「赤ちゃんが泣いた時に、おしゃぶりをすると楽だから、つい・・・」おしゃぶりをあげながら、気持ちのどこかで「おしゃぶり早くやめないと」と悩んでいるお母さん、結構いますよね。

また、指しゃぶりが「なかなかやめれさせられない」と悩んでいるお母さんも多いのではないでしょうか。

大丈夫!大人になってもおしゃぶりや指しゃぶりをする人はいません。子どもとお母さんのやめようという意識さえあれば、必ず卒業できますよ。

スポンサーリンク

赤ちゃんの「おしゃぶり・指しゃぶり」はいつまで?卒業時期とデメリット

本来、おしゃぶりや指しゃぶりは、口に触れた物を反射的に吸う吸綴反射(きゅうてつはんしゃ)を利用して、飲み過ぎ防止をすることが1番の理由です。



生後5~6か月くらいになると、赤ちゃんの胃は入り口が閉まり始め、おなか一杯になったことを感じるようになってくるので、吐き戻しの心配も、ほとんどなくなります。

離乳食が始まる時期でもあり、生後5~6か月には、おしゃぶりや指しゃぶりを卒業するのがベストです。



でも、5~6か月の時に、おしゃぶりや指しゃぶりを卒業・・・なかなか難しいですよね。

そこで猶予期間で「1歳くらいまでにおしゃぶりや指しゃぶりを卒業」と、育児書には書かれている場合がほとんどです。

しかし、実際に卒業するとなると「どうして、おしゃぶりくれないの?」「どうして、指を口に入れたらだめなの?」と、泣く赤ちゃん、多いですよね。

そんな時に、考えなければいけないのがおしゃぶりや指しゃぶりのデメリットです。
 

  • 依存症の可能性
  • 開咬や出っ歯などの噛合わせへの影響
  • お母さんとのコミュニケーション不足
  • 口に物を入れて物を確かめる成長ができない可能性
  • 虫歯になる可能性


こういったデメリットがあるのは、知っているお母さんも多いですね。デメリットを避けるためには、出来る限り、1歳くらいまでに卒業すべきです。

ただ、実際にやめるとなると、赤ちゃんにも「やめるんだ」という意識を持ってもらうことが大切になります。

そのために、まず赤ちゃんがどうしておしゃぶりや指しゃぶりを必要としているのかを、知る必要があります。

卒業する前に必要性を知ろう!「おしゃぶり・指しゃぶり」をする原因や理由

では、おしゃぶりや指しゃぶりはどうして必要なのでしょうか?

母乳やミルクの飲み過ぎ防止

産まれたばかりの赤ちゃんの胃は、まだ、お腹がいっぱいになったということを認識できないため、しっかり母乳やミルクを飲んでいても、すぐに欲しくなります。

産まれたばかりの赤ちゃんは、吸綴反射(きゅうてつはんしゃ)という反射的に口に触れた物を吸おうとする習性があり、飲み過ぎによる吐き戻し防止になります。

生後1~2か月になると、赤ちゃんは、手を動かすようになります。おしゃぶりをしないまま、この時期を迎えた場合、偶然、手が口に触れることで、吸綴反射の習性により、指しゃぶりが始まります。

気持ちを紛らわすため

泣くのは、お腹が空いたり、オムツが気持ち悪かったりの時だけではありません。

赤ちゃんは、自分で自由に動くことはできません。「お母さんが傍にいない」「抱っこしてほしい」「寂しい」「音にびっくりして不安」など泣く理由はさまざまです。

そんな寂しさや不安な気持ちを紛らしてくれるのが、おしゃぶりや指しゃぶりです。ついついおしゃぶりの力を借りたくなるのは、こんな時が多いですよね。

遊びの一環

まだ、身動きの取れない赤ちゃんにとって、自分自身の身体は、誰の手も借りずに遊ぶことのできる、唯一のおもちゃです。手や指を、口に入れたり、眺めたり・・・

おしゃぶりをしていると、おしゃぶりを落として指を舐めたりすることありますよね。「指しゃぶりよりもおしゃぶりの方がいい」と、気付いたらおしゃぶりをさせてしまうお母さんもいますが、これも、遊びの一環で、赤ちゃんの成長にとって、とても大切なことなんです。


遊びの一環とともに、歯が生えてくる3か月頃になると、歯茎がむずむずして指を噛んだり、ただ口に入れてみたり・・・。この時期以降に初めておしゃぶりをあげると、吸わないで噛んでいる子も多いです。

おしゃぶりや指しゃぶりは、赤ちゃんが必要としなければ、無理にする必要はありませんが、赤ちゃんが必要としているのであれば、成長するために必要なものであって、決して悪いことではありません。

「おしゃぶり・指しゃぶり」をやめさせる方法!卒業するために必要なこと

必要なものであっても、時期が来れば、卒業することも大切です。

おしゃぶりや指しゃぶりをする時は、赤ちゃんによって違いますよね。どうしてもという時だけ、夜寝る時だけ、夜泣きした時だけ、常にしているなど、お母さんの考え方によって、違いがあるかと思います。

卒業するために必要なことは、どんな状態であっても1つだけです。

それは、デメリットにある「お母さんとのコミュニケーション不足」の解消です。「気持ちを紛らわせる」お母さんの愛情があれば、赤ちゃんは、卒業する決心ができるんです。


最初から出来る子もいれば、出来ない子もいます。あまりにもひどく欲しがる時は、まだ卒業の時ではありません。

焦らずに、少しずつです。特に、依存している場合は、おしゃぶりや指しゃぶりをしない時間を少しずつ長くしていくことから始めることが大切です。

赤ちゃんがおしゃぶりや指しゃぶりを忘れるくらい、手遊びや身体を使った遊び、好きなおもちゃで遊ぶ、散歩に行く・・・昼でも夜でも、赤ちゃんのそばにいて、お母さんの愛情をたくさん注いであげましょう。

それだけで、赤ちゃんは、安心しておしゃぶりや指しゃぶりを忘れることができます。

「あれもこれもしなくちゃいけないのに」という気持ちもあるかと思いますが、多少、掃除や料理が手抜きになっても、大丈夫。赤ちゃんがおしゃぶりや指しゃぶりを忘れて落ち着いた時に、しっかりとすれば何の問題もありません。

ここからが、おしゃぶりと指しゃぶりの違うところです。

おしゃぶりの場合は「やめさせる」というお母さんの強い意志

おしゃぶりの場合は、私は、おしゃぶり防止グッズは、それほど必要ないと思います。

お母さんが「やめさせよう」という強い意志さえあれば、大丈夫。

赤ちゃんが落ち着いてきた時を見計らって「おしゃぶりなくても大丈夫だね」と、おしゃぶりを卒業することを、赤ちゃんに伝えましょう。その言葉は、なんでもいいです。

「お姉(兄)さんになったから」「ゴミ箱に投げる」「バイバイしよう」「小さな子にあげよう」その子その子に合った言葉を選ぶことができれば、効果は抜群です。

もし、伝えた時に逆戻りしてしまうようであれば、次の機会を見計らって、今度は、伝えずに、そのまま卒業してもらう方が、その子には、合っているのかもしれません。



うちの場合は、8か月頃から、卒業の練習を始めました。

好きだけど一緒に寝るほどではないぬいぐるみと、おしゃぶりを同時に子どもの所に持って行き、「○○はおしゃぶりなくても大丈夫だけど、ぬいぐるみが欲しがってるから、あげようか。」と言って、ぬいぐるみの口元におしゃぶりを置き、一緒に箱に入れて、手の届かない所にしまったのが、1歳3か月の時です。

時々、ぬいぐるみの箱を指さすので、中を見せるようにしました。中を見た時に、口元から外れていると、ぬいぐるみの口元に戻し、ちゃんと口元にあると、嬉しそうにしばらく眺めていましたが、そのまま、おしゃぶりをすることはありませんでした。

指しゃぶりの場合は「寝ている時」の対策を

指は、おしゃぶりのように隠すことはできません。指しゃぶり防止グッズや、テーピングや絆創膏をつけるという話もありますよね。

この方法は、月齢が低ければ低いほど効果的で、大きくなればなるほど、赤ちゃんにやる気がなければ、自分で取ってしまったり、付けることを嫌がる場合もあります。

基本的には、おしゃぶりと同じで、指しゃぶりを忘れるくらい気を紛らせることが大切ですが、問題になるのは、無意識に指を口に持っていってしまう、「寝ている時」です。


おしゃぶりの場合は、近くに無ければ使うことができませんが、指は「ゴミ箱にポイ!」も「どこかに隠す」もできませんよね。

寝る前に、指しゃぶり防止グッズなどを付けてくれるのであれば問題ありませんが、嫌がる場合、寝る時は、あきらめちゃいましょう。夜泣きの時も一緒です。

眠りについてからが本番です。眠りについた後に、指しゃぶり防止グッズをつけたり、テーピングや絆創膏をつけたりすると、少しずつ、指しゃぶりをする時間が減ります。



うちの場合は、指しゃぶりを卒業するまでの間、私も赤ちゃんと一緒に寝るようにしたのが、おしゃぶりをしていた子と同じ、8か月頃です。

寝ているからこそ傍にいて、指しゃぶりをする手をずっと握っていました。手の温もりを感じるのか、指しゃぶりをしながら寝る時間が減りました。

少しずつ、寝ている時に指をしゃぶる時間が減ってきた時期を見計らって、遊びの一環で、指におしゃぶりをしている赤ちゃんの顔を書いて「寝る時に抱っこしてあげようか。」と言うと、嬉しそうに頷いて、自分で自分の手を胸の所で抑えるようにして寝るようになったのが、1歳6か月の頃でした。

おしゃぶり・指しゃぶりを卒業できずに2歳、3歳に・・・やめさせ方は?

デメリットを考えると、卒業するのは、早ければ早いに越したことはありませんが、忙しい毎日の中で、お母さんの休息も大切なことです。

早い方がいいからといって、1歳までは、無理にやめさせる必要はないと、私は思います。

子どもの性格や家庭環境によって、すぐにやめれる子もいればやめれない子もいます。少しずつでも、卒業する方向に進んでいるのであれば、1歳を過ぎても大丈夫です。


もし、2歳、3歳になってしまっているのであれば、もちろん、練習は大切です。

おしゃぶりの場合、お母さんがおしゃぶりをやめる覚悟を決めるのが1番ですが、ここまで来ると、おしゃぶり防止グッズ、辛子やわさびなどに頼るのもひとつです。

赤ちゃんがおしゃぶりをやめる覚悟が決まるように、不足している部分を、しっかりと補ってあげましょうね。

指しゃぶりの場合、「指のばい菌さん、おいしい?」「ばい菌入って熱出たら、お外で遊べないね。」など、声を掛けてみてください。

風邪を引いた時に「指のばい菌、○○の身体で暴れてるのかなぁ」なんて言っておくと、かなり効果的です。

また、指を口に入れていたら「○○の指、おいしいの?」と言いながら、子どもの手を、お母さんの口元に持っていって、食べるふりをするのも、結構、効果ありますよ。


私事ですが、うちの子は、年長(5歳)になった今でも、保育園で別れる時や悪いことをして怒られた時などに、指しゃぶりのように、指を頬と歯の間に入れることがあります。

そんな時は決まって、私を含め、家中がバタバタしていて、あまりかまってあげられない時です。頬と歯の間に入れるので、噛合わせに影響はありませんが、衛生面で問題がありますよね。声掛けはしていて、もちろん、やめさせたいとは思います。

しかし、原因がはっきりしていて、常にしているというわけではないので、無理にやめさせるつもりはありません。

少しずつ、指を口に入れる回数は減ってきているので、時間がある時に、めいっぱい甘えさせて、めいっぱい一緒に遊んで、完全に卒業できる日を気長に待つつもりです。

おしゃぶり卒業後は、お母さんごっこの道具にも・・・?

余談ですが、うちの3姉妹がお母さんごっこをしていた時です。「お母さん」と呼ばれたので、遊んでいる部屋を覗くと、上のお姉ちゃんが、にやにやといたずらっ子の顔で、おしゃぶりをしているではありませんか!

1番下がおしゃぶりを卒業した時、ぬいぐるみと一緒に箱に入れて、私がすっかり忘れていたのを思い出したらしく、こっそり箱から出して、本物のおしゃぶりを使い、お人形のよだれかけとベビーカーを使って、完全に赤ちゃんになっていました。

しばらくの間、3姉妹でおしゃぶりの取り合いです。

「3人で1つのおしゃぶりを取り合うってどうなんだろう・・・」と思いながら様子をみていましたが、吸わずに、ひたすらかじっているので、最終的に、吸う部分のゴムの所がちぎれて、卒業してから半年経ち、やっと、ごみ箱行きになりました。


1度おしゃぶりを卒業すると、おしゃぶりをみつけて欲しがっても、おしゃぶり以外の物を口に入れたり、食事やおやつのおいしさも知っているので、味が嫌だったり、赤ちゃんの時のように吸綴反射もないので、上手に吸うことができません。

元に戻ることはないので問題ないとはいえ、しまい忘れに気をつけましょうね。(私だけかもしれませんが・・・)

ただ、親としては、どうかなという気持ちもありますが、お母さんごっこに本物のおしゃぶりを使う・・・子どもにとっては、とてもおもしろかったみたいですよ。

まとめ

おしゃぶりや指しゃぶりを必要としなくなるのは、5~6か月。デメリットを考えると、1歳までに卒業するのが目標です。

とはいえ、個人差や家庭環境などによって違いがあるので、お母さんがきちんと赤ちゃんと向き合い、卒業に向かっているのであれば、多少1歳を過ぎても、心配いりません。

無理なく卒業するためには、子どもがやめようと思うことが1番です。子どもが、安心しておしゃぶりや指しゃぶりをやめることができるように、お母さんのがんばり所です。出来る限りでいいです。一緒にいる時間、たくさん作ってあげましょうね。