我が子はつい先日、熱性痙攣を起こし入院生活を余儀なくされました。

熱性痙攣後の入院生活とは一体何をするのか?検査や入院生活の様子などをまとめてみました。

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突然の熱性痙攣で即入院

もうすぐ2歳になる我が子が先日初めての熱性痙攣を経験しました。

本当に突然で、私たち家族もパニック状態になりましたが痙攣が治まってからすぐに救急外来へと向かいました。診察の結果、念のために入院をしてみましょうということになったのです。深夜2時過ぎごろのことでした。

熱性痙攣に入院は絶対に必要なの?

本来、熱性痙攣は命に関わる症状ではありません。小さな子供の体が高熱のストレスに耐えきれず、ストレスを解放させるために痙攣を起こすと考えてもらえるとよいでしょう。

ですから、熱性痙攣が起きたとしても、すぐに救急車を呼んだり深夜に救急外来へ向かう必要はありません。ただ、念のために次の日にかかりつけの病院へ診察をしにいくことをオススメします。



我が子の担当医は、私たちの不安を和らげるためにこう説明をしてくれました。

「熱性痙攣の事を知らない人は、痙攣が起こると死んでしまうのではないか、後遺症が残ってしまうのではないかと、とても怖い病気だと思うひとがほとんどでしょう。しかし、私たち小児科医からすると、所詮、熱性痙攣というレベルです。言い方が悪いけれど、その程度の症状だと捉えてもらって良いですよ。」

とのことでした。

ですから、入院する必要もないと言えばない、このまま入院せずに帰ってもらっても良いです。と説明を受けました。

ですが、これは今回の痙攣が熱性痙攣だった場合です。

熱は出ているけれど、他に病気が隠れていてなにか悪さをしているのかもしれない。それが原因で痙攣が起きている場合には命の危険や後遺症の可能性も出てきます。

そして、もう一度熱性痙攣が起きた時パパ、ママは動揺せずにいれるかどうかという質問もされました。

念の為入院をして、熱の原因を探して治療する、そして繰り返し熱性痙攣が起こってしまった時の為に様子を見ましょう。という事で入院をすることにしました。

入院病棟へ向かうとまず行う処置や検査

救急外来で診察を受けてからそのまま入院病棟に移動しました。この時の時間は深夜3時すぎでした。

まずは入院の説明の為に小さな応接ルームのような部屋に案内されます。この時に子供の処置や検査を受けるために処置室へ連れて行ってもらいます。両親である私たちは応接ルームにて看護婦さんとカウンセリングをしました。

入院直後の処置とは?

入院説明とカウンセリングが終わった頃、処置室から子供が帰ってきました。深夜の静かな病棟ということもあり大声で泣きながら近づいてくるのがすぐに分かりました。

手元をみると、点滴をしています。引っ張ってしまわぬように骨折用のギプスのようなものでしっかりと固定し、その上をテープでぐるぐる巻きです。テープには可愛いアンパンマンのキャラクターが描かれていました。

点滴の中身は、水分や栄養がメインでした。この点滴を熱が下がるまで流し続けて、一日に数回抗生剤を横から流していきます。

入院直後の検査とは?

採血と熱の原因であるかもしれないウイルスがないかを調べる検査をしました。

何かの感染症で熱が出ているのか、はたまた血液検査で他の原因はないのかを調べます。検査の結果はアデノウイルスの感染が原因でした。

アデノウイルスってどんな病気なの?

今回の一番の入院目的は熱性痙攣の治療、観察でしたが、熱の原因はアデノウイルスということが分かりました。

アデノウイルスはいわゆるプール熱、風邪の一種です。このアデノウイルスが発熱を起こし、熱性痙攣が起きたのかもとの診断でした。

熱性痙攣での入院生活

熱性痙攣が起きてからの入院生活は基本安静生活を送り、熱の原因であるアデノウイルスを治療していくというスケジュールでした。

我が子の場合は熱が40度近くあり痰が混じった咳もありました。ぐったりもしていましたので、点滴、風邪薬、熱性痙攣予防の座薬を使用して感染症予防のためにもおトイレ以外は部屋から出ないでくださいという指示でした。

我が子はまだオムツが外れていませんので、実質ベットから動けない状態での入院生活でした。

熱性痙攣予防の座薬とは?

熱性痙攣を治療する薬はありません。そもそも熱性痙攣は治療する内容の病気ではありません。

次に起こる熱性痙攣を予防するための座薬を挿入し、再発を起こらないようにするというものが方針です。熱性痙攣予防の座薬は、熱が続いた場合に最大3回まで使用出来ます。

ただし、これは医師の治療方針によって異なりますので、回数や薬の内容は異なる可能性があります。

点滴は何のためにするの?

点滴は熱性痙攣の治療とは関係ありません。そして、熱の原因であるアデノウイルスにも効果はありません。

熱で食欲が減り食べ物が食べられない時の栄養補給や脱水を予防するのと、一日に数回抗生剤を流していくのが目的です。

抗生剤が熱性痙攣にもアデノウイルスにも効果がないのになぜ点滴で流すのかと思いますよね。

この理由は入院中に他の感染症にうつらないため、検査をしていない感染症の治療、発症を予防するためでした。

子供は点滴が邪魔で慣れるまでは泣いたり引っ張ったりしていましたが、入院した小児科では、熱がしっかり下がってからまる2日経ってからしか点滴は抜くことは出来ませんでした。

入院後の経過は?

入院後は熱が下がるまでにかなりの時間を要しました。熱がしっかりと下がるまでに約8日程度だと思います。

本来アデノウイルスでの発熱はこのようにダラダラと熱が下がらない事は考えにくいようです。実は入院の途中に体全体にポツポツと赤い斑点が出てきて、これが熱が下がらない原因だったようです。赤い斑点の犯人は突発性湿疹でした。

最終的に、この突発性湿疹が熱が続く原因、そして熱性痙攣の原因でした。アデノウイルスと突発性湿疹がおそらく時間差で起こったようです。

入院期間は何日くらい?

熱性痙攣の入院の場合、最短で5日程度で退院できます。という説明を受けましたが、我が子の場合は突発性湿疹もあり熱が下がるまでが本当に長かったです。

入院期間は9日間、これでも家庭の事情があるために少し早めに退院させてくださいとお願いしたくらいです。本来ならば、あと2日間は様子を見たほうがより安心だと説明を受けました。

幸い入院中には2回目の熱性痙攣がおきませんでしたので痙攣の詳しい検査などは行いませんでしたが、重症な熱性痙攣で入院した場合や入院中に熱性痙攣が複数回起きた場合には脳波やその他の検査をする場合もあります。そうなると、入院期間はもう少し長めになります。

退院指導は何をするの?

退院指導は、熱性痙攣の基礎知識と予防薬の使用方法について説明がありました。

熱性痙攣の基礎知識

熱性痙攣を1回経験すると、経験した子の約3割が2回目を起こす可能性があります。そして、3回目を起こす可能性は1割程度です。

我が子は1回目なので、これから熱を出すタイミングで2回3回起こる可能性も十分にあります。ただ、可能性なだけであって必ず起きるというものでもありません。すぐにおさまる痙攣であれば念のために診察時間内に病院へ行く事などのアドバイスをもらいました。

熱性痙攣予防の座薬

熱性痙攣を起こした子には、熱性痙攣を予防する座薬か飲み薬を投薬される場合があります。我が子の担当医は使用方法の簡単な座薬の方が良いとおっしゃっていました。

ただし、この痙攣予防の座薬は使っても使わなくても良いそうで、その基準は医師の考え方にもよります。

熱性痙攣自体が悪いものではないので、その症状を薬を使って抑え込む必要があるのか?

ただ、熱性痙攣を見るであろう私たち家族も熱の度にビクビクしてしまいます。最終的に使用するか使用しないかは両親の判断になります。私はまだ迷っていますが、お守りとして座薬を処方してもらう事にしました。

入院費用はトータルいくらくらいかかるの?

入院となると気になるのが費用ですよね。

日数が多ければ多いほど莫大な費用になるのではないか?子供の場合、入院保険にも入っていない人もいるでしょう。我が子も入院保険には未加入です。

1歳9カ月の子が9日間の入院で、トータル入院費用は9000円でした。

入院初日は別料金の発生する個室部屋でしたが、病院側都合でしたので、料金はかかりません。2日目から退院までは大部屋に移動しましたので、別料金はかかりませんでした。

治療費の支払いも保険証と子供医療券のおかげで無料です。

私たちの住む地域では、出生時から中学3年生まで通院・入院にかかる保険治療費は無料です。当然保険外の薬や処置を行った場合には支払う必要がありますが、熱性痙攣ではすべて保険診療で治療していただくことが出来ました。

9000円の内容は子供の入院中の食事料金です。

1日3食と15時にはおやつが出ました。おやつは病院独自のサービスなので料金はかかりませんが、食事分は支払いの必要があります。栄養バランスの良い幼児食が1食300円という事ですね。

食事代の支払いのみならばなんとかなりましたので、本当にホッとしました。

まとめ

熱性痙攣の入院は、安静にすることが大前提です。

しかし、そのことが逆に子供にはストレスになりますし、子供につきっきりの家族も大変です。ですが、他の病気が隠れていないかを調べる重要な期間でもありますので、気長に構えましょう。