を用意しましょう。初心者にも縫いやすく、ランチョンマットに適している生地としてはシーチングかオックス生地がおすすめです。
材料
※今回は縦30cm×横40cmを仕上がりとするので、縫い代を一辺プラス2cm追加し、縦34cm×横44cmに裁断
あると便利な道具
アイロンで折り目をつけると仕上がりがぐんときれいです。
作り方
- 裁断した生地を裏返しにして、縫い代2cmのところで一周をぐるりと折り、アイロンをかけます。
- 2㎝に折った部分をさらに半分の1㎝で折って、またアイロンをかけます。
- 二重の線がぐるりと一周ある状態です。
- 四隅の角の小さな三角形をハサミで切り落とします。
- 横を1㎝折り曲げます。
- さらに1㎝折り曲げます。
- 下側の角を2㎝の線に合わせて三角形におります。
- 折ったままの状態で1㎝折り曲げ、もう一回1㎝折り曲げます。
- こうすることで角にきれいな折込ができます。
- 全ての角を9のように折り込んだ後にアイロンをかけます。
- 周囲をミシンか手縫いで縫っていけば完成です。
ランチョンマット(裏地あり)
今度は裏地がついているタイプのものを作ってみましょう。
材料
- ランチョンマット用の生地:表布縦34cm×横44cm 裏布縦34cm×横44cm
※同じ柄でもいいですし、違う柄だとリバーシブルなランチョンマットに。 - (必要なら)名前用のタグ
作り方
- 裁断した表布に名前用のタグを縫い付けます。(タグが不要の場合はこの工程を省いても大丈夫です。)
- 表布と裏布を中表(表同士を合わせて裏が外側になるように重ねること)にします。まち針を数箇所止めておくとずれにくいものです。
- ふちから1㎝あたりをぐるっと一周縫うのですが、後で表と裏をひっくりかえすために、返し口を10cm残しておきます。
- 四隅の角の三角形を切り落とします。この時縫った部分を切らないように気をつけてくださいね。
※こうすることで、表に返した時に角に不要な厚みもなく、きれいに仕上がります。 - 返し口から表に返します。この時返し口が破れないように気をつけながら返しましょう。
- 角もきれいにでるように整えます。
- アイロンをかけます。
- 返し口をコの字かまつり縫いで閉じ合わせます。
※コの字は糸がカタカナのコを描くように縫う手法です。
参考動画:コの字とじ https://youtu.be/532Pe8JCPrU - 端から5,6mmのところをぐるりと一周縫います。こうすることで、型崩れがしにくいのです。
給食袋
ランチョンマットができあがったところで、今度は給食袋を作ってみましょう。ランチョンマットとおそろいの生地で作ると手作り感がアップしますね。
給食袋とランチョンマットは洗い替え用にいくつか用意する必要があるので、コツをつかんで効率よく作ってみましょう。
材料
- 給食袋用の生地:出来上がりが縦15㎝×横23㎝とすると横17㎝×縦52㎝
(底が「わ」の状態)
※給食袋用の生地もランチョンマットと同じシーチングかオックス生地が縫いやすくおすすめです。 - 丸紐40㎝1本
※この長さもお好みで調整してください。ランドセルの脇にあるフックにかけた時に邪魔にならない長さがいいですね。
作り方
- 裁断した生地の周囲は切りっぱなしでほつれることを防ぐため、ロックミシンかジグザグミシンをかけます。
- 横長に置いた状態で、上辺と下辺を1cm折ってアイロンをかけます。この時、左右に近いところは1㎝よりも少し多めに折ります。
- 両端から6㎝のところまでを1㎝幅で縫います。
- 両端から3㎝のところで折ってアイロンをかけます。
- アイロンをかけたところ、端から2.5㎝のところを上から下まで縫っていきます。
※この部分は紐を通す部分です。 - 中表にして角を合わせてまち針でとめます。
- 両脇を上から5cmのところまで、1.5cmの縫い代で縫っていきます。
- 底にマチ(幅)を入れたい場合は、両端をつまんで三角形につぶして幅の分だけ縫っていきます。
- 表に返します。その際は角もきれいにでるようにつまみながら返します。
- 開いてある部分の強度を保つために、ミシンで返し縫いをしておきます。
- アイロンをかけて整え、紐を通して玉結びすれば完成です。
移動ポケット
小学校の毎日の持ち物にはハンカチとティッシュも含まれています。でも収納するポケットがない洋服を着て登校する日だってありますよね。
特に女の子の洋服にはポケットがないワンピース、ポケットスペースが狭いズボンやスカートで登校することだってありますね。
そんな時、この移動ポケットがあれば、ハンカチとテッシュを収納してクリップで簡単にとりつけることができるのです。一つあると便利ですし、作り方も簡単ですのでトライしてみてください。
材料
- 移動ポケット用の生地(やはりオックスかシーチング生地がおすすめ) 17㎝×58cm
- バンド用として18cmの綾テープ(なければ余った生地を4つ折り・端が内側になるようにして端を縫った18cmのものでもOK)
- 3cmの面ファスナー
- バンドクリップ 1セット(100均にも売っています)
作り方
- 生地を表にして、上から2㎝のところにザラザラした面の面ファスナーを縫い付けます。
- 生地の下から9㎝の部分に綾テープを縫い付けます。縫い代は5mm程度で大丈夫です。
- 2でつけたテープの両端4㎝のところにミシンで返し縫いをします。
- 生地を裏返しして、真ん中あたりの両端を内側に1㎝ほど折ってアイロンをかけます。
- 生地を中表にして半分におります。
- 角をあわせるようにして折り、四隅を丸く切ります。
※こうするとフタの部分の角が丸くなってかわいいですよ。四角いフタのままで良い場合は、この工程は省いてくださいね。 - 下(わの部分)から10㎝あけて上にむかって1cm幅でぐるりと縫っていきます。
- フタになる角の丸い部分をさらに3mmくらいになるようにカットします。
※こうすると、表に返した時に角の余分な布でゴワゴワと厚みがでることもありません。 - 7の工程であけておいた10㎝のところから表にひっくり返します。
※返す時には角もしっかりと指でなでながらきれいに整えます。 - 7の工程であけておいた10㎝の部分も1㎝の幅で内側に折り込みアイロンをあてます。
- 1でつけた面ファスナーが上側&見えるように置いて、下から9㎝のところで折り、アイロンをかけます。
- 柔らかいほうの面ファスナーを上から5mmくらいのところに縫い付けます。
※ザラザラした面ファスナーと縦がそろっているようにつけます。 - ポケットの底辺部分以外をぐるりと端ミシンをかけていきます。
※この時、ポケットの開き口部分は返し縫いをして強度をもたせます。 - 6でつけたバンド用の綾テープにハンドクリップをつければ完成です。
移動ポケットのサイズはハンカチとティッシュがちょうどおさまるくらいのサイズを意識しながら作ると、大きすぎて目立つこともなく、とりだしやすいですね。
上履き袋(裏地あり)
上履き袋は現在のお子さんの上履きサイズより大きめで作っておくことをおすすめします。
というのも、1、2年生のうちはいいのですが、3,4年生以降成長とともに足のサイズも大きくなり、せっかく作ったのに上履きが入らずまた作り直し…ということもちらほら耳にするからです。
できれば長く使ってほしいものですよね。ピッタリサイズより少しゆとりを持たせて作ってみましょう。
今回は裏地ありですが、裏地がないタイプは裏地を縫い付ける部分などの工程を省いて作ってみてください。
また生地はオックス生地などがおすすめです。キルティング生地でもいいのですが厚みがあって初心者には縫いにくい、洗濯した後乾きにくいなどの点から、今回はオックス生地2枚で作る方法をご紹介します。
材料
- オックス生地:表布、裏布両方とも縦32㎝×横24cm(縫い代込)を2枚ずつ合計枚4枚
- 持ち手用のアクリルテープ32cm、7㎝
- Dカンと呼ばれる持ち手を通すカン 1つ
作り方
- 縦32㎝×横24cmの布を2枚裁断します。
- アクリルテープもそれぞれカットします。
- 表地から縫っていきます。中表にして、縫い代1㎝幅でコの字になるように端まで縫います。
- 脇の縫い目と底の縫い目を合わせながらまち針でとめて、マチをつくります。縫い目を中心して2㎝、2㎝のマチ4㎝としますがお好みでこの長さは調整してみてください。両方にマチをつくり、縫っていきます。
- マチができたのなら、袋口を縫い代2㎝幅で折ってアイロンをかけます。
※この時両脇の縫い代も割ってアイロンをかけておくときれいです。 - 次に裏地を作っていきます。裏地も表地と同じように3から5までの工程を行ってください。
- 裏地ができたら、次は持ち手を作っていきます。まず7㎝にカットしたアクリルテープにDカンを通して、二つ折りにし1㎝の縫い代で仮縫いします。
- 32㎝のテープも二つ折りにして1㎝の縫い代で仮縫いします。
- 表地と裏地のマチの部分を縫い合わせることで、上履きを取り出した時に裏地が飛び出てくることを防ぎます。表地と裏地の底辺をくっつけるように置いて、マチの縫い代部分から1㎝のところを両方縫い合わせます。マチの上部(三角形の上のところ)は不要なのでカットします。
- 裏地が表になるように返していきます。写真の例だとクリーム色の方が裏地、ピンク色が表地です。角もしっかりとだしていきましょう。
- 表地、裏地の脇の縫い目が合うようにしてまち針でとめます。
※この時少し(1,2mmほど)表地が見えるようにとめておくとよいでしょう。 - 7、8で作った持ち手を、袋口の中央にくるように印をつけながらまち針でとめていきます。持ち手をそれぞれ表地と裏地の間に挟んで差し込みます。
- 袋口を2回縫います。1つ目は端ミシン、2つ目は縫い代1㎝の部分をぐるりと一周縫っていきます。こうすることで持ち手が丈夫に縫われます。
※持ち手の部分など厚物を縫う時は、針を14号に替えると縫いやすいのでおすすめです。また、その部分だけは針を1針1針手で進めながら縫うといいでしょう。 - 最後に表に返して、形を整えて完成です。
マスク
給食の時の着用や、インフルエンザが流行した時にはマスクで登校するなど、小学生以降もマスク着用の機会は多いものです。
たくさんあったほうがいいアイテムですよね。その都度使い捨てを使用するのもいいのですが、せっかく移動ポケットも作れるのなら、柔らかいダブルガーゼの手作りマスクも作ってみましょう。
とても簡単なので、たくさん作ってストックしておくといいですね。小学低学年くらいのサイズで作り方をご紹介していますが、お子さんの顔に合わせてサイズ調整してみてください。
材料
- ダブルガーゼ生地 18㎝×27㎝
- マスクゴム50㎝
作り方
- 横長に置いて、表になるように半分に折りアイロンをかけます。
- 一度開いて、真ん中にできた線に合わせて上と下を折り、アイロンをかけます。
- 真ん中に合わせた合せ目が表になるように二つ折りにします。
- 両端を縫い代5mm〜8mmで縫います。
- 表に返します。
- 両端を1.5cmの縫い代で縫います。この部分がゴムを通す部分です。
- 25㎝にカットしたゴムをゴム通しなどで通します。
- 結び目を中にいれれば完成です。
ガーゼハンカチ
マスクを作る時についでガーゼハンカチも一緒に作ってみましょう。給食の時に手作りのおそろいマスク&ハンカチを使えるなんて、お子さんもきっとうれしいことでしょう。
材料
作り方
- ガーゼ2枚を中表にしてから返し口5㎝ほど残し、周囲を縫い代1㎝で縫っていきます。
- 4隅の角をカットすると表に返した時にゴワゴワもたつかず、厚みもでません。
- 縫い代をアイロンで割ってかけます。(この工程は仕上がりがきれいになるものなので、急いで作りたい時、気にならない場合は省いても大丈夫です。)
- 返し口から表に返し、形を整え、アイロンをかけます。
- 縁にステッチを縫って(端ミシン)完成です。
入学グッズの手作りにおすすめサイトや参考になる本
入学準備をすすめるにあたって、生地を購入したり、作り方がよくわかる本をご紹介します。
大塚屋ネットショップ
入学準備にはいろいろとお金がかかりますよね。こちらのサイトは生地がとても安く、種類も豊富なのでおすすめです。
手作りしたい通園通学グッズ (レディブティックシリーズno.4326)
わかりやすい説明とイラスト、型紙もついているので初心者でもすぐに見ながら作れます。スモッグも130サイズまであるので、大きめなお子さんにも作ってあげられますね。
まとめ
手作りの入学準備グッズは子供が大きくなっても思い出ですので、まずは一つなにかにトライしてみるのもいいですよね。これなら作れそう!という喜びとともに、入学準備を楽しくすすめられていきますように。