指しゃぶり、赤ちゃんの頃は可愛く見えてもだんだん大きくなると色々と心配もでてきますね。
- 歯並び大丈夫かな…
- 心が不安がっているのかな…
- もうお兄さんお姉さんになるのにまだ赤ちゃん仕草している…
- 指しゃぶりの指を吸いすぎてタコができて裂けてしまった…などなど。
心と身体の成長とともに、自然に指しゃぶりもやめられることが望ましいですが、なかなか上手にやめさせるのは難しいものですね。
ここでは指しゃぶりをやめさせる時期はいつなのか、おすすめ防止グッズ、また年齢別対応についてお話します。そして、寝る時無意識にしてしまう指しゃぶりをどうすればいいのか、心配の声が一番多い、出っ歯や歯並びについてもお話します。
子供の指しゃぶりをやめさせる時期・タイミングはいつ?
指しゃぶりは生後数ヶ月からし始め、個人差はありますが2,3歳ごろで自然とやめる子が多いです。
心と身体が発達していく中で指しゃぶりも自然にやめられたケース、なかなか指しゃぶりがやめられず4,5歳まで続いたケースなど、こどもや家庭によって様々です。
5歳以降も続いていると歯並びおよび舌の関係で発音にも影響が出てくるので、5歳過ぎても指しゃぶりをしているようなら一度小児歯科を受診してみましょう。
やめさせるタイミングの一つに、言葉が理解できるようになった時があげられます。
言葉が理解できるようになったら「指しゃぶりはなしにしようね」と声をかけてあげます。もう少し文章の意味がわかるようになったら、どうして指しゃぶりをやめるのか簡単な言葉で説明してあげるとよいでしょう。
心理的な面において、指しゃぶりは口寂しい時、心が不安な時、落ち着きたい時などにすると言われています。一種の精神安定のようなものです。ですので、理詰めでやめる理由を伝えるのではなく、優しくゆっくりとこどもの気持ちに寄り添いながら伝えましょう。
指しゃぶりをしそうになったら、他のことに意識をむけさせてあげるといいですね。
ママ・パパとおもちゃで遊んだりお散歩にでかけたり、絵本を読んであげたりと指しゃぶり以外のことに気持ちを向けさせます。その時間は一時的にも指しゃぶりをやめますよね。
それを少しづつ繰り返しながら、口に指を持っていく癖が自然となくなっていくようにサポートします。
下の子が指しゃぶりを卒業したきっかけ・タイミング
ここで我が家はどうやって指しゃぶりをやめたかについてお話します。
我が家は下の子が指しゃぶりをする子でした。ある日、段差があるところから落ちて唇を怪我してしまい、慌てて病院に行きました。
その時担当された口腔外科の先生から「もうすぐ3歳になるので、これを機に指しゃぶりを卒業しましょう」と勧められ、唇を怪我して上手に吸えなかったということもあり、1週間ほどで完全にやめることができました。
我が家のように、なにかがきっかけでやめられるケースもあります。
2歳・3歳・4歳、年齢別の指しゃぶりやめさせ方
それでは年齢別に指しゃぶりの対応をみていきましょう。
2歳の指しゃぶりやめさせ方
生後数ヶ月から始まった指しゃぶりもこの頃になるとおもちゃに意識が向いたり、保育園に行ったりで、日中の指しゃぶりは減る傾向にあります。とはいえ、夜間や不安な時は指しゃぶりがまだまだでてくる時期でもあります。
文章での言葉を理解してくる時期ですので、ゆっくりと「指しゃぶりはやめようか」と声掛けしてみましょう。まだまだ指しゃぶりがあってもいい時期ですので、慌てず様子を見守っていきましょう。
3歳の指しゃぶりやめさせ方
癖になってしまっていることがあるので、指しゃぶりの代わりに手を握ってあげるなど物理的に指を口にもっていけないようにします。その時無理やりではなくそっと優しく手を握ってあげましょう。
また、指しゃぶりは心理的な面からでてくることがあるため、ママやパパとの家族の時間を多く持つと心満たされ、指しゃぶりが不要になっていきます。
我が家も下の子がなかなか指しゃぶりをやめられなかった時、私が「その指何味?おいしいの?チョコ味?いちご味?ちょっとママにも舐めさせて!」と、遊びながら下の子の指を舐めるマネをしました。下の子は嫌がって指を舐めさせないのですが、その遊びを時々やると徐々に回数が減ってきました。
心満たされたのかどうかはわかりませんが、指しゃぶりをやめた下の子がその時のことを思い出して言うには、「ある日突然指しゃぶりが美味しくなくなった。」ということでした。(その後すぐに上でお話した怪我をして、やめることになりましたが。)
4歳の指しゃぶりやめさせ方
この年齢になると歯並びへの影響や心理的な部分に注目していく必要がありますので、一度小児歯科、臨床心理士に相談するのをおすすめします。
以下は日本小児歯科学会の指しゃぶりについての考え方についてです。
ここでは指しゃぶりへの対応として
- 3歳頃までは禁止等する必要がないこと
- こどもの生活のリズムを整える
- 外遊び、運動を通してエネルギー発散を十分にさせ、口や指を使う機会を増やす
と書いてあります。
日本小児歯科学会のこちらも参考にしてみてください。
夜寝るときはしてしまう!寝かしつけの時の指しゃぶりやめさせ方
日中の指しゃぶりは減ってきたけど、夜寝るときはどうしてもしてしまう。指しゃぶりをやめさせた途端夜泣きがでてきた。ここではそんな悩みに対して、入眠時と夜泣きに関してお話します。
入眠のときに添い寝して手をつなぐ
寝る時に一緒に添い寝して手をつないであげましょう。指しゃぶりをすることが安心の材料となるのであれば、ママ・パパの手を握って寝ることも安心の材料になります。
毎晩添い寝で手をにぎることは少々大変かもしれませんが、指しゃぶりを自然とやめさせるいい方法ですので、数日間試してみてください。
また寝る前に絵本を1冊と言わず、こどもが満足するまで読み聞かせをしてあげましょう。絵本を読むことによって心がリラックスしていき、自然と指しゃぶりも不要になってくるでしょう。
指しゃぶりを叱ってしまうと夜泣きにつながる
ついつい多く叱ってしまった日の夜は夜泣きがでてしまう、あるいはいつもより激しいことってありませんか?
指しゃぶりもそれ自体を叱ってしまうと、こどもの心に深く残り夜泣きにつながることがあります。
それ自体を叱るのではなく、寝る前にご機嫌で安心して寝られるような工夫をしてみましょう。日々家事育児で疲れてクッタクタの上に寝かしつけまで工夫するのは、なかなか大変なものですが、もうひと踏ん張り、こういう夜泣きは一時的なケースが多いのです。
幼児の指しゃぶりが出っ歯・歯並びに影響する?
指しゃぶりをし続けると以下の点で歯の成長に影響がでてきます。
- ■前歯が噛み合わなくなる(開咬:かいこう)
- 上の歯と下の歯が、歯を閉じた時に隙間ができてしまい、噛むことができない状態
- ■出っ歯になる(上顎前突:じょうがくぜんとつ)
- 指しゃぶりの指が常に前歯を強い力で押しているために出っ歯になってしまう状態
- ■上下の奥歯が横にずれて中心の部分があわない(交差咬合:こうさこうごう)
- 指を吸う時に頬の筋力で奥歯が内側に押され、前歯の中心があわなくなる状態
- ■舌足らずな発音になる
- 上にある開咬の状態で隙間ができると舌が突出して舌足らずな発音になる状態
- ■唇がめくれるようになる
- 出っ歯の状態になると上唇がめくれやすくなる状態
- ■音をたてて食べる
- 前歯でかみきることができないため、奥歯でものを噛む。口をいつも開けながら食べる状態
- ■口呼吸になる
- 開咬、出っ歯になると口を閉じにくくなるため鼻ではなく口で呼吸する状態
こどもの歯を見てみて、もし上のような点で気になる部分があれば、市や町で実施されている検診時に相談するか、あるいは小児矯正歯科を受診してみましょう。
これは私が小児矯正歯科の先生から聞いた話ですが、鼻呼吸がとにかく大事ということでした。歯並びの成長では鼻呼吸ができるかどうかがポイントで、舌の位置が前歯の裏側にいつもあることがよい歯並びの条件であるというのです。
指しゃぶりをすると、この舌の位置もずれてきてしまいますので、歯磨きの時などにこどもの歯全体をよく見ておいて、少しでも気になることがあれば早めの受診をおすすめします。
指しゃぶり防止グッズおすすめ3選
指しゃぶり防止グッズを3つ紹介します。こどもに合ったものを試してみてください。
ビターネイル 10ml 日本製 イヤなニオイのしない指しゃぶり・爪噛み防止トップコート
ベストセラーで、その名の通り、ギネス認定の強烈にビターな味のするネイルです。海外のものもありますが、こちらは安心の日本製です。
これをこどもの指しゃぶりする指の爪に塗ると、指をしゃぶったときに強烈な苦味を味わうことになります。マニュキア臭も少なく、使われている成分はおもちゃの誤飲防止剤にも使われているものです。
チュチュベビー 手・からだ用クリーム BYE BYE スキンクリーム 10g
こちらは苦味成分配合の保湿クリームです。食品原料99%以上なので安心して使えますね。
苦味成分は上のビターネイルよりはマイルドなので、初めて使う時などにいいですよ。
ゆびたこ (ポプラ社の絵本)
もうすぐ一年生になるのに指しゃぶりがやめられない女の子。ある日指しゃぶりにできたタコが話し始めた…!というなんとも面白い(ちょっと不気味な?)絵本です。
これを読んだこどもはその日から指しゃぶりをしなくなったというレビューが多数あります。作者自身も幼い頃指しゃぶりをやめられなかった経験があるということで、親子そろって楽しみながら読んでみてはいかがでしょうか。
ゆびしゃぶりやめられるかな―指しゃぶりの本 (デンタル・コミュニケーション・ブックス)
まとめ
指しゃぶりはどうしても気になってしまうものですが、3歳頃までは慌てず様子を見守っていくことも大事ですね。
あまり神経質になりすぎず、でもよくこどもの様子(毎日の歯磨きで少し注意して歯の並びや出方など)をみつつ、日中はよく身体を動かしてたっぷりとエネルギー発散をさせてあげましょう。
そして夜はそっと手を握ってママ・パパも一緒にリラックスしながら寝られるといいですね。
そろそろやめさせてみようかなと親も思い、こどもも「ゆびしゃぶりもういらない」と思えて自然にやめることができますように。