赤ちゃんはまだ胃がまっすぐのとっくり型の形をしているので、すぐにミルクなどを吐いてしまうものです。
ミルクで汚れた肌着などを洗濯機で洗っているのに、なぜか首周りが黄色く黄ばんできてしまう、下の子が生まれるので、上の子のお下がり肌着をタンスから引っ張り出したら、首周りの黄ばみに驚いた、なんて声が結構あります。
実際我が家も下の子が生まれるので、とっておいてた上の子の肌着を数年ぶりにタンスから出してびっくり!首周りの黄ばみが半端なかったです。あまりの黄ばみさに唖然とした記憶があります。
ミルク汚れはそのまま放置しておくと落とすのが非常にやっかいです。ここではミルク汚れが落ちにくい理由、簡単な落とし方、おすすめ洗剤などについて紹介します。
ちょっと手間かもしれませんが、その一手間が長く着られるコツですので、ここで紹介する方法から、これならできそうだなというものを見つけてみてください。
ミルク汚れの黄ばみが落ちにくい理由
ミルクの汚れが落ちにくいのはなぜでしょうか。それはミルクが「脂質」だからです。
ミルク汚れは=油汚れと同じということになります。洗濯機で洗うだけではこの脂質が十分に落としきれず、衣類に残ったままになります。するとどうなるのでしょうか。脂質は時間が経つと酸化して黄色くなっていきます。これがミルク汚れの黄ばみの原因なのです。
私もこどもたちが乳児の頃、これを知っていればもうちょっと肌着に対して洗い方違ったかもと、今更ながら思いますが、ミルク汚れはそのまま放置しておくと、黄ばみになるということがわかるかと思います。
母乳もミルク汚れと同じ油汚れ
ミルクが脂質ならば母乳はどうでしょうか?今のミルクは母乳にほぼ近いと言われていますので、母乳も同じように脂質で黄ばみの原因になります。
若干ミルクのほうがたんぱく質が多いと言われていますので、ミルクの方が汚れを落としにくいようですが、ミルクも母乳も放置しておくと黄ばみの原因になることは間違いないでしょう。
ミルク汚れ・吐き戻し・母乳の黄ばみ、簡単な落とし方!オススメ洗剤と洗濯方法
ではどうやってミルク汚れを落としていけばよいのでしょうか。
ミルク汚れで避けたいこと!つけ置きだけでも汚れの落ち方は変わる
まず、ミルク汚れでこれだけは避けたいことがあります。
- そのまま放置すること
- 乾燥させること
ミルクのたんぱく質は熱を加えると固まってしまう性質があります。固まってしまうと落とすことはとっても大変!ですので、そのまま放置→アイロンをかけたり乾燥機にかけたりするとシミになってしまいますので、この2つだけはまず避けるようにしてみましょう。
そうは言っても、忙しい育児ライフ。汚してすぐに着替えさせて予洗いなどをする時間なんて到底ない!という声、ごもっともです。私もそうでした。
でも、調べていくうちにわかったのですが、すぐに洗うことはできなくても水かぬるま湯につけておくだけでも、その後の汚れの落ち方が違うということです。
ですので、まずは、汚れたら洗面器などに水を張って(できれば以下で紹介する洗剤も少し入れて)、そこにぽいっと入れておくだけでもやってみましょう。
重曹で洗う
重曹が得意なことは「たんぱく質をある程度分解すること」、「油脂をある程度乳化させること」です。洗濯機で洗うことにはアルカリ性の性質が弱くてちょっと不向きですが、赤ちゃんの肌着を洗う分には十分威力を発揮することでしょう。
以下のものを使って洗っていきます。
- 重曹
- 酸素系漂白剤
- クエン酸
- お掃除用に使い古した歯ブラシ
- ドライヤー
手順としては、
- 酸素系漂白剤と重曹を2:1の割合で混ぜてペーストを作っていきます。
- できたペーストを歯ブラシでとって、黄ばみの部分にのせてなじませます。
- なじませたらその箇所にドライヤーを2分前後当てます。服から15㎝ほど離してください。
- クエン酸こさじ2を100mlの水に溶かして、汚れの部分に注ぎかけます。
- 重曹と反応してぶくぶくと泡立つので水で流し、あとはそのまま洗濯機で洗います。
重曹はアルカリ性なので酸性である脂質を落としてくれます。一方クエン酸は酸性なのでアルカリ性の汚れを落としてくれます。この2つを合わせると発泡作用で汚れが浮いて落ちやすくなるのです。
重曹もクエン酸も100均やホームセンターでも手に入るものですね。酸素系漂白剤も色柄物OKなので安心して使うことができます。
こちらの重曹は粒子が細かいのですぐにさっと溶けてくれます。
丈夫な生地は煮洗い
この方法は生地を傷めることがあるので、綿など丈夫なもののみで行ってください。デリケートな生地はおすすめしません。
また、色移りしやすいので色同士で分けて洗ったほうがよいです。ワッペンなど装飾品がついているとお湯で接着剤が溶けてしまうかもしれないので、そういうのはやめたほうがよいでしょう。
以下のものを使って洗っていきます。
- ステンレス製かホーローの大きめ鍋 ※酸素系漂白剤を使用するのでアルミ製はNGです。
- トングや菜箸
- 酸素系漂白剤(粉タイプ)
- 粉石鹸
手順としては、
- 服が浸るくらいにお鍋に水を入れて粉石鹸を投入。1Lに対しておおさじ1,2くらい。
- 火をかけて洗剤を溶かします。
- 洋服を入れて、酸素系漂白剤を小さじ2くらい投入し、トングや菜箸をつかって、ぐるぐるかきまぜて、しばらく煮ます。
- しばらくつけ置きできそうなもの(綿など)は様子を見ながらつけ置きして、洗濯機ですすぎます。
この煮洗い、驚くほど真っ白になる方法ですが、とにかく生地を傷めやすいため、短時間でさっと済ませるのがコツです。また酸素系漂白剤を入れると泡がぶくぶくとでてきて、吹きこぼれやすいので注意しながらかき混ぜてください。
CMとかでも見かけたことのあるキャラクターが目印のこの酸素系漂白剤。昔からある定番商品ですね。塩素系漂白剤を赤ちゃんの肌着や洋服につかうのには抵抗があるという方にも、この商品なら安心して使うことができますね。
セスキ炭酸ソーダで洗う
セスキ炭酸ソーダ、通称セスキ、あるいはアルカリウォッシュとも呼ばれますが、これは重曹と同じような働きをしつつ、ちょっとだけ重曹よりも洗浄力が強いものとなっています。
我が家もこれは常備していて、重曹と使い分けながら、皮脂汚れや月経時の血液汚れなどを落とす時に使っています。こちらもホームセンターなどで手に入るので気軽にトライできそうですね。
以下のものを使って洗っていきます。
- セスキ炭酸ソーダ
- ばけつか洗い桶
- 計量スプーン
手順としては、
- ばけつか洗い桶に水を張って、セスキ炭酸ソーダを入れます。水1Lに対してこさじ1,2くらい。量が多いと結構ヌメッとしたりしますので、少なめで大丈夫です。
- 洋服をいれて、1,2時間つけ置きします。
- 洗濯機に入れてすすぎます。
セスキ炭酸ソーダ100%のもの。とにかく脂質汚れによく効くので、赤ちゃんのミルク汚れ落としの他キッチンなどでも大活躍します。
オキシクリーンでつけ置き
酸素系漂白剤として人気なのがこの洗剤です。外国の倉庫型大型チェーン店のコストコなどにもありますよね。私はまだ購入していないのですが、とても気になる一品です。
アメリカ版のオキシクリーンや日本版のものなどがあります。日本版の方が界面活性剤や香料を添加していないので、より赤ちゃんの肌着を洗うのに安心というわけです。
この酸素系漂白剤は40〜50度くらいの温度のお湯だと効果を発揮するそうなので、さきほどの煮洗いと似たような手順で、お鍋にお湯をわかして酸素系漂白剤を溶かした後、洋服をれてかきまぜ、しばらくつけ置きしてみましょう。その後普通に洗濯機ですすげばOKです。
物によっては、泡立ちが少ないものなどがありますので、いくつか比較してから購入するとよいですね。
ウタマロでこすり洗い
「白をいっそう白くする」ということで有名なウタマロ石鹸。我が家もこどもたちの上履き用に使ったりと重宝しています。
ミルクの吐き戻し後すぐ、あるいは時間がさほど経っていないものなら、この石鹸をゴシゴシこすりつけた後、布同士を優しくもみ洗いしてみましょう。ただし、白いものには効果がありますが、色柄物は色落ちする可能性がありますので、気をつけてください。
レビューを見ると、大きくなってどろんこになった園服・小学校生活で泥だらけになったユニフォームなども、この石鹸で予洗いすると見事に汚れが落ちたという声があります。
実際、我が家も上履きを毎週持って帰ってきてはこの石鹸でゴシゴシこすって翌日天日干ししていますが、毎回綺麗に仕上がるのでとても重宝しています。
最後は天日干し
太陽光の紫外線はとても殺菌効果が高いこと、もう一度見直してみませんか?
殺菌、消臭効果があり、汚れも分解されます。様々な事情で部屋干しという方も天気の良い日、もし条件が整っていれば、少しでも天日干しをされると、よりきれいな仕上げになりますよ。
まとめ
いかがだったでしょうか。大切な赤ちゃんのお洋服、少しでもきれいな状態で毎日着させてあげたいですよね。また思い出としてとっておくこともあるかと思います。
我が家は下の子が赤ちゃん肌着を卒業した時、これで最後だからと肌着をいくつか思い出にとっておこうとしました。が、時すでに遅し、ミルク汚れが酷くて残念な結果になった経験があります。
毎日本当に忙しい育児生活の中で、こまめに洗うことは難しいかもしれませんが、とりあえず乾燥をふせぐためにつけ置きし(その際、ミニバケツなどがあるといいですね)、あとは洗濯機で洗って、それでも汚れが目立つようになってきたら、ここで紹介した方法で、自分に合うやりかたで洗ってみてください。
赤ちゃんは自分で気をつけながら洋服を汚さないようにするなんて無理ですので、思いっきり汚させてあげてください。そして、時間がある時に、ちょっとだけ手を加えて元の白さ、きれいな服に元通りになり、その喜びを味わえますように。