妊娠中は体形の変化やホルモンバランスによって様々な体調の変化が起こります。その一つにお腹にガスがたまるというのがあります。

経験者でないと分からないかもしれませんが、妊娠中の大きくなったお腹にガスがたまるのは思っている以上に苦しく、とても不快です。

妊娠中は便秘にもなりやすいので、ガスが異常に発生することが原因の一つと言われていますが、実際はどうなのでしょうか?私の体験を元にまとめてみました。

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便秘のせいでガスがたまる典型的な例

私は妊娠前から重度の便秘症だったので、ガスにも以前から悩まされていましたが、それでもある程度自然に体の外に排出されていたので、そこまで苦しい思いをしてはいませんでした。

しかし、妊娠中は便秘がさらに悪化し、たまったガスを自分で意識して解消しないと苦しくてたまらなくなってしまいました。

そこで私はまず、原因となる便秘を撃退しようと考えたのです。

妊娠中は便秘に良いとされているものも要注意!

発酵食品は人によっては悪影響

よく便秘解消に良いとされている食べ物に発酵食品があります。

ヨーグルトや納豆、キムチ等の漬物等がありますが、その人の体質により腸内でガスが異常発生してしまい、肝心の便秘は解消されずに不快なお腹の膨満感だけが増幅する場合があります。


私の場合は、つわり中にそれまで大嫌いだった納豆が無性に食べたくなり、きっと健康にも便秘にも良いだろうと毎日1パックを夕食時に食べるようにしたところ、朝起きると物凄いお腹の膨満感で座るのも苦しいほどになりました。

最初は納豆が原因だと思わず便秘が悪さをしていると思っていたので下剤を飲んだところ、今度は夜中~朝にかけて猛烈な臭いのガスが大量に出るようになってしまい、お腹の膨満感はなくなったもののガスが出続けることがストレスになりました。

その後、つわりが終わり食の好みが元に戻ったので納豆を食べるのを辞めたところ、途端に今まで悩まされていたガスによるお腹の膨満感や匂いから解放されました。

このときにやっと自分には納豆は合わなかったんだと気が付きました。

下剤の種類によってもガスが発生する

私は元から便秘症なので2種類の下剤を使い分けています。

1つはラキソベロンという目薬のような容器に入っている液体の薬です。この薬は主に腸の運動を活発化させるタイプの薬です。

2つ目はマグミットという錠剤です。これは酸化マグネシウムによって便に水分を溜めて柔らかくするタイプの薬です。


妊娠していない通常時はマグミットのみで便秘が解消されます。妊娠するとホルモンと大きくなる子宮によって腸が圧迫される関係でマグミットだけでは出ないので、ラキソベロンを併用しています。

私の場合、ラキソベロン摂取時は便が溜まっているほど腹痛になりやすかったのですが、腸が活発に動いているおかげかガスがたまることはあまりありませんでした。

しかしマグミット摂取時は便が水分を含んで膨張することでガスが発生するのか、ガスがたまって苦しいことが多いです。

たまるガスの解消法は体質による

とにかく便秘を解消すること

一般的に便秘症の人はガスもたまりやすい人が多いです。

なぜなら、便が悪性のガスの発生源になりますし、便が邪魔をしてガスが外に出られなくなり腸内にたまってしまうからです。

最近ガスがでなくなったな…と心当たりがある方は便秘が原因かもしれません。便秘を解消する方法が、ガスをためてしまう原因の解消にもつながります。


私はこれまでに便秘解消によいとされている数々の方法を試してきましたが、どれも解消できず薬で対処しています。

発酵食品もそうでしたが、食物繊維を積極的に摂取したり、オリゴ糖を飲んでみたり、バナナを食べてみたり、水を1日にたくさん飲んでみたり、体操やマッサージ等ありとあらゆることをしてきましたが便秘が解消されたことがありません。

薬に辿り着いた経緯は、実は自分の腸が一般の人よりも長いであろうことを知ったからです。

生活習慣や食事では解消されないことも

一人目を妊娠した時、これまでの便秘にさらに拍車がかかり苦労させられました。なぜ自分は自力で排便ができないのだろう、何か大きな病気なのでは…と思っていました。

出産後、多少便秘が解消されたのですが根本は変わらず悩んでいた時、我が子が生後2ヶ月で便秘が原因で入院したのです。



そこでのレントゲン検査で我が子が普通の赤ちゃんより腸が長めであるために、便が固くなりやすく移動するのに時間が掛かり自力排便が困難になっているということがわかりました。

それを聞いた私は「あ、自分も腸もそうなんだ」と確信しました。

これまでにどれだけ水分を摂ろうが柔らかくならなかった便、食物繊維をとればとるほどどんどん固くなって出ない便、いままでバナナ便など見たことがなく、コロコロ便か下痢しかなかったことも全て納得がいきました。

実はお腹の張りはガスじゃない?妊娠中に要注意な症状とは?

苦しいと思っていたお腹の張りはガスじゃなかった

ガスでお腹がパンパンで苦しいことが頻繁にあったり、お腹の張り方に波があったり、下腹部が異常に固くなったりする場合は注意が必要です。

これはガスによるお腹の張りではなく、子宮収縮によってお腹が張っている証拠です。

臨月にもなれば前駆陣痛といって、出産の準備のために陣痛の練習のようなお腹の張りがあることは心配いりませんが、それ以前の段階で子宮収縮のお腹の張りが続くようなら切迫早産の可能性があります。

お腹の張りの判断でわかりやすい表現としては、普段のお腹は胸の柔らかさと同じぐらい柔らかいのが理想で、子宮収縮しているお腹の張りはバレーボールや力を入れた腹筋のような堅さになります。

ガスでお腹が張っているときと全く症状が違うのでわかると思います。下腹部が固くなるようなお腹の張りが続くようなら、早急に病院を受診することをお勧めします。

普段とは違う場所の腹痛にも気を付けて

私は切迫早産も経験していますが、病院を受診するきっかけは左脇腹の腹痛によるものでした。

しかし私も便秘でしたし、ガスがたまって腸が苦しいのだろうと軽い気持ちで受診するとその日から切迫早産により絶対安静の生活になってしまいました。

第一子だったこともあり、お腹の異常な張りや腹痛に「妊娠中なんてこんなもの」と思い込んでいました。

普段から便秘やお腹にガスが溜まった状態に慣れてしまっている人は、それ以外の異常になかなか気づくことができないので、より気を付けた方がよいと思います。



とはいえ、普段の生活でもなかなか解消することが難しいのに、妊娠中の特別な体で食事や薬で解消するのも素人では限界があると思います。出産するまではお腹が大きくなればなるほど症状は自然と悪化していきます。

できるだけ医師や専門家に相談し、症状が軽いうちから自分に合ったガスや便秘の解消法を見つけて対処していけるといいですね。