検診や赤ちゃんが集まる場所などに行って、「どうして、うちの子だけお座りしないの?」「お座りできないのは病気なのかも・・・」なんて、不安や心配な毎日を送っているお母さん、たくさんいますよね。
「10か月検診までにできるようにしないと」なんて焦って練習すると、逆効果になってしまうこともあるので、焦りは絶対に禁物なんです。
縦抱きが好きな赤ちゃんは、お座りができるようになるが早い?
赤ちゃんの成長には、首すわり、寝返り、お座り、はいはい、つかまり立ち、一人歩きという過程がありますが、なかなか思い通りにはいかないものですよね。
特に、1人でお座りをできる時期は、はいはいやつかまり立ちができるようになってからという赤ちゃんもいるので、なかなか出来るようにならなくて、不安や心配に思うお母さんも多いのではないでしょうか。
産まれた時からの生活の中で、好きな抱かれ方は縦抱きですか?横抱きですか?
縦抱きが好きな赤ちゃんは、お座りができるようになるのが早い子が多いのをご存知ですか?
私は「産まれたばかりの赤ちゃんを縦抱きするのは良くない」と母親に言われて、長女の時、縦抱きをあまりしないようにして育てましたが、時代は変わり、首すわりが早い、ミルク戻しを防ぐ、股関節脱臼の防止など、さまざまな利点から縦抱きを推奨する意見が多くみられます。
産まれたばかりの赤ちゃんを縦抱きすると、くにゃくにゃしていて、とても抱きづらいですよね。
首が座るためには、首の骨や首回りの筋肉が発達することが基本です。
お座りも同じで、お座りができるようになるためには、背骨、腰骨やおしりの筋肉などが発達することが基本です。赤ちゃんが自然と縦抱きの環境になれるために、筋肉を使うようになるため、骨や筋肉の発達の促進につながるのです。
ただし、「成長が早い方がいいから」といって、縦抱きを嫌がる赤ちゃんを無理して縦抱きするのは、やめましょうね。
赤ちゃんが横抱きの方が好きだからといって、成長が絶対遅いと決まったわけではありませんし、無理をしてしまうと、逆に、赤ちゃんの体への負担が大きくなって、悪影響を与えてしまう場合もありますよ。
9ヵ月・10ヵ月でもお座りをしない・できない…遅い原因も心配だけど、個人差があるのを忘れないで
お母さんが座らせて赤ちゃんが1人で座っていられるようになるのは6~7か月、ハイハイから1人で座れるようになるのは、9か月くらいまでに出来るようになるのが、赤ちゃんの成長の目安です。
お座りをしなかったり、まったくできなかったりする場合、筋肉や神経、背骨の病気や発達障害などが影響している場合もあるので、心配に思う気持ちはとてもよくわかります。
お母さんの不安や心配を少しでも解消するために、病院で検査してもらうことも大切です。
しかし、赤ちゃんの成長の過程は、あくまでも目安です。
何か新しいことを始めた時に、出来るようになるまで時間がかかる人もいれば、すぐにできるようになる人もいますよね。
赤ちゃんも同じです。個人差があるので、絶対に9か月までにお座りができるようになるとわけではありません。
うちの長女も、座らせると座れるようになったのが10か月、自分で座れるようになったのは、つかまり立ちができるようになってからで、1歳1か月の頃でした。
ちょっとでも成長が遅いと感じた時、不安や心配を覚えますよね。そんな時、ついつい赤ちゃん本人の気持ちをそっちのけにして、お母さん1人で焦って練習させようとしてしまう・・・なんてことになりがちです。
実は、そんなお母さんの行動は、逆効果になってしまう場合があるんです。
お座りの練習は大切だけど、お座りしない赤ちゃんには無理しちゃダメ!
お座りの練習法をインターネットで調べると・・・
- 首が座ってから、お母さんの膝の上に座らせる
- 寝ている体勢でタオルやクッションなどを使って、背中の当たる場所に傾斜を作る
(5~6か月頃から)
- 抱っこする時のように、脇の下辺りを支えたまま床に座らせる
- 脇の下を支えて床に座らせたまま、左右にゆっくり揺する
- 座らせている状態で赤ちゃんの手を床につけて、お母さんの手を離す
- お母さんの手を離す時間を少しずつ長くする
- お座りクッションに座らせる
などのような練習法が、いろいろと載っていますよね。
しかし、したくもないことを無理矢理させられたとしたら、あなたはどんな気持ちになりますか?とても嫌な気持ちになって反抗したくなりませんか?
赤ちゃんも同じです。
もちろん、まったくお座りする気のない赤ちゃんに対して、練習をすることは大切なことですし、しなければいけないことのひとつです。
しかし、赤ちゃんがする気がないのに、無理強いし過ぎてしまうと、お座りするのがどんどん嫌になり、どんどんやる気をなくしてしまいます。
うちの長女は、まさにその状態で、私が座らせようとするだけで「意地でも座るか~!」と言わんばかりに、足をピンと伸ばして、床にお尻をつけてさえくれませんでした。
そんな時は、無理しないで1度、練習をやめちゃいましょう。
「練習やめたら、ますます遅くなっちゃう」と思うかもしれませんが、検診などで問題が何もなければ、気にしなくても大丈夫です。周囲の赤ちゃんに合わせる必要はありません。
子供は、あっという間に大きくなってお母さんの手を離れていきます。初めて子育てをしている時って、一生その時が続くのではないかと思ってしまいがちです。
でも、想像もつかないくらい、赤ちゃんと呼ばれる時間は短くて、あっという間に過ぎてしまいます。お座りが遅いのは、お母さんが大好きで、離れたくない場合もあるのです。
めいっぱい甘えさせてあげて、お座りをさせるのではなく、お座りしたくなる環境作りをしてみましょう。
お座りが嫌いな赤ちゃんの気長な2つの練習方法
まったくお座りをする気をなくしてしまった長女に、私は2つの練習をしました。
1.離乳食やおやつの時の背中の支えをなくす
離乳食やおやつの時だけは、素直にベビーラックに座ってくれていました。
よく見ると、早く食べたくて背中が背もたれについていないことも、しばしば・・・
それならと思い、本人にも気付かれない程度に、背もたれを少しずつ倒して、背中につかないようにすることで「○○は座れるんだよ。」というアピールをしました。
ベビーラックに座ってくれない場合は、お母さんの膝でも大丈夫です。
テーブルの上などにおやつや離乳食を置いて、少しずつ支えている腕や身体を、背中から話すようにしてみると、食べることに夢中で、普通に座っているなんてこともあるので、試してみてください。
2. ほふく前進(ズリばい)やハイハイ、つかまり立ちができるように練習する
寝返りをうってほふく前進(ズリばい)するのは、やる気がありそうだったので、おもちゃを置く距離を少しずつ離していきます。ほふく前進ができるようになるのを待ってから、おもちゃが届くくらいの低い台の上に置いて、少しずつその台を高くしました。
一般的な、つかまり立ちの練習です。
高い所のおもちゃを取ろうとしているうちに四つん這いになり、上に手を伸ばしているうちに重心がお尻の方にいって、おもちゃが取れるのと同時に座れたのが、最初に1人でお座りをした時でした。
つかまり立ちができるようになると、赤ちゃんは頭が1番重たく、足の力が弱いので、足の力が抜けて座ってしまうことがあります。それを、何度も繰り返しているうちに、長女は、1人でお座りできるようになりました。
注意
ただ、座ってしまう時にお尻が痛くないように、横に転がってしまったりすることがないように注意して、出来る限り、傍にいてサポートしてあげましょう。
つかまり立ちまで怖くなってしまうと、お座りだけでなく、つかまり立ちもしなくなってしまうので、充分、気を付けてくださいね。
まとめ
お座りをしない・できなくて不安や心配を抱えているお母さんは、たくさんいます。
他の赤ちゃんと比べるのではなく、赤ちゃんの成長スピードに合わせながら、無理のない程度に練習しましょう。赤ちゃんの機嫌がいい時に、極端にいうと1秒からでいいです。
焦らずに、赤ちゃんの様子を見ながら、ゆっくり練習してくださいね。
骨や筋肉の病気などの原因があるかもしれないので、どうしても心配な時は、検診に限らず、専門医に相談することも忘れないでくださいね。