子どもを授かると妊娠後期あたりから体が重たくなり、多くの妊婦さんが腰痛に悩まされると思います。
出産すると徐々に元通りの自分の体に戻り、体も軽くなっていきますが、赤ちゃんとお母さんがひと時も離れない生活が始まるため、今度は赤ちゃんを抱っこすることによる腰痛が始まります。
最近は、赤ちゃんの重みをかなり軽減してくれる抱っこ紐が出ていますが、それでも毎日何時間も抱っこを繰り返していると、必ずと言っていいほどお母さんは腰痛になります。私も息子の体重が着々と増えていった方なので、生後半年を過ぎた頃から腰痛に悩まされています。
今回は、そんな経験談から抱っこ紐による腰の痛みを緩和する方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
抱っこ紐を使う前に毎回正しい位置に調整して腰の負担を軽減
多くの抱っこ紐には、赤ちゃんを支えている紐の部分とお母さんの腰に巻きつけている紐の部分とがありますが、抱っこ紐は半日も使う、と赤ちゃんの重みでどちら側の紐も少しずつずれていきます。
育児に追われているとさっと抱っこ紐を置いて、子どもの世話をしたり家事にはいったりして、翌日そのまま使う、などということも増えますが、必ず装着時に毎回お母さんの体にぴったりとフィットする長さに調整してくださいね。
- 赤ちゃんとお母さんのお腹の距離は、こぶしが入る程度の隙間まで密着させます
- お母さんの腰紐は、ウエストのくびれ部分にくるように装着してください
ずれていると腰の一部分にばかり負担がかかってしまったり、腰全体で赤ちゃんの体重を支えられなくなったりしますので、注意して調整してみてくださいね。
腰痛の時にはおんぶが楽!ときには使う筋肉を変えてみる
多くの抱っこ紐は、抱っこだけではなく、おんぶも出来るように設計されています。
生後半年くらいまでの赤ちゃんをおんぶをする際、お母さん一人だと赤ちゃんを背中まで持ってくるのに少し苦戦しますが、お座り・たっち・あんよ、と赤ちゃんが成長するにつれてどんどんとおんぶしやすくなります。
この時期の赤ちゃんは成長とともに体重がどんどんと増えてきますので、おんぶしやすくなっていくタイミングで丁度、おんぶによる移動が楽に感じられるようになります。
外出先でのおんぶは赤ちゃんの様子をお母さんが見ることができない、などの理由から、避けた方がいいという意見もあります。
しかし、個人的にはおんぶが本当に楽なので、子どもが立てるようになったあたりから、外出先でもどこでもおんぶをしていましたが、特に問題はありませんでした。
それぞれのお母さんの考え方がありますので、外出時は難しいかもしれませんが、おうちの中でもおんぶは必ず大活躍しますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
ひどい腰痛が長引く場合は、早めに整形外科の受診を!トレーニングで腰回りの筋肉を鍛えよう
軽い腰痛は育児にはつきものですが、長引く場合や起き上がったり立ち上がったりするのがしんどい、歩くのもやっと、というくらいに重症化したら、一度整形外科で受診されることをお勧めします。
レントゲンを撮ってもらえるので、治療をすべき症状なのか生活習慣の改善で対応できる症状なのかを、プロの目で見極めてもらえるので安心できます。
私も整形外科を受診したのですが、その際、リハビリ専門の職員の方に腰痛が改善できるを教えてもらいました。その方法は以下の2つです。
<四つん這いでの腰痛改善トレーニング>
- 四つん這いになって手は肩幅、脚は腰幅に広げる
- 右手をまっすぐ前に伸ばし、左脚はまっすぐ後ろに伸ばす
- この状態を30秒程度キープ
- 同じスタイルを反対側の手と脚でも30秒実施
- ①~④を1セットとし、毎日朝と夜に3セットずつ実施
<寝転がった状態での腰痛改善トレーニング>
- 左右どちらかを向いて横向けの状態で寝る
- 肩の下に肘を立て、腰を上げる
- 肘からこぶしと足の側面だけで体全体を支える
- この状態を30秒程度キープ
- 左右交互に3回を1セットとし、朝と夜に3セットずつ実施
上記の2つともに、腰回りの筋肉を鍛える体感トレーニングです。
ケガや病気でない場合の腰痛は、医学的には腰回りの筋肉が鍛えられていないことによる姿勢のゆがみで、神経が骨などにさわり痛みが出る、というメカニズムのようで、腰回りの筋肉トレーニングを勧められました。
ご紹介したトレーニングの方法は、文字にすると簡単なように見えますが、朝と夜に3セットずつを忙しい育児の合間にするのはとてもきついものでした。
私は看護師さんからの勧めもあって、痛みが気になる時に気分転換も兼ねて実施するようにしています。ぜひ一度トライしてみてくださいね。
抱っこ紐での腰痛・背中・首・肩の痛み改善には親子ヨガがおすすめ!
育児中の腰痛改善には、「親子ヨガ」がお勧めです。
私は、元々すごくヨガが好きで妊娠前までの3年間程、ヨガに通っていました。整形外科でトレーニングを教えてもらっている時にヨガを思い出したのですが、ヨガに通っている間は体の痛み知らずだったので、育児の腰痛改善にも効果があるのでは?と考えたのです。
また、整形外科で知ったトレーニングは、2つともに、ヨガに似たポーズがあったので、ますますヨガへの期待が高まりました。
しかし、妊娠前とは違って、ヨガに行くには子どもを誰かに預けなければなりません。
両親は近くに住んでいませんし、旦那さんの仕事は休みが不定期なので、定期的に開催されるヨガクラスへ通うことは出来ません。託児所に預けるにもヨガの費用にプラス託児代を払うことに気がひけます。
そこで、見つけたのが「親子ヨガ」でした。
私のような環境のお母さんには特にお勧めです。乳児や幼児を連れて行っても大丈夫なヨガで、お母さんのそばで子どもを遊ばせながら、ヨガをしたり、子どもと一緒にヨガをやるメニューもあります。
都市部では企業が開催している親子ヨガのスタジオがありますし、地方でもヨガ指導の免許を持っているママの先生などが自宅で開催していることもあるので、調べてみてくださいね。
私は1カ月に2回通っていますが、ポーズを覚えれば自宅でも出来るので、かなりの腰痛改善効果が出ています。
また、ヨガ教室には毎回10人程度の親子が来ているので、友達を作ったり、クラスの前後にお母さん同士で話したりと、心にもとてもいい効果があります。
子どもは先生が用意してくれているおもちゃで遊んだり、クラスの中を探検したりと思い思いに過ごしていますが、2週間に1度のその時間をとても楽しんでいます。ぜひ、お近くの「親子ヨガ教室」を調べて体験しに行ってみてくださいね!
まとめ
今回は育児中の腰痛対策についてご紹介しました。
子どもを授かると一人で動いていた時代が遠く昔のことのように感じられるくらいに、そして驚くほどに、子どもと一緒の生活が始まります。
とても可愛い幼いわが子と一緒にいられる時間は、貴重でかけがえのないものですが、体はそこらじゅうが痛くなるし、その痛さに追い打ちをかけるように子どもはどんどんと重くなっていきます。
お母さんの体が不調だと、表情や口調にも少なからず影響がありますし、イライラして子どもや家族にあたったり、余裕を持って接することが出来なくなったりしますね。
子どものため、家族のため、と自分に言い聞かせて、病院へ行ったり、体を動かしたりして、痛みの改善や気分転換を心がけてください。
長い育児は、子どもも家族も巻き込んで、自分のペースで進めることが何よりのコツだと思います。ぜひ、実践してみてくださいね!