我が子が一人前の大人になって生きていけるように、小さいうちからきちんとしつけしておかないと!と思い、大切なかわいい我が子のしつけに心を鬼にして日々奮闘しているママも沢山いらっしゃるでしょう。
私も今まさにその真っ最中ですが、育児をしていく中でこの「赤ちゃんのしつけ」について実体験を元に考えをまとめてみました。。
「しつけ」と「教育」の違い
~「しつけ」と「教育」の意味~
漢字で書くと「躾」ですが、生活の中で他人に迷惑をかけないような礼儀作法やルールを身に着けるために行うものが「しつけ」です。
きちんと座って食べる、肘を付いて食べない等の礼儀作法や、順番を守る、決まった時間に寝起きするといったルールが守れるように伝え、できるようにすることがしつけです。
一方「教育」は個々の持っている能力をより高めるために教えられたことを自分の物にすることです。勉強はもちろんのこと、運動や芸術等教えられたことを自分でできるようにしてレベルアップしていくような感覚でしょう。
~「オタクのお子さんどういう教育をされているんですか?」間違っている~
そう考えるとドラマ等でよく子供がよそ様に迷惑をかけてしまった時に相手の親に言われるセリフがありますが、これって間違っているように思います。
他人様に迷惑をかける行為ってしつけだと思うので「オタクのお子さんどういうしつけをされているんですか?」が正解ですね!
「しつけ」は一歩間違うと「おしつけ」に!
~0歳児にしつけはただの押し付け~
言葉がよくわからない0歳児に対して、こうするべき!と言ってしつけをしようとしても理解されることは少なく、結局大人がこうあるべきという人間像を赤ちゃんに押し付けているだけになってしまいます。
0歳のうちは産まれてきてから体験するすべての事を「楽しい!」と思えるぐらいがいいのだと経験してみて思いました。
食事をする意欲が湧いてきて自分で食べたい!触ってみたい!と思っている赤ちゃんに対して「座って食べないとダメ!」「じっと食事に集中しなさい」なんて、しつけ以前に赤ちゃんの意欲を潰してしまっているようなものだと思います。
~イヤイヤ1歳児にもしつけは逆効果~
1歳を過ぎると言葉もわかりはじめ、しつけができるぞ!と思いがちですが次に問題になるのが子供の自我が芽生えてくることで好きと嫌いが出てきます。
それも1歳代後半になってくると何をするにもイヤ!という時期が到来する子が多いのですが、こんな時期にしつけのために「あれもこれもこうしなさい!」では子供もますます意地を張ってイヤイヤになってしまうものです。
ここでも子供の都合ではなく親がしつけたいが為のしつけの押し付けになってしまうのではないでしょうか。
~我が子の例、食事が嫌いで頑固な子はこうなる~
私の両親は厳しかったので、自分の子供にも同じようにしつけようと思っていました。というより逆に主人の生活から見える礼儀作法があまりにも残念な感じで、こういう風にだけはなってほしくない!という思いが強いこともあります。
しかし、我が子は本当に頑固で人一倍自我も強いのに食べることに全く興味がなかったので、そんな我が子に「ちゃんと座って食べなさい」「食事中は遊ばない」なんて注意したものなら、じゃあ食べない!の一点張りで、あっという間に体重が減ってしまいました。
それでも1歳代後半になり大人の物まねを良くするようになると、座って食べている私をみて、膝立しながら食べるようになったので「膝痛くない?椅子に座った方が楽だよ」と声を掛けると自ら椅子を用意して座るようになりました。
親があれやこれやうるさく言わなくても、出来るときが来るものなんだなといろいろ口うるさく言ってきたことを後悔しました。
赤ちゃんの個性を生かした「教育」を!
~食事のしつけは後からでもできる~
実体験の結果、毎日3回ある食事については、しつけは後からでも十分に間に合うと思います。スプーンやお箸の使い方も大きくなって使えない人なんていませんから、ある程度使えるようになってから正しい持ち方や食べ方に治せば良いのです。
何かをする意欲がいっぱいある時期はどういう形であれ、子供に自由にやらせてあげるのがしつけの近道なのだと思いました。
~では何歳からしつけるのが良いのか~
まだ私自身、1歳の子供を育てたことしかないのでこれから先どうなるのかはわかりませんが、少なくとも我が子の性格からいうとまだしつけの必要はないのでは?と思っています。
当然、危ないことや周りに迷惑をかけることは積極的にしつけるのですが、親がカバーできる範囲内の事は自由にやらせてあげるべきだと考えています。子供が自分で意見を口に出して言えるようになるまでは、見守っていてもいいのではないでしょうか。
~しつけより「教育」を積極的にやりたい~
0~1歳あたりの子に、嫌なことをダメ!というよりも好きなことを思う存分やらせてあげた方が後々聞き分けが良くなると実感しています。
例えば我が子は本を読むことが大好きですが、片づけが出来ず、次から次へと読んでほしい本を持ってきてしまっていました。自分で片づけさせなければと思い、片づけてからでないと次の本を読まない!としつけていたのですが、それは逆効果でした。
あくまで絵本を読んであげることをメインにしばらくは私が片づけていましたが、次第に本を取りに行くのに読み終えた本が散らばってると邪魔だということに自分で気づき、「じゃまじゃま、ないない」と言いながら自ら片づけるようになったのです。
おかげで気づけば周りの子よりも言葉を覚えて話すのが圧倒的に早く片づけもできる子に成長していたのです。
このように、頑固な我が子にとっては我が子の能力を伸ばすように教育していたら自然としつけが上手くいったというようにしつけの手段としてまず子供の好きなことを教育してみるとスムーズにいくかもしれませんね。
以上、あくまでこれは我が子をここまで育ててみた私の結果論です。当然、様々な個性ある赤ちゃんがいますので最初からしつけてうまくいく子だっていると思います。
ただ、何でも将来のためのしつけであれこれ押さえつけるだけではなく、赤ちゃんのうちは「やりたい!」をやらせてあげることがしつけへの近道であり、一番の教育なのではないかと思います。