数ヵ月前までねんねの姿勢しかできなかった赤ちゃんが、おすわりをしたり、ハイハイで移動したりしている姿を見ていると、次はどんなことができるようになるのか成長が楽しみになりますね。

おすわりやハイハイの次に大きく成長を感じられるのは「つかまり立ち」です。

つかまり立ちは早すぎる月齢で始めても不安になり、なかなかしてくれなくても心配になる成長過程のひとつです。赤ちゃんの成長には個人差がつきものなので、いろんな成長過程をたどる赤ちゃんがいますが、目安の時期は知っておきたいですよね。

そこで、つかまり立ちができる月齢の目安と、早くにつかまり立ちを始めた赤ちゃん、なかなかつかまり立ちをしてくれない赤ちゃん、それぞれのつかまり立ち対策についてご紹介します。

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つかまり立ちできる時期はいつから?

つかまり立ちは、赤ちゃんが自分の意思で、誰かの足や体、近くにある家具などにつかまりながら、体を引き上げて立ち上がる動作のことです。

つかまって体を引き上げる手の力や立ち上がる足の力がついて、自分の体重を支えられるようになってきたことの証となる重要な動作です。つかまり立ちを繰り返すことで、一人立ちや一人歩きにチャレンジするのに必要な筋肉をつけていきます。

赤ちゃんも自分自身の足で立つことで視界が開け、様々なものに興味を持つきっかけになります。では、つかまり立ちはいつ頃始めるのか目安の時期を確認していきましょう。

つかまり立ちができるまでの過程

つかまり立ちは、おすわりの状態から、何かにつかまることから始まります。

つかまる対象は、身近にあるものがほとんどですが、特に多いのはお母さんなど身近な人の足です。お母さんの足につかまり、腕をよじ登り、肩に到着してつかまり立ちが完成することが多くあります。

その他には、ローテーブルや椅子、ソファーなど、赤ちゃんが力を加えても倒れない強度があるものにつかまるようになると、自分の力で立ち上がり、つかまり立ちの姿勢になります。

始めはつかまっている手の力だけでは不安定で、おなかをお母さんやつかまっている家具に付け、体重を分散して支えて立っていますが、徐々に筋肉がついていくことで、おなかで支えなくても立っていられるようになり、つかまり立ちが完成します。

つかまり立ちをする月齢の目安

つかまり立ちを始める時期には、赤ちゃんの個人差が大きく、かなり開きがあるのですが、早い赤ちゃんですと6~7ヵ月平均的には8~9ヵ月頃が目安となります。

ただし10ヵ月を過ぎてもつかまり立ちしないといって不安になることはありません。おすわりの姿勢で遊ぶことが好きな赤ちゃんはつかまり立ちになかなか興味を示さないこともあります。

10ヵ月を過ぎる頃になると、さらに足腰の筋肉も強くなり、つかまり立ちを始める頃にはいきなり安定したつかまり立ちが完成していることもあります。定期検診などでの指摘がなければ、目安の時期を過ぎていても気にすることはないでしょう。

早くからつかまり立ちしたときの対応

6~7ヵ月といった早い時期につかまり立ちを始めると、赤ちゃんの成長がうれしい反面、まだ足腰の発達が未熟な時期なのに、つかまり立ちをして大丈夫だろうかと、不安になることもあります。

早い時期につかまり立ちを始めた赤ちゃんに対してはどのように対応したらよいのでしょうか。

つかまり立ちが早い赤ちゃんに無理に止めさせる必要はない

6~7ヵ月といったつかまり立ちができる目安より早くにつかまり立ちを始める赤ちゃんもいます。

月齢的には少し早く感じますが、つかまり立ちを始めたという子とは、赤ちゃん自身がつかまり立ちをできる程度に体が発達してきていることを示すので、無理に止めさせる必要はありません。平均より体の発達が早いのだととらえてください。

つかまり立ちの早い赤ちゃんは好奇心が旺盛で、「手を伸ばしたら届くかな?」「つかまってみたらどうなるかな?」などいろんな思考を巡らせています。

手を伸ばしてみて、つかまったら立ち上がれることを知った赤ちゃんは、次は立った時に見える視界に興味を抱くようになり、ますますつかまり立ちをしたがる傾向にあります。

ただ、まだまだ筋肉が未発達な部分もあるので、足元がふらついたり、おなかで支えなければ立っていられなかったりします。必ず近くで見守り、安全対策をとるようにしましょう。

早い時期のつかまり立ちは倒れることが多いので安全対策の徹底を

早い時期からつかまり立ちを始めると足の形が悪くなるという説もありますが、赤ちゃん自身が自分の意思で始めた場合には、つかまり立ちをできる体の準備が整ったという証ですので、無理に止めず、本人の意思を尊重しましょう。

とはいえ、月齢の早い赤ちゃんのつかまり立ちは、足腰の筋肉が未発達な部分がある以外に、頭が重いため立ち上がった姿勢で重心をとることが難しく、ふらついて倒れることが多くあります。

赤ちゃんがつかまり立ちしそうな家具の近くや赤ちゃんが主に遊んでいるエリアは、プレイマットや厚みのあるカーペットなど、柔らかい素材のものにした方が安全です。またテーブルなどの角に頭をぶつける危険があるので、角がとがっている家具がある場合にはぶつけての痛くないクッション材で保護しましょう。

つかまり立ちが早い事と一人でたっちできる時期との関係

つかまり立ちが早いと、すぐに一人でたっちしたり、あんよしたりできるようになると考えがちですが、つかまり立ちをできても、なかなか手を離して一人で立つことができない赤ちゃんや、一歩前に踏み出せない赤ちゃんもいます。

私の娘も8ヵ月になる前につかまり立ちをするようになったのですが、手を離すことに不安を感じていたようで、何にもつかまらずに立つようになったのはそれから4ヶ月以上経った1歳になった頃歩き出すのはさらに1ヵ月が経過してからでした。

つかまり立ちが早かったからといって、早い段階で歩く練習をさせようとしたり、赤ちゃんの気持ちを焦らせたりする行動は控え、赤ちゃん自身の成長のペースに合わせることが重要です。

つかまり立ちが遅い(しない・できない)と感じたときの対応と練習

早くにつかまり立ちを始める赤ちゃんがいる一方で、目安の月齢である10ヵ月あるいは1歳を過ぎてもなかなかつかまり立ちをしてくれない赤ちゃんもいます。

つかまり立ちが遅いと不安に感じた場合どうしたらいいいかという疑問にお応えします。

つかまりを立ちしない?できない?

立ったときに広がる新しい視界に興味を持つ赤ちゃんがいるのとは対照的に、立ち上がっていつもと違う世界を見ることに恐怖感を抱く赤ちゃんもいます。

特におすわりやねんねで遊ぶことが好きな赤ちゃんは、立ち上がる必要性を感じないことが多く、なかなかつかまり立ちへの興味を示さないことがあります。

この場合は、縦抱きなどで、立ったときに近い視界を見せ、慣らしていくといいでしょう。徐々に興味が湧いてくるかもしれません。


一方で、つかまり立ちに興味は示していても、まだつかまり立ちに対応できる体が出来上がっていない赤ちゃんやうまくコツがつかめない赤ちゃんもいます。

筋肉の発達が少し他の赤ちゃんより遅いだけなので、できるようになるまで温かく見守ってあげれば特に問題ありませんが、定期検診で指摘事項があった場合は、その指示に従いましょう。

またどうしても心配な場合は、病院で診察を受け、お母さんの不安を解消すること重要です。

つかまり立ちの練習は必要?

つかまり立ちをしようとしない赤ちゃんに興味を持たせたい場合には、赤ちゃんのおなかくらいの高さのテーブル等にお気に入りのおもちゃを置き、後ろからしっかり支えてテーブルに手をつかせて立たせてあげましょう。

今まで見えていなかったテーブルなど高い場所にも、自分の好きなものがあることが分かると、高い場所に興味を持ち始めることがあります。

つかまり立ちするのが早かった娘とは対照的に息子は、あまり興味を示していなかったのですが、私がいないと泣いてしまうママっ子だったので、私に密着していることが多く、肩につかまらせて息子を立たせた状態でぎゅうっとしてあげていたら、自然と私につかまり立ちするようになっていました。

きっかけは様々なので、嫌がるときには無理強いをせず、いろいろ試してみましょう。


またつかまり立ちがうまくできるようにならない赤ちゃんについては、つかまり立ちのコツを知ってもらうために、後ろでしっかりと支えてあげながら、つかまり立ちする時間を作りましょう。

いつも同じ場所(もの)ではなく、テーブルやソファー、お母さん自身などいろいろなものにつかまっているうちに、どこに力を入れればいいかを赤ちゃん自身が習得していきます。

つかまり立ち練習に有効なグッズ

手押し車や歩行器のようなおもちゃでつかまり立ちを練習させるケースもありますが、両者ともつかまり立ちというよりは歩行の練習のためのグッズです。

つかまり立ちの練習は手に力を入れて体重をかけても動かないものの方が適しているので、角がとがっていないローテーブルや低めのソファー、テーブル型のおもちゃなどがおすすめです。

ちなみに我が家では、つかまり立ちに興味を持ち始めたころ、スーパーから丈夫そうで小さ目の段ボールを何種類がもらってきて、ガムテープで補強したものを活用していました。

自分の周りにいくつもあると、それぞれの段ボールで試してみたくなるようで、遊びの一環としてつかまり立ちをしていました。高さや色が違うだけで別のおもちゃのように感じるようです。

まとめ

つかまり立ちは早くできるようになっても、なかなかできなくてもお母さんを不安にさせる成長のプロセスです。

赤ちゃんの好奇心を刺激しながらも、やるかやらないかは赤ちゃん自身の判断に委ねながら、成長を見守りましょう。