2歳になっても喋らない状態は、発達障害かもしれないという心配が膨らむ時期です。

現時点でどれくらい成長しているかを確認してもらうことも大切なので、地域の保健センターや専門機関を受診する時期です。

言葉が遅いと感じたときには1歳半健診での相談を行っていることもあります。その場合でも2歳になったら「様子を見ましょう」ではなく行動を取る必要があることを、言語聴覚士が説明していきます。

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2歳で喋らない・言葉が出ない原因として考えられること

2歳になっても喋らないという状況は、一般的な子供の成長から考えるとかなり遅いという印象があるはずです。

その原因がわからないまま過ごしていても、保護者の不安は大きくなる一方です。

1歳を過ぎても言葉が出ず、1歳半健診で相談すると「もう少し様子を見てみましょう」という対応で2歳まで経過を見ている家庭は少なくありません。明確に言葉の発達が周囲に比べて遅いという場合には、そろそろ原因の有無を調べてもらうと良いでしょう。

発達障害と決め付けるのではなく、ほかの原因が話し言葉の成長を妨げているかもしれません。それをハッキリさせるだけでも、次のステップが見えてきます。

発達障害の要素が関係している

2歳で喋らないという状況の原因は、どんな保護者でも「うちの子、発達障害?」という心配が膨らむ時期です。

診断がはっきり付かなくても発達障害の要素が色濃い状況であれば、育てにくさや関わりの偏りなど、何らかの問題を小さくするような対応策が欲しいところ。

発達障害にはいくつかの分類が成されています。

  • 自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)

この中には

  • 自閉性障害
  • アスペルガー障害
  • 小児崩壊性障害
  • 特定不能の広汎性発達障害、非定型自閉症

が含まれています。昔でいう広汎性発達障害(PDD)もこの中に入ります。

  • 注意欠如・多動症(ADHD)
  • 限局性学習症/限局性学習障害(LD)

DSM-5という世界的に使われている発達障害などに関するマニュアルには、このような分類が行われています。でも、2歳の段階では診断をつけるのが難しいものがたくさんあります。


注意欠如・多動症(ADHD)や限局性学習症/限局性学習障害(LD)は、学習が本格的に始まる時期に疑いを持つことになるので、小学校にあがってからはっきりと分類できるようになります。

一方、2歳で喋らないという状況であれば、自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害(ASD)の要素を疑うことが多いでしょう。

ここで大切なのは診断ではなく、子供がどこまで成長し、どんなことが苦手なのかの傾向を探ることです。

これからの子育てのためのコツに関わる情報は、今までやり取りが難しいと感じていたことの解決策にも繋がります。小児神経医が在籍している医療機関を受診すると、現在の状態把握ができるはずです。

発達障害の要素といっても色々な特徴があるので、どのようなものが子供に関係しているかを知ることで、次のステップが見えてくるでしょう。

聞こえの問題が発達障害のように見えることもある

2歳になっても喋らないという状況は、保護者の中では発達障害の疑いを持つはずです。

でも、根底に聞こえの問題が関係している場合には、一見すると発達障害のような関わりの偏りが日常的に感じられるかもしれません。

生まれながらに聞こえの問題を持つ割合は1000人に1~2人くらい。わずかにでも聞こえる状態であれば、目で見て判断する力が磨かれたりしながら、理解する部分は増えてきます。

状況判断が上手な子供の中には、聞こえにくいという難聴が生じているかもしれないのです。ですから、聞こえのチェックを耳鼻科にお願いして、聴力が正常であるかの判断をしてもらうことも大切です。

日本耳鼻咽喉科学会指定の精密検査機関であれば、自分では応答して検査を受けることができない子供でも、大よその聴力を把握するための検査を使って聞こえる・聞こえにくいの判断をつけてくれます。

心配な要素を一つ消す意味でも、「聞こえはどうか?」という視点を持って調べることが重要です。



1歳半健診での言葉の遅れなどの心配があるなら「待たない」が鉄則

言葉の発達が遅いという印象は、子供が2歳のときに始めて抱くわけではないはずです。言葉が出始める1歳代のうちに、なかなか意味のある言葉を発してくれないという悩みを持つはずです。

タイミングが合えば1歳半健診のときに保健師へ相談し、そこで言葉についての相談をする保護者も多いでしょう。ただ、そこでは「わかる言葉」が成長しているから、「2歳くらいまで様子を見ては?」という提案をされることが少なくありません。

もしも1歳半の時点で言葉を喋らないという悩みを持ち、それが2歳まで小さくなっていないようであれば、「待たない」という判断が鉄則です。

いつまでも待つのではなく行動するタイミングだということを保護者が心得ていれば、早期支援から言葉の遅れをできるだけ早くに解決できるかもしれません。

たとえ専門家が「様子を見ましょう」と言っても、保護者の心配が解決しない毎日はストレスに繋がります。子供の成長を期待しながら待つためにも、専門的支援を受けるタイミングを逃さないようにしましょう。

「様子を見ましょう」は「黙って待つ」ではない

言葉の問題を相談すると、「様子を見ましょう」と言われることが少なからず存在します。

でも、この表現は「黙って待つ」というものではありません。どんな点に気をつけて子供の成長を見てあげなければいけないかを指導してくれなければ、保護者の心配は解消されません。

言葉を喋るための準備として、わかる言葉の成長が確認できるかは注意が必要です。

保護者をはじめ、周囲が話しかけている内容すら理解ができていないのであれば、2歳のやり取りは成立していないはず。逆に、簡単な言いつけに沿って行動してくれたりと、指示理解がわかっているようであれば、わかる言葉は伸びていることが伺えます。


母子健康手帳には発達の目安が書かれているでしょうから、それと照らし合わせながら言葉以外の成長が次のステップへと進んでいっているかを確認しなければなりません。

それが、専門職の言う「様子を見る」ということなのです。保護者が考えるニュアンスとは違うからこそ、「待っていたら自然と言葉を話すようになる」という期待のまま、1歳半から2歳を迎えるまでに成長し、2歳での相談を再度行うことになるのです。

2歳で喋らないなら専門的支援を受けるべき

2歳で喋らないという状態は、もう待つべき時期ではありません。積極的に介入を求めて発達の評価を行ってもらうべきです。

どんな状態でも関わりの視点を変えるだけで子供の成長が刺激できます。そのコツを教えてくれる存在が、言語聴覚士保育士などの専門的支援なのです。


毎日の育児に必要な関わりのエッセンスを教えてくれる専門的支援は、保護者の言葉の成長に対する不安も解消してくれます。障害のある・なしに関わらず、目の前の子供にとって必要なものを見つけてくれるでしょう。

保護者がいつまでも言葉の成長について思い悩むよりも、スムーズにやり取りが行える環境を作るべき。そのお手伝いをしてくれる存在を味方につけることができると、育児が楽しめる環境を手にすることができるでしょう。

意識的に関わるだけでも、数ヵ月後には驚くような成長を遂げるはずです。

2歳の子供が話さないときに言葉の成長をチェックするサービス

子供の言葉をチェックするサービスは、一般的には乳幼児健康診査が有名です。どんな家庭でも子供の成長に合わせて案内が自宅に送られてきます。

法律で決められているのは1歳半健診と3歳児健診ですが、それ以外にも子供の成長を細かくチェックするため、各自治体で乳幼児健康診査が設定されています。

発達が気になる場合には保健センターに連絡すると、面談のスケジュールが組まれるでしょう。

もっと言葉に特化してチェックをお願いしたいのであれば、言語聴覚士が在籍している施設の紹介を行ってくれるはずです。現時点での評価を行うと、これから何をしなければならないかがはっきりします。

地域の保健センターで実施しているもの

子供の成長についての心配は、地域の保健センターが相談を受け付けています。どんな家庭でも連絡を行うことで面談の設定をしてくれたり、保護者に寄り添った支援が成されています。

2歳になっても言葉が出てこないという相談も、保健センターを皮切りに色々なサービスへと展開するケースがほとんどです。

母親の育児不安を軽減しながら今後の道しるべを示してくれる保健師の力は、乳幼児健康診査に携わっている心理士などと連携を行いつつ、言葉の発達を確認してくれます。

乳幼児健康診査では小児科医の診察を受けることも可能です。地域によっては2歳児のための相談サービスを行っているところもあるので、言葉の心配事が話せるチャンスを問い合わせてみてください。

保護者が勇気を出して地域に繋がる一歩を踏み出すことが、子供の成長を促す結果を招きます。

言語聴覚士が行う発達支援は有効

言語聴覚士は言葉のスペシャリストです。

子供の言語発達支援を専門的に行っている言語聴覚士に繋がると、現在までの発達経過を追いながら、家庭で育む言葉育ての指導が受けられます。

保護者が普段から気にしている部分も汲み取ってくれるので、母子共に安定した暮らしを送るためには必要不可欠な存在です。

基本的に個別で対応しているのが言語聴覚士のサービスですが、中には子育てサロンのような多くの家庭が一緒になる空間で、子育てのコツを指導してくれるようなサービスを展開しているところもあります。


関わりの調整によって言葉の伸び方は大きく変化します。それぞれの家庭の関係に寄り添って指導してくれるので、無理な指導からストレスを抱えることもありません。

話すために必要なエッセンスを一人ひとり評価しながら行われる指導は、保護者の育児に対する重圧からの開放が期待できます。言葉を育むということは、毎日の関わりを変えることで違うという実感が得られるのではないでしょうか。

言語聴覚士が行う支援のほかにも、作業療法や理学療法などを併行して行うと発達が促される場合もあります。どのように子供と向き合っていくかをコンサルティングしてくれるので、言葉の専門家に相談する意義は大いに感じられるでしょう。

2歳で喋らないなら何らかの行動を取るべき

子供の言葉が2歳を過ぎても出てこないという場合、何らかの行動をとるべき時期だと保護者は悟るべき。

そこで障害を診断されるのではないかと不安に思うかもしれませんが、しっかり言葉を伸ばして今後を見据えるビジョンを持つべき。

2歳でははっきりと発達障害という診断をつけることが難しいケースがほとんどです。原因を探るというのではなく、成長の糸口を探るために、専門家への相談を行うべきです。

子供の現状がわかるだけでも次なるステップがはっきりします。育児が明確になるだけでも、保護者をはじめとした子供に関わる方々の不安を軽減できるのは間違いありません。


大切なのは子供と通じ合う何らかの手段を持つことです。話し言葉に限定するのではなく、関わりの基礎から考え直してみることも必要です。

わかる言葉を育てる視点や、日常的な育児から子供の心を育てるやり取りこそ、コミュニケーションの大切さを学んでもらうための突破口を切り開くでしょう。

相談先によっては「様子を見ましょう」と言われることがあるかもしれませんが、保護者がその言葉に納得できないときには専門家への相談をするべきです。

言葉の発達に携わる言語聴覚士と協力して育児を行うことで、今とは違った子供の成長を培うことができるはず。そこに繋がるまでは妥協しないのが後悔のない育児へと向かわせます。