生後まもなく、まだ首がすわっていない赤ちゃんは、抱っこするのも緊張するくらい、お世話に気をつかうものです。

そんなまだ自分で思うように頭を動かすこともできない赤ちゃんが寝返りをしてしまうことがあります。

首がすわり前の赤ちゃんが寝返りをするようになったときに潜む危険とその対処法についてお伝えします。

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赤ちゃんが寝返りをする時期はいつ?首がすわり前に寝返りする可能性は?

赤ちゃんの成長過程で、最初にいつできるようになるのか気になる「寝返り」

寝返りは、仰向けの姿勢から赤ちゃんが体をひねってうつ伏せの姿勢になることをいいます。首がすわっていない赤ちゃんが寝返りをできる可能性はあるのでしょうか。

寝返りをする月齢の目安

赤ちゃんの成長は個人差があるので、あくまでも目安ですが、寝返りを始める月齢は、首もすわり、肩や腰、背中の筋肉がついてくる5~6ヵ月ころが平均的です。

だんだんと目がはっきり見えるようになり、自分の手足が自分の意思で動かせることを学んだ赤ちゃんが、周りのものに興味を持ち出すと、腰をひねりうつ伏せの姿勢になろうとします。始めは半身だけひねった状態で止まってしまうことがほとんどで、自分自身で練習を重ねることで、うつ伏せの姿勢までたどり着くようになります。



首がすわっている赤ちゃんは、寝返りをして、うつ伏せの姿勢になっても、自分の意思で頭を持ち上げることができるので寝返りができるようになっても問題視することはなく、赤ちゃんの成長を素直に喜ぶことができます。

ただ、中には生後2~3ヵ月ころに寝返りを始める赤ちゃんもいます。首がすわる月齢の目安が3~4ヵ月ですから、首がすわる前に寝返りをする赤ちゃんもいるということになります。

首すわり前の寝返りはありえる?

前述したとおり、首がすわる前に寝返りをする可能性は十分にあります。首すわりに必要な筋肉と、寝返りに必要な筋肉が違うということなのでしょう。

私の娘はまさしく、首すわり前に寝返りを始めた赤ちゃんでした。

娘が寝返りをし始めたのは、生後2ヵ月になる前という、寝返りを始める目安の月齢よりかなり早い段階でした。体をひねり始めたな、と思ったら、わずか2~3日で寝返りをマスター。

本来なら子どもの成長を喜ぶところなのですが、寝返った後に、頭を持ち上げることができない状態での寝返りは、親にとって危険行為以外のなにものでもありませんでした。


首がすわるどころか、うつ伏せの練習もほとんどさせていなかったので、うつ伏せの姿勢になったら、頭を持ち上げなければいけないということを、娘自身がまだ理解できていないタイミングでの寝返りに、不安しか感じられなかったことを鮮明に覚えています。

そんな私の気持ちを知ってか知らずか、首すわり前に寝返りという新しい動作を身に付けた娘は、ことあるごとに寝返りを繰り返し、床に顔を擦り付けて泣いていました。

うつ伏せ状態で放置してしまうと、窒息してしまう可能性が高いので、すぐに仰向けに戻してあげる必要があり、首がすわって、自分の意思で頭を持ち上げられるようになるまでは、片時も目を離すことができず、ヒヤヒヤした毎日でした。

首すわり前に寝返りするようになった場合の対応

私の娘のように首がすわる前に寝返りをするようになってしまった赤ちゃんは、常にうつ伏せの姿勢になったときの窒息の可能性を考慮する必要があり、少しの時間も目を離すことができなくなります。

とはいえ、親も日常生活で、トイレやお風呂、家事の時間など少なからず、赤ちゃんと距離を置く時間がでてきます。そんなときはどのように対応したらよいかを、私の体験をもとにご紹介します。

見守ることができるときは自由に寝返りさせる

赤ちゃんのそばで見守ることができる時間帯には、せっかく身に付けた寝返りを自由にできる環境を整えてあげましょう。

動きたいように動けないことは大人でもストレスを感じますよね。赤ちゃんも同様です。

うつ伏せになってしまっても、元に戻してあげられるときは、寝返りを制御せず、やりたいだけやらせてあげてください。うつ伏せで頭が持ち上がるようになるまでは、すぐに仰向けに戻し、赤ちゃんの呼吸を確保することを常に意識してください。

少しでも目を離すとき寝返り防止対策

トイレなど、ほんの少しの時間でも目を離すときには、目を離しているあいだに寝返ってしまわないよう、寝返り防止対策をとりましょう。

具体的な寝返り防止対策については、後述しますが、赤ちゃんの両サイドもしくは寝返りができる方向に体の向きが変えられないようにします。

寝返りができないことに赤ちゃんはストレスを感じて泣いてしまうこともありますが、窒息の危険性を考えれば、腹は背に変えられません。たとえわずかな時間でも、必ず寝返りできない体勢にしてから離れるようにしましょう。

睡眠のときは特に注意して寝返り防止対策

赤ちゃんが寝返りができるようになったときに、一番心配なのは睡眠の時間帯の寝返りです。親も寝てしまっているタイミングで寝返ってしまうと、布団に顔が埋もれ、窒息の危険性が高まります。

夜間授乳もあり、もともと熟睡はしていなかったのですが、気付いたらうつ伏せになっているのではないかと緊張感がとれない夜が続きました。しばらくは警戒していましたが、私の娘は5~6ヵ月ころまで昼寝も夜の睡眠時も寝返りはしなかったので、寝返りができるようになったからといって、睡眠時も寝返りをするとは限らないようです。

とはいえ、心配で眠れない毎日では、疲れは取れません。親が熟睡するためにも後述する寝返り防止対策グッズを利用して、睡眠時の寝返りを防止することをおすすめします。

首すわり前の寝返り防止対策グッズ

うつ伏せで頭を持ち上げることができない首すわり前の赤ちゃんの寝返り対策には、以下のようなグッズが有効です。

赤ちゃんから目を離す必要が生じたときや、赤ちゃんの睡眠時に活用してください。

寝返り防止クッション

寝返り防止クッションは、赤ちゃんの体の両サイドをクッションで挟み込むことで、寝返りを制御することのできるクッションです。

仮に寝返りをしようと体をひねっても、体がクッションの上に乗るので、床に顔が埋もれてしまう心配はありません。両サイドのクッションの幅は、マジックテープで簡単に調整できるので、赤ちゃんが成長しても窮屈な思いをすることはありません。

首すわり前の赤ちゃんだけでなく、首がすわってからも、睡眠時にうつ伏せになってしまうことを防ぐ目的で利用し続ける人もいます。

結果的に娘は睡眠時に寝返りをしなかったので、問題なかったのですが、これを使っておけば、もう少し私の安眠が確保できたのではないかと思います。我が家では、うつ伏せ寝を好んだ第2子の息子のときに購入して、うつぶせ寝を防止するために活用しました。

バスタオル

寝返り防止クッションを購入しなくても、丸めたバスタオルを赤ちゃんの体の両脇に置くという方法でも簡易的な寝返り防止対策ができます。

少し目を離す程度のときには、バスタオルで体の両サイドを固定するだけでいいかも効果的でしょう。

ただ、タオル類は柔らかいので、赤ちゃんが手で掴み、顔を覆ってしまい、寝返りでなくても窒息してしまう危険があります。しっかりと丸めて、できればヘアゴムなどでタオルが広がらないように対策をとることをおすすめします。

ベビーラック

ベビーラックがあるご家庭でしたら、ベビーラックに乗せて、肩ベルトをするのが一番の寝返り防止策になります。

少しだけ赤ちゃんから目を離すときや、家事をしているあいだでしたら、ベビーラックに乗せて安全を確保しましょう。ただ、ベビーラックは長時間の連続使用には向いていません。少しの昼寝時間でしたら問題ありませんが、夜の睡眠時には、別の対策ととる必要があります。

まとめ

首すわり前の赤ちゃんの寝返りは、危険と隣り合わせですが、できるようになった際には、赤ちゃんが順調に成長していることを素直に喜びましょう。

そして、制御することばかりを考えず、赤ちゃんがやりたがっているときには寝返りを思う存分させてあげてください。

そうしているうちに赤ちゃん自身がうつ伏せを覚え、頭を持ち上げなければいけないことを覚え、身体が成長するとともに、経験のなかから知識も増えていきます。目を離すときには油断は禁物ですが、近くにいられる時間は、赤ちゃんの日々の成長を温かく見守りましょう。