生理が遅れてて市販の検査薬で調べたら妊娠していた…!妊娠を望んでいた人にとっては喜びの瞬間でしょう。でも、もしあなたが働いているなら、まずは会社に報告する必要があります。
というのも妊娠した時から妊婦さんの身体は赤ちゃんの成長とともに変化していくのです。今までとは違う体調変化に本人はもちろん、一緒に働く周囲の人達にも影響が及びます。
同じく夫も妻の妊娠で、(個人差はあっても)仕事のスタイルが変わることもあるでしょう。妻の妊娠を会社にどのタイミングで報告するのかは大事なことです。
ここでは妊娠したことを、いつ、誰に、どこで、どのように、どうやって報告したらよいのか等についてお話します。
妊娠を会社に報告する時期・タイミングはいつがいい?
どの時期で、どのタイミングで妊娠を報告するのがよいのか。正直、この時期が一番!という答えはありません。
一般的な見方として、だいたいこの時期に多くの妊婦さんが会社に報告していますよとは言えるのですが、職業、職種、会社の風土、職場の雰囲気、配慮すべき人の有無など様々なケースがあるので一概には言えません。
でも、今からお話する内容と、あなたの置かれている状況・立場などを照らし合わせつつ、あなたにとってベストなタイミングを見出してもらえればと思います。
妊娠検査薬で妊娠が判明したら(妊娠〜4,5週目)
この妊娠超初期の頃に報告するという人は少数です。
職種、仕事内容によっては早めに上司に伝えたほうがよいのですが、妊娠検査薬で妊娠がわかってその後化学流産をしてしまった時、本人はとても辛いですし、上司にも気を遣わせてしまいますね。
一方、夜勤、肉体労働などで、すぐにでも報告して働き方に配慮をしてもらう必要がある場合もありますので、あなたの働き方×体調も含めこの時期がいいのか検討してみてはいかがでしょうか。
病院で心拍数が確認できたら(妊娠5週目〜)
病院に行き赤ちゃんの心拍数が確認できるととても安心しますね。このタイミングで報告するケースが一番多いです。
この時期人によってはつわりが酷くて、会社を休みがちになることも。上司に報告しておけば、「最近休みがちだけどどうしたんだろう」とあれこれ思われずに、「妊娠しているのだから」とサポート体制に入ってくれます。またつわりが酷い時、黙っていたまま働き続けるのと、理解者が一人でもいるのとでは大きな違いがあります。
企業側も早めに報告してくれることを実は望んでいます。というのも、妊娠を知らずに勤務体制を現状維持、あるいはハードな勤務体制にしてしまい、後々トラブルになった時、責任問題があるからです。
流産の危険が高い時期を超えてから(妊娠12週〜)
12週までが最も流産(早期流産)の危険が高い週です。この時期を超え安心したところで報告するという人も多いです。
安定期に入ってから(妊娠16週〜)
つわりも徐々に落ち着いてきた安定期に報告するケースです。(つわりにはもちろん個人差がありますが)
早めに報告した後流産してしまい、その辛い報告をしたくないので、安定期に入ってからがするという理由が多いです。
安定期に入るまで比較的つわりも楽で会社も休むことがあまりなかった人などはこの時期に報告することが多いのでしょう。体調も落ち着き、ゆったりとした気持ちで上司に報告できるのではないでしょうか。
会社の妊娠報告は誰にどうやってどのように報告すればよい?
では次に上司に報告する時のどうやって、どのように報告すればよいのか、また上司以外の人にどう伝えるか、妊娠報告以外に何を話し合う必要があるのかについてお話します。
誰に伝えるか
- 直属の上司
- 次に同僚
- 必要なら取引先など
直属の上司にまず最初に報告しましょう。同僚に先に話してしまい、上司の耳にその噂が入ったらあまりいい形ではありません。きちんと秩序の中で報告しましょう。
またメールでのやりとりよりも、もし可能ならば、顔と顔を合わせて、「少しお時間をいただきたいのですが」という気持ちで、落ち着いて話せる時間をもらいましょう。
次に同僚ですが必要最低限の人数にだけ報告をします。あまりおおっぴろげに言わないほうが賢明です。
というのも妊活中の人はあからさまに言ってない限り、周りの人にはわかるものではありません。実は誰々さんは妊活中で妊娠報告によって深く傷ついていた、と後から聞くのも辛いですよね。
あなたが休むと影響がある同僚にのみその同僚が妊活中だと知ったなら淡々と事実を報告しましょう。
最後に必要な場合には取引先にも報告します。急なお休みをしてご迷惑をおかけすることもありますが、という姿勢で報告しましょう。
受け取る側の気持ちに配慮を
あなた以外の職場の誰かは妊活中かもしれません。あるいは妊活を諦めた人かもしれません。そんな時妊娠したという報告を受けた時の心情はどうでしょうか。素直に一緒に喜びを分かち合えない、お祝いできないかもしれません。
受け取る側の気持ちも配慮し、妊活中かどうかもわからないデリケートな部分ですので、なお一層控えめに淡々と伝える程度にしましょう。
話し合っておいたほうがよい内容
上司に「妊娠しました。」だけでおしまいにするのではなく、きちんと今後どうしたいのか等の要望も伝えます。
例えば、
- 出産予定日がいつなのか
- 体調や妊娠経過について
- 検診の予定、スケジュールなど
- 産休や育休の期間やスケジュールなど
- 妊娠期間中の仕事や働き方
- もっている担当案件の引き継ぎについて
- 職場復帰後の働き方について
などが主に話し合っておきたい内容です。
どれも大事なポイントなので、あなたの要望をきちんと伝えていきたいものですね。あらかじめこのチェック項目について考えて必要ならメモして準備しておくと、落ち着いてその場で話し合うことができますよ。
ちなみに、母性健康管理指導事項連絡カードというものが厚生労働省からでています。
これは、働く女性が妊娠した場合、検診などで主治医から「通勤スタイルを緩和したほうがよい」、「立ち仕事ではなく座ったままで仕事ができるスタイルに」、「長時間勤務ではなくて休憩をこまめにはさむ」など、指導項目を記載したカードです。
このカードを上司に渡すと、上司はカードに記載されている内容に応じて、男女雇用機会均等法第13条に基づいた対応をする義務があります。カードを上手に活用しながら母体と赤ちゃんに無理のない働き方を模索していきたいですね。
以下に参考リンクを紹介します。
参考リンク: 母性健康管理指導事項連絡カードの活用方法について
夫が職場で妻の妊娠報告する時期とタイミング
最後に、あなたのパートナーである夫が職場に妻が妊娠したことを報告をするタイミングなどについてお話します。
妊娠報告のタイミングは妻と相談して決める
まず報告するタイミングですが、妻と相談してからです。これは鉄則です。妻の妊娠が嬉しすぎて早々に職場の周りの人に伝えてしまい、あとで流産してしまった時、妻が一番傷つきます。
必ず、いつのタイミングで報告するのがよいのかを夫婦で話し合って決めましょう。
会社に報告する時は
妻と同じですが、直属の上司にまず報告します。同僚にはその後必要な人に報告しましょう。妊娠初期から妻のつわりなどでサポートが必要になってくる場合は早めに報告したほうがよいでしょう。
妻の体調不良で会社をお休みする日や病院への付き添い、上にお子さんがいる場合はお世話や幼稚園保育園への送り迎えなど、今までの勤務体制を変えなくてはならないこともあります。
報告するタイミングをよく夫婦で話し合って見極めた上で、上司に報告し、働き方に配慮をしてもらうと、夫もスムーズに妻の妊娠をサポートすることができます。
まとめ
妊娠というデリケートな内容を職場の人に報告することは、周囲への配慮や自身の気持ちも含め、とても複雑な内容です。
どのタイミングで報告するかは冒頭でもお話しましたとおり、置かれた状況と照らし合わせて、今がベストという時期を見つけて報告できるといいですね。
なによりあなた自身とお腹の赤ちゃんを第一に考えて、いい意味で周囲の人たちも巻き込んで妊娠の報告をがんばってくださいね。