おたふく風邪は、子供がかかりやすい病気でも代表的なものですよね。
ムンプスウイルスが原因で起こり、正式名称は「流行性耳下腺炎」と言いますが、実はこれ、子供だけの病気ではないんです。
大人もかかることでも注意が必要なのですが、子供のうちにかかっておくほうがよいとも言われます。
子供のおたふく風邪の予防接種や、高熱・痛みへの対処法、また、なぜ子供のうちにかかったほうがいいのか、ということについて説明していきます。
おたふく風邪の主な症状は?
おやふく風邪の主な症状には以下のようなものがあります。
- 咳、くしゃみ
- 鼻水
- 高熱
- 耳の下の耳下腺を中心とした腫れや痛み
おたふく風邪、という名前は、まさに頬がはれておたふくのお面ようになってしまうからつけられたようですが、正確に言うと、頬の部分よりはもう少し下側の、顎や耳の下周辺が腫れます。
腫れ方は人それぞれで、片方だけかかることのほうが多いようです。
私の子供がかかった時は、まだ幼稚園生だったのですが、一番初めに気がついたのがこの、「腫れ」でした。朝、子供の顔を見て、あれっ?と思ったのです。
なんだか、顔のバランスが左右でいびつなような・・・?
というわけで、よく見てみたら、右のちょうど耳の下あたりがほんのり全体的に腫れていたんですね。それも、よく見なければ気が付かないくらいの、最初は微妙な腫れ方で、子供自身は元気でぴんぴんしていました。
そのあと、だんだんと発熱していったので、わが家の場合は最初に腫れに気が付いたんですが、そうでない場合も多いようで、急に熱が出てきたと思ったらだんだん耳の下が腫れてきた、など、発症に気づくパターンは色々のようです。
ちなみに、腫れに気がついても、それがおたふく風邪なのか、どこかにぶつけたのか、いまいち判断が難しかったことをよく覚えています。
ですが、そのまま登園させなくて結果的には正解だったわけです。このようなこともあるので、咳や熱が出ても、すごく腫れるまではおたふく風邪であることに気が付くのが難しいようです。
中には、耳下腺の痛みや違和感を訴える子供もいるようなので、耳下腺におかしなところがあれば、おたふく風邪かも?と思っていいかもしれませんね。
おたふく風邪の原因は?
おたふく風邪の原因は、ムンプスウイルスというウイルスに感染することが原因で起こります。
このウイルスが、非常に強い感染力を持っていて、簡単に飛沫感染してしまうようです。ですから原因は、ウイルスの飛沫感染(咳やくしゃみなどから)ですね。
わが家の場合は、一体どこからうつったのかわからなかったのですが、例えばおたふく風邪が園や学校で流行り出したキッカケで感染してしまったり、ということが多いようですから、流行り出したら、マスクをつけるなどの予防策をしたほうがよさそうです。
おたふく風邪になってしまったときの対処法は?
もしもお子さんがおたふく風邪になってしまったら、お子さんにするべき対処法は、まず腫れている部分よりも、高熱や咳に対する対処です。
腫れてしまっている部分は、いずれすんなりと腫れが引いていくのですが、高熱はそうもいきませんからね。
ですから、まずは高熱などのケアをしながら、同時に腫れている部分は、冷やすなどしてあげると気持ちがよいようです。
ただし、冷やせば腫れがすぐにおさまるわけではなく、腫張感をやわらげるのみのものになるので、お子さんが激しく痛がったり、その部分に熱をだいぶ持っている場合にとても有効です。
おたふく風邪にかかったことがない場合、看病している大人にもうつるので注意
でも、ちょっと注意してください!ケアをしているお母さんは、おたふく風邪にもうかかっていますか?
実は、おたふく風邪は両方の耳下腺でかかったことがあれば、大人にはうつりませんが、かかったことがない場合には、大人にもうつってしまう可能性が高いのです。
もう予防接種をしている場合には問題はないですが、子供の看病をしているときにお母さんにもうつってしまったら大変なので、かかったことのない人は、マスクや手洗いうがいで、自身の予防もしたほうがよいでしょう。
特に妊婦さんの場合には、うつってしまうと胎児に悪影響を与えてしまう恐れがあるようですから、十分に注意してくださいね。
予防接種の効果と、子供のうちにかかったほうがいい、の本当
おたふく風邪は、高熱が続くなど、重症化することがあるので、予防接種を積極的に勧めている小児科さんもあります。
では、予防接種って、本当に効果があるのでしょうか?
以前は、麻疹・風疹・おたふく風邪の3セットの混合ワクチンが主流だったのですが、無菌性髄膜炎の発生率が高かったために、中止になったのだそうです。
ですから、今はおたふく風邪の予防接種は任意で、有料になっています。
ですが、おたふく風邪になると、重症化した場合には髄膜炎や熱性脳症など、危険な病気の合併症を起こす可能性が高いので、小さなうちに予防接種をしておくと、これらの発生が防げることになります。そもそもかからなくなるわけですからね。
おたふく風邪にならない効果は確かにあるのですが、副作用として、「無菌性髄膜炎」などになる恐れは、数%程度の確率であるようです。
ですから、まったく副作用が出ないというわけではないのですが、こういった副作用の発症率は、麻疹・風疹ワクチンよりも低いとされています。
もしも、心配なようなら、子供が予防接種に対して副作用やアレルギーを起こしやすい体質なのかどうか、一度医師に相談してみるとよいと思います。
私は、この副作用を必要以上に恐れて予防接種しなかったために、子供が結局おたふく風邪にかかりました。しかも片方だけですから、今後もう一度なる恐れがあるんですね。
その危険性を考えれば、受けておいたほうがよかったかな、とも思います。
そして、予防接種はなるべく小さいうちに一度受けて、数年後にもう一度受けるとより効果的だそうですよ。
子供のうちにかかったほうがいい、は本当!
他の病気でもそうですが、おたふく風邪も、子供のうちにかかってしまったほうが、大人になってからかかるよりもずっと症状が軽くて済むのだそうです。
ワクチン接種が小さいうちのほうがいいのも、大人になってからかかって重症化しないためといった側面があるようなんです。
分かりやすい例を挙げるとインフルエンザですが、あれも、子供がかかっても比較的早くに症状が軽くなるのに対し、大人は症状も重く出て、本当に辛いのです。
毎年インフルエンザにかかっている大人の私としては、子供のほうが早く良くなるのは本当に、身に染みています。体の辛さが劇的に違うみたいなんですね。とにかく体が痛くて大変な思いをします。
おたふく風邪も同じで、やはり大人になってからかかると本当に大変のようですから、子供がかかるのは嫌だけれど、やはりかかるのなら、子供のうちにかかってしまったほうが、ある意味得なようです。
子供からおたふく風邪をうつされた知り合いのお母さんは、約2週間寝込んだそうです・・・。お母さんが寝込んでしまうと大変ですし、子供のうちにかかったほうがいい、は本当のようですね。
まとめ
子供のおたふく風邪は、確かに怖いですが、しっかりと予防をすることで防げる病気でもあります。ですから、普段から予防を心がける、あまりにも心配なら予防接種を検討してみるなど、日ごろからできる対策はけっこうあります。
また、もしかかってしまっても、重症化する可能性はそんなに高くない病気ですから、まずは落ち着いて、子供の辛い症状をなるべくやわらげてあげてください。
そして、自分はおたふく風邪にかかったことがあるのか?ということを、自分の親に聞いてみる、血液検査を受けてみるなどして、ちゃんと把握しておくとことも、いざというときに有効な手段になりますよ。