「全然悲しくないのに、急に涙が出てきて、泣きたくなっちゃった!」妊娠中の方なら、経験したことのある人も多いのではないでしょうか?

中には、旦那さんや周囲の人とけんかして、悲しい思いをして毎日のように泣いているという人も、たくさんいると思います。そんな時、心配になるのは、やっぱり赤ちゃんへの影響です。

しかし、心配しても始まりません。泣きたい時には思いっきり泣いて、スッキリしちゃいましょう。

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妊娠中の不思議!涙が止まらなくなるマタニティーブルー

妊娠中に限らず、だんなさんや周囲の人のちょっとした一言が頭から離れなくなって、自分を責めたり、「どうして自分がこんな思いしなくちゃいけないの?」なんて、悲観的な気持ちになってしまうことって、誰にでもあることですよね。

こんな悲観的な気持ちが、妊娠中には自分でもびっくりするくらい、ものすご~くパワーアップします。これがマタニティーブルーです。

何もないのに急に涙が止まらなくなったり、普段は乗り切れるような小さな問題でも、とても大きな問題に感じたり、普段だったらまったく気にならないことが気になったり、普段と同じような会話をしていても、ちょっとした一言に傷ついたり・・・

「自分はだめだなぁ。しっかりしないと」なんてがんばろうとすると、お腹が痛くなったり、ストレスがかかって赤ちゃんにも悪影響を及ぼします。

だからこそ、無理をせずに我慢しないことが大切なんです。
 

どうして妊娠中は涙もろくなるの?

この不思議な現象、マタニティーブルーって、どこからくるのでしょうか?

周囲の人に対するイライラや心配事などからくる場合もありますが、実は、自分の身体の中からくるものも、大きな影響を与えているんです。

妊娠すると、プロゲステロンとエストロゲンという2つの女性ホルモンのバランスが崩れるというのは、よく聞きますよね。

精神的な情緒を安定させるためにある自律神経は、この2つの女性ホルモンと同じ大脳の視床下部でコントロールしているため、女性ホルモンが崩れると、自律神経も大きな影響を受け、喜怒哀楽のコントロールが効かなくなってしまいます。

これこそが、涙もろくなることの多いマタニティーブルーの原因になってるんです。


排卵日前後に、なんとなくイライラしたり、涙もろくなったり、急に不安な気持ちになったりといった経験をしたことがありませんか?

実は、この女性ホルモンのバランスが崩れるという症状は、排卵日前後にもおこるもので、排卵日前後のイライラの酷いものがマタニティーブルーなんです。

妊娠中に限らず、泣くことは決して悪いことではなく、ストレス発散効果があると言われています。泣くことで、ホルモンのバランスを整え、リラックス効果をあたえているのです。

泣かずに我慢することで、ストレスが発散されずに、精神的な病気になってしまうことさえあるそうです。

そう考えると、マタニティーブルーの原因とも言われているホルモンバランスを、涙もろくなることで、調整しているともいえます。

妊娠中に泣くことで赤ちゃんへの影響はあるの?

妊娠中に「映画やドラマなどを見ていると、いつもより感動して涙が出る」という状態であれば、赤ちゃんへの影響はほとんどないと言ってもいいでしょう。むしろ、赤ちゃんと一緒に感動を楽しんじゃってください。

妊娠中に「特別何かあったわけでもないけど涙が出る」という状態でも、赤ちゃんへの影響は心配ありません。むしろ、周囲に迷惑にならない程度に、泣いてスッキリしちゃってください。

問題になるのは、あるきっかけがあってマタニティーブルーになってしまった場合です。

ストレスがかかっている場合が多く、赤ちゃんにとって決していい状態とは言えません。ストレスは、お母さんだけでなく、おなかの赤ちゃんにもさまざまな悪影響を及ぼします。

お母さんにストレスがかかると、お母さんの血管が収縮し、へその緒から流れる血液量が減ってしまうので、赤ちゃんに十分な栄養や酸素が行き届かなくなってしまう可能性が高くなり、赤ちゃんの体重が減ってしまうことさえあります。

また、妊娠初期であれば切迫流産、中期以降でも切迫早産につながる危険性があります。



よく、お母さんの精神状態が不安定だと、赤ちゃんにもうつると言われます。

わが家の場合、まさにこれはぴったり当てはまっていて、旦那と仲が良かった時の子は、精神的に安定していて前向きですが、妊娠中に離婚するかしないかまで発展した大きなケンカをした時の子は、情緒不安定で、いつも不安そうにしていて、悪いことをしてでも家族の気を引こうとします。

何人目だろうと関係なく襲ってくるマタニティーブルー

よく「1人目だからわからないことばかりで不安なことばかりだから、マタニティーブルーになりやすい」と言いますが、この妊娠中の精神的ダメージって、2人目でも3人目でもまったく同じです。

もちろん2人目、3人目になると、育児と家事に追われて、ゆっくり感傷に浸っている暇はありませんし、まったく大丈夫だったというお母さんも、たくさんいます。

しかし、その反面、2人目3人目の方が酷いマタニティーブルーになったという話も、よくある話です。


私の場合、1人目の時はつわり、2人目の時はマタニティーブルー、3人目の時は希望の性別によるプレッシャーによるストレスという感じでした。

「2人目なのに、3人目なのに、泣いてばかりいたらだめでしょ」なんて言葉が突き刺さって、いつも下ばかり向いていました。そんな時、決まって助けてくれたのは、旦那よりも上の子です。

「お母さん、大好き~!」「赤ちゃん元気かな~早く顔みたいな~」なんて、前向きになれる言葉をかけてくれました。



1人目だろうと何人目だろうと、マタニティーブルーにはまったく関係ありません。

「だめな母親だ」と自分を責めるより、そんな自分を上の子たちに、旦那さんにわかってもらうことが大切だと思います。子供は、私たち大人が思っている以上に、たくさんのことを感じています。

お母さんの大変さ、きちんとわかってくれますよ。

ため込まない・我慢しない・気にしない

マタニティーブルーで大切なことは「ため込まない・我慢しない・気にしない」この3つだけです。

「ため込まない」
妊娠すると、喜びの反面、不安がつきものです。

不安をそのまま自分の中にしまってしまえば、イライラの原因にもなり、周囲に八つ当たりをするなどの迷惑にもつながりかねません。

不安を感じた時には1人で抱え込まないで、誰かに相談しましょう。話しただけで楽になるということもあります。


「我慢しない」
妊娠すると、女性にとってとても気になる体型の変化や、思うように動けないはがゆさ、食べたいものを食べたいように食べられないなど、我慢しなければいけないこともたくさんあります。

全てを我慢するのではなく、最低限、おなかの赤ちゃんに悪影響あるものだけの我慢で大丈夫。無理は禁物です。


「気にしない」
妊娠すると、ちょっとしたことが気になってくるものです。

今までまったく気にならなかった周囲の人の言動が、些細なことまで、ものすごく気になり始めます。それを1つ1つ気にしていたら、きりがありません。

気になった時には、見なかったことに、聞こえなかったことにして、自分に呪文をかけましょう。「気にしない、気にしない」と・・・。

呪文が効かず、どうしても気になる時は、相手を傷つけないように配慮しながら、話し合ってみるのもいいかもしれませんね。

まとめ

妊娠中に限らず、泣くということは、ストレス解消にのもなる素晴らしいことです。

「ため込まない」「我慢しない」「気にしない」で乗り切って、かわいい赤ちゃんが生まれるその日を楽しみに、有意義な妊娠生活を過ごしましょう。