川崎病になったお子さんがその後再発するケースは低い確率ですがあります。そして川崎病の再発は年々増加傾向にあります。

ここでは再発率や年齢・期間、再発した場合の症状・特徴、後遺症や再発予防は何ができるのかを、我が子が生後8ヶ月で川崎病になったときの体験も交えてお話します。

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子供が川崎病になったら、退院後の経過・予後が重要!

川崎病は血液が炎症を起こす病気です。原因不明の病気ではありますが、治療法が確立されているため、早期発見と適切な治療をすれば極端に恐れる病気ではありません。

ただし、退院できたからといってその後なにもしないのはよくありません。

川崎病になって一番怖いのが、心臓に冠動脈瘤という瘤ができてしまうことで、これが原因でこどもでも心筋梗塞を起こして命を落とす危険性があるのです。ですので、この冠動脈瘤ができていないかどうかを一定期間きちんと見ていく必要があります。


我が子も発熱して数日後に川崎病と診断されて入院し、10日間ほどで退院しましたが、その後1年に1回定期的に心エコー(心臓超音波検査)を受けています。毎回の心エコーで担当医からの「大丈夫、問題ないですね」という言葉に、その都度ほっとしたものです。

退院後1ヶ月後に診察、そこで問題なければ数ヶ月後、半年、一年後に診察し、その後5年間は定期的に経過観察をしていく必要があります。

子供の川崎病の再発例!再発率・年齢・再発しやすい期間、2,3回と繰り返すことも

冒頭でも紹介(※1)しましたが、再発例が報告患者数の4.4%(男)3.9%(女)と数%あり2,3歳までの間に再発の割合が増加しているとのことです。

また、再発しやすいのが一年内となっていることから、2,3回以上(多い人では5回というケースも)再発することもあります。男女ともに6歳までは再発率が高いこともわかっています。

我が子が入院した時の看護師さんから、つい最近も4歳の女の子が2度目の再発で入院していたという話を聞きました。再発がありうる病気だということを知っておくことが大事ですね。

再発したときの症状・特徴!再発は重症化しやすい

再発の症状も最初の症状と同じで発熱・発疹・唇の腫れ・乳児ならBCG跡の腫れなどがみられます。また、再発のほうが重症化しやすいと言われています。

一度川崎病になってまた同じような症状がでたら、再発のことも頭に入れて早めに病院を受診しましょう。

川崎病の後遺症が残る割合は免疫グロブリン療法で減っている

川崎病の後遺症で大きなものは冠動脈瘤がありますが、免疫グロブリン療法が普及してきた関係で冠動脈瘤が後遺症として残る割合は減ってきています。

とはいえ、冠動脈瘤ができると血管の中の血流が詰まって心筋梗塞になることがあります。

突然の激痛が胸にある、背中や肩などにも痛みが広がっている、などの症状があげられます。こどもの場合は顔面蒼白や不機嫌、嘔吐、腹痛がみられますので、注意しておきましょう。

子供の川崎病の再発予防は何ができるのか?

では、どうしたら再発を防ぐことができるのでしょうか。

再発になる原因が不明なのでそれを予防することは難しいのが現状です。ただ、川崎病は血液が炎症を起こして血管を傷つける病気ですので、冠動脈という心臓にとって大事な血管も炎症により傷ついている状態といえます。

このような状態は動脈硬化や血管がもろくなりやすいといえますので、川崎病になっていない子よりも生活習慣病を予防することが大事になっていきます。


生活習慣病予防のために以下の点に気をつけましょう。

  • 栄養バランスがよい食事を心がける
  • 脂っこいもの、食べ過ぎに気をつける
  • 適度に運動することを心がける
  • 睡眠時間を十分にとる

これらは他の病気の予防にももちろん積極的に行っていきたいものですが、特に川崎病にかかった場合は心疾患にならないためにも普段から心がけていきたいところです。

まとめ

成人してから心臓に障害がでてくるケースもあるため、川崎病にかかり、冠動脈瘤がなく退院した後も、定期的な経過観察と生活習慣病予防を心がけることが大事ですね。