「お酒が大好き!」という妊婦さんもたくさんいらっしゃいますよね。
妊娠がわかって、赤ちゃんのためにストレスなく断酒することができれば、それに越したことはないですが、お酒が飲めないことにストレスを感じて、イライラしている妊婦さんも多いのでは・・・?
そんな妊婦さんのために、耳寄りな情報です。
ノンアルコール飲料はアルコール飲料?
お酒を飲みたいけど飲めない妊婦さんが、どうしても気になるのはノンアルコール飲料ですよね。
「飲んでいいのか、悪いのか・・・アルコール度数0.00%ってほぼ0%だし・・・」
ここで、ちょっと想像力を働かしてみてください。
- 4%のビールをお母さんと赤ちゃんが一緒に飲んでいる姿
- 0.00%のノンアルコール飲料をお母さんと赤ちゃんが一緒に飲んでいる姿
ビールを飲んでいる赤ちゃんの姿、想像できましたか?
ノンアルコール飲料を飲んでいる赤ちゃんの姿、想像できましたか?
普通のお母さんであれば、どちらを想像しても唖然としてしまいますよね。
妊娠中にアルコールを飲むということは、その想像の中の出来事と等しいこと。それはそれは恐ろしいことをしているんだということがわかるかと思います。
結論から言うと、ノンアルコール飲料にも少量とはいえアルコールが入っているので、決して飲んでいいと言えるものではありません。
アルコール度数1%未満であれば、ノンアルコールとして販売することができます。アルコール度数を表記する際、小数点以下は切捨てして表記してもいいとされています。
0.00%という数字は「0%と表記されているものより、アルコールは限りなく0%に近い数値しか入っていませんよ」ということであって、決してアルコールが入っていないわけではないんです。
胎盤がフィルターの役割になって、大半の悪性物質が赤ちゃんの体内に入らないようにしていますが、アルコールは、悪性物質だと認識されないため、フィルターにはかかりません。
おなかの中の赤ちゃんは、まだ成長過程にあり、肝機能は未発達です。
アルコールを分解するためにかかる時間は、お母さんの数倍とも言われていて、お母さんが毎日お酒を飲むと、赤ちゃんは常にアルコールが体内に残っている状態になります。
そして、胎児性アルコール症候群になってしまう危険性へとつながるのです。
人それぞれアルコールを分解するキャパが違う
妊娠に気づかずに、毎日お酒を飲んでいたという妊婦さんは、赤ちゃんが大丈夫か心配になってきますよね。
日本産婦人科学会では、1日の摂取量アルコール15mℓ、ビール350mℓ1本までであれば問題ないとしています。
上記で述べたように、アルコールは胎盤のフィルターにはかかりません。
しかし、おなかの赤ちゃんはお母さんの血液によって栄養が送られています。
お母さんが飲んだアルコールは、お母さんの肝臓を通って分解されます。肝臓で分解しきれなかったアルコールが血液へと流れ出すので、分解できたアルコールの分量を引いた分が赤ちゃんへと送られます。
実際には、4%のビールをお母さんが飲むと、赤ちゃんにも4%のビールを飲んだ時と同じだけのアルコールが送られるわけではないということです。
しかし、アルコールを分解する能力は人それぞれ違いがあります。そのため、絶対的に大丈夫という数値を挙げるのは、難しいとされています。
4%のビールを1口飲んだだけで酔ってしまうお母さん、0.00%のノンアルコール飲料を飲んだだけで酔ってしまうお母さんであれば、肝臓でのフィルターにかからずに、ダイレクトに赤ちゃんに送られてしまうことも考えられます。
では、アルコールを分解する力が強いお母さんだったらどうでしょう?
酔うことなく4%のビールを350mℓ缶1本飲めるお母さんであれば、0.00%のノンアルコール飲料を350mℓ缶1本飲んだとしても、アルコールを分解するキャパを超えることは、まずありません。
そんなお母さんがノンアルコール飲料を飲んでも、肝臓で分解されるので赤ちゃんに影響を及ぼさない可能性が高いともいえるのです。
もちろん、赤ちゃんにとってアルコールは決して良いものではありません。
しかし、赤ちゃんにとって悪いものはアルコールだけでもありません。
赤ちゃんにとって悪いものを挙げていくと、食べるものも飲むものもなくなってしまうのが現実です。何よりもバランスが大切なんです。
私は、ノンアルコール飲料は、お酒が大好きでお酒に強い妊婦さんにとっては、とてもバランスのとれた飲み物だと思います。
泥酔するほどお酒を飲みたい妊婦さんなんて、いないですものね。
ダメと言われると余計に飲みたくなるお酒
妊娠中に限らず、お酒というのは不思議な飲み物で、飲んだらダメと言われると、逆に無性に飲みたくなるものです。
では、どうしてお酒が飲みたくなるのでしょうか?
アルコールが脳を萎縮させることはご存知ですね。
アルコールを飲むと、理性をコントロールしている前頭葉の働きの低下から始まるとともに、ドーパミンやセロトニンの分泌を促します。
そして、副腎皮質ホルモンやノルアドレナリンを抑制して、緊張をほぐす効果をもたらしてくれるので、お酒を飲むと、ストレスから解き放たれるとともに緊張がほぐれて、とても楽しい気分になることができます。
ストレスを感じている時にお酒が飲みたくなるのは、楽しい気分にさせてくれる要素がたくさん備わっているからでしょう。
妊娠すると、喜びの反面、さまざまなストレスや不安を感じるものです。
ストレスや不安から逃れたくなり、お酒を飲みたいと思う気持ちが芽生えるのも、無理はないのかもしれません。
最近のノンアルコール飲料は、充分、アルコールを飲んだ気分になれるので、どうしても我慢できない時には、選択肢のひとつにしてみてはいかがでしょうか。
お酒の中でも少量なら身体にいいと言われる日本酒
「ノンアルコールじゃダメ!お酒が飲めなくてイライラする!」そんなアルコールに強い妊婦さんに私がおすすめしたいのは、日本酒です。
日本酒は、身体に悪い、太るというイメージが強い人も多いかと思いますが、実は、まったくの誤解です。
たしかに、アルコール度数を上げるために不純物を取り除いた蒸留酒とは違い、日本酒は、不純物を取り除いていない醸造酒です。
お米の糖質などの栄養素がそのまま入っていると考えれば、太るイメージが強くても仕方ないかもしれませんが、肝臓でアルコールを分解するために、たくさんの糖質を使用します。そのため、アルコール類を飲む時に糖質を取ることは、とても大切なことです。
お米から作られている日本酒は、バランスのとれたアルコール類のひとつともいえます。
さらに、日本酒には700種類以上もの栄養素が含まれていることをご存知ですか?
アミノ酸やビタミン、ペプチドなどが豊富に含まれていて、特にアミノ酸は、ワインのなんと10~20倍!ストレスに効果的であるとされるビタミンB6も含まれているんです。
食欲増進効果もあるので、つわりで食欲不振になっている時に食前酒として、1口飲むだけで、ご飯を食べることができたという話もよく聞く話です。
そこで、私がおすすめしたいのは、梅酒です

かの有名なチョーヤの梅酒の大ファンのつわりが酷かった私に、醸造アルコールのみでアルコール度数14%のチョーヤの梅酒ではなく、11~12%と少々低めのアルコール度数で日本酒の入った北海道の酒造メーカー高砂酒造の梅酒を、3日でおちょこ1杯分という約束でこっそりすすめてくれたのは、産科の先生なんですからびっくりしちゃいますよね。
日本酒の栄養素にプラスして、梅の成分で知られるクエン酸で食欲がわき、つわりの時にどれだけ助けられたことか・・・。
まとめ
人それぞれアルコールを分解する能力は違います。
ノンアルコールでもアルコールがまったく入っていないわけではありません。
お母さんは大丈夫でも、お腹の中でアルコールの酔いと闘っている赤ちゃんのことを考えると、口に入れずに済むのであれば、飲まないに越したことはありません。
だからといって、ストレスの塊りになってしまえば、つわりで何も食べることができなければ、それもまた、赤ちゃんに大きな影響を与えてしまいます。
医師と相談のもと、自己責任のもと・・・「アルコールはほどほどに!」