赤ちゃんの心配な病気の一つにアレルギーがあります。特に離乳食が始まる頃は、離乳食の進め方と並行してアレルギーがでたら…と頭を悩ませているのではないでしょうか。
赤ちゃんのアレルギーは素人には判断が難しいものです。離乳食の前にアレルギー検査をしておきたい、いつから出来るのかなと気になっているママも多いのではないでしょうか。
そこでアレルギーや検査についてご紹介します。
赤ちゃんのアレルギー症状とは?
体の外部から入った細菌やウイルスなどの異物を排除するために働く免疫のシステムがアレルゲンとされる特定物に対して過剰に反応して症状がでます。
アレルゲンは卵や乳製品、小麦などの食物や、花粉や動物、ハウスダストやダニなどたくさん存在しています。そして反応するものは人それぞれです。
赤ちゃんの10人に1人は食物アレルギーだと言われています。これは消化機能や肌のバリア機能がまだまだ未発達であるために過剰な反応を起こしやすいからです。
その主な症状として挙げられるのは、じんましんや顔が赤く腫れる、カサカサして痒がるなどの皮膚の症状や、お腹の痛みや嘔吐、下痢などの消化器の症状、目が赤くまぶたが腫れるなどの目の症状、ゼイゼイしたりくしゃみ、鼻づまり、咳などの呼吸器の症状など様々です。
特にアナフィラキシーには注意が必要です。食事20分以内に顔が腫れたりひどいじんましん、呼吸の様子がおかしいなどの症状がでたらすぐに救急車を呼ぶようにしてください。
赤ちゃんのアレルギー検査方法や時期は?反応が出た場合はどうなる?
赤ちゃんアレルギー検査はどんな方法でどこで行うのでしょうか?また月齢としてはいつから受けられるのでしょうか?
赤ちゃんのアレルギーの検査方法は?どこでするの?
アレルギー検査は小児科や耳鼻科でもアレルギー科のある病院であれば受ける事ができます。
アレルギーが疑われる時はまず、かかりつけの病院に相談してみましょう。検査が必要かどうかの助言や検査を受ける事のできる病院を紹介してくれると思います。
アレルギー検査の方法としてあげられるのは、「血液検査」と「皮膚検査」です。
「血液検査」は注射で採血し、その血液にIgE抗体というタンパク質がどのくらいあるのか調べます。アレルゲンごとのIgE抗体の数値を調べる事でアレルゲンを特定する事ができます。この方法が最もポピュラーで多くの病院で行われています。
「皮膚検査」には2種類あります。スクラッチテストとパッチテストというものです。
スクラッチテスト
スクラッチテストは背中や腕、太ももなどの皮膚に針などで小さな傷をつけ、アレルゲンと疑われるもののエキスをその傷に少量つけて赤くなるかどうかでアレルゲンを特定します。出血しない程度の傷なので痛みもなく傷が残る事もないので安心してください。
パッチテスト
パッチテストはアレルゲンのエキスを小さい紙に染み込ませたものを腕などに貼っておきます。時間が経って赤くなるかどうでアレルゲンを特定します。
アレルギー検査はいつから受けられる?
アレルギー症状がでたらすぐに対処し、早めに原因を特定してあげることに越した事はありません。検査自体は生後4ヶ月頃からできるそうです。
しかし検査は赤ちゃんにとって大きな負担となります。知らないところで注射を刺されて血を抜かれたり、傷をつけられたりする事は、とても怖い思いをします。
また病院側としても、脂肪が分厚い赤ちゃんの血管を探すことはとても難しい事であり時間を要します。針だけ刺して採血できなかったり、内出血してしまうこともあるようです。
また、検査で陽性がでても食べても平気である場合もあります。そのため1歳すぎるまでは検査を控えるといいと言われています。
アレルゲンの可能性があるものは極力避けて生活しましょう。しかし、症状がひどい時には、1歳を待たずに医師に相談してみてください。
血液検査や皮膚検査で反応がでた場合は「除去テスト」
血液検査や皮膚検査で反応がでたときには「除去テスト」を行います。
アレルゲンとされるものを14日間食べずに症状の様子をみます。母乳を飲んでいる場合は、ママの食事にも気をつけてアレルゲンを除去するようにします。
除去している間に症状が改善されていればアレルゲンが特定されます。そして「負担テスト」を行います。除去していたものを少しずつ摂取していき、どの程度まで摂取可能か調べます。
摂取量や症状の強さを知ることで、今後の治療をどのように進めていくか決定していきます。アナフィラキシーを伴うリスクもあるので医師の指示に従って行うようにしましょう。
血液検査や皮膚検査をしない病院も!赤ちゃんのアレルギー検査は医師によって様々!
実は私の息子も卵アレルギーの疑惑があり現在通院中です。そして除去テストの真っ最中です。
しかし息子の場合は血液検査や皮膚検査は行っていません。通っている病院の医師はやはり、赤ちゃんへの負担を考えて血液検査や皮膚検査は今の時期にはやらない方針でした。
また、アレルゲンを特定したとしても赤ちゃんの場合は食べれるようになることがほとんどなのにも関わらず、親が過剰に心配しすぎて食の幅を狭めてしまうことが多いため、なるべく検査はしたくないとの事でした。
今やっている除去テストは、「卵の他にアレルゲンと疑われるものがないか」ということを調べることも兼ねているので、期間は1ヶ月半と長めに卵を除去することになっています。
息子はまだ離乳食開始前であるため、私が卵を除去する生活を送っています。息子に我慢させることがなかったのが幸いでしたが、卵を除去することはかなりのストレスになっています。
調味料や加工品である卵も除去しなくてはならないので外食は難しく、買い物も確認しながらになるので普段の倍時間がかかるようになりました。
とはいえ、息子には色々なものを食べて欲しい、アレルギーで我慢させるのはかわいそうだと思って今は耐えているところです。私の場合は除去テストが終わり次第、固ゆでしたゆで卵から徐々に卵を摂取していく予定になっています。
医師によって様々な考え方、やり方があります。納得して治療を進められるように色々な病院で話を聞いてみるのもいいかもしれませんね。
離乳食は一口ずつ慎重に!
WHOでは生後6ヶ月頃から離乳食を始めることを推奨しています。5~6ヶ月頃から始める子が多いのではないでしょうか。
はじめてのものをあげるときは、時間に余裕のある日にしましょう。
また万が一何かあったときにすぐに病院へ行けるように、午前中にあげるようにしましょう。そして一口ずつ様子をみて、徐々に増やしていくようにしましょう。
楽しく食事の時間を過ごせるように、かわいそうな思いは極力させたくないですよね。焦らずゆっくりと慎重に進めていくようにしましょう。
アレルギーの判断は難しい
最初にも書いた通り、アレルギーは素人の判断は難しいものです。自己判断は症状を悪化させたり、食の幅を狭めてしまうことになりかねません。
心配なときは医師に相談するようにしましょう。1番怖いことはアナフィラキシーを起こしてしまうことです。授乳や食事の後は赤ちゃんの様子をいつも以上に注意してみるようにしてあげてくださいね。