妊娠がわかり、一通り喜んだところで気になってくることは赤ちゃんの性別ですよね。

赤ちゃん準備をしていくためにも、早く性別が知りたいなという人もいるでしょう。また、本人より周りの親戚やパパの方が性別にそわそわしているなんてこともあります。

赤ちゃんの性別はいつごろわかるのでしょうか、特別な検査が必要なのでしょうか。この記事では、元助産師ママがお腹の赤ちゃんの性別についてお伝えします。

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性別はだいたい妊娠16週~30週ごろに判明する

性別を知りたい妊婦さんやご家族にとって、いつ性別がわかるの?ということが一番知りたいところだと思います。性別がわかる時期には個人差がありますが、早い人では妊娠16週頃から、妊娠30週ごろまでが判定しやすい時期です。

妊娠20週~25週くらいが一番わかりやすい

個人差があることなので諸説ありますが、妊娠5ヶ月(妊娠16週~)以降の妊婦健診のタイミングで、性別がわかることが多いです。

あまり早い段階だと、はっきりとしないこともありますが、妊娠20週くらいになると、赤ちゃんがしっかりと外性器の部分を見せてくれれば、はっきりと判定できます。

妊娠20週頃は比較的赤ちゃんもお腹の中で動く余裕があり、足を広げてくれることも多く、外性器部分を検査で確認しやすいのです。

30週以降は赤ちゃんが大きくて見えない

実は、外性器は妊娠7週頃という早い段階から器官ができ始めます。

それほど早くに器官ができるなら、その後はもういつでもわかるのでは?と思うかもしれませんが、妊娠30週頃になると赤ちゃんもだいぶ大きくなり、お腹の中で動けるスペースもなくなってきます。

当然のことですが、そうなると外性器部分が見えるように足を広げてくれる姿勢もとり辛くなるのです。そのために妊娠30週以降くらいになると、性別の判定が難しくなってしまうのです。

性別は妊娠初期に決まっている

外性器の器官ができてくるのは妊娠7週ごろから始まるとお話しましたが、実は受精の段階で赤ちゃんの性別は決まっています。そのため、妊娠中に性別が変わることはないのです。

性別が途中で変わったという人は、はっきりと見えていなかった、おそらくこっちだろうといった段階だったのです。

染色体で性別は決まる!性別が妊娠の途中で変わることはない

受精する精子が男の子となるY染色体を持っていれば男の子、持っていなければ女の子と性別は決まります。そのために、性別が妊娠の途中で変わることはありません。

妊娠の途中で性別が変わったという人は、はっきりと検査でわかっていなかったということなのです。

男の子は臍と間違えることも

比較的、外性器が突起しているのでエコー検査でわかりやすい男の子ですが、まれに女の子を男の子と間違えて判定してしまうこともあります。それは、赤ちゃんがお股に臍を挟んでいる時です。

ママの胎盤と赤ちゃんを繋ぎ、酸素や栄養を送っている臍帯(さいたい)と呼ばれる臍は、長さが約50cmあります。その一部分を股に挟んでしまい、それが男の子の外性器に見えてしまったということが少なからずあります。

最近の3D、4Dエコーではそれも少なくなりましたが、2Dの超音波検査ではまれに間違って見えてしまうこともあります。

女の子ははっきり見えないこともある

女の子の外性器は男の子と違い突起物もなく、お股を閉じてしまっているとしっかりとした判定のしようがありません。そのため、女の子と判定するのは男の子より難しいです。

男の子が外性器をお股に挟んでいて、突起らしきものが見えなかったので女の子と判定していたら、生まれてみて男の子だったなんてこともあります。

お股部分をしっかりと広げて見せてくれた場合は、エコー検査では、たらこのようなコーヒー豆のような、真ん中に線の入った画像が特徴として見えます。

日本で一般的な性別を知る検査はエコー

日本の産科で妊婦健診時に検査で用いられているのは、超音波検査(エコー検査)です。最近では3D、4Dエコーといった最新の超音波機械を導入している産科もあり、その検査の性能は格段とあがっています。

エコー検査でだいたい判定できる

妊娠中のエコー検査も2種類あります。それは「経膣エコー検査」「経腹エコー検査」です。

経膣エコーは、主に妊娠がわかったころから、妊娠初期の15週くらいまでに使用する方法です。その後は赤ちゃんの成長も大きくなるため、お腹の上からでも見える経腹エコーへと切り変わります。

経腹エコーになると、性別の判定がしやすくなります。そのため、妊娠16週ごろから性別の判定ができるようになってくるのです。


最近の機械は性能がとても優れているので、ほぼ間違うことはないと言われていますし、3Dや4Dエコーは医師や助産師などの専門職でない妊婦さんがみてもわかるような画像で表されます。

赤ちゃんが外性器部分を見せてくれれば、自分の目でも画像を確認することができるでしょう。

ただし、どんな検査もですが100%とは言い切れないので、そこは注意しておきましょう。

《海外では尿検査や血液検査もある》

日本では導入されていませんが、アメリカなどの海外では尿検査や血液検査で赤ちゃんの性別がわかる検査があります。

この検査方法では妊娠初期から性別が判明し、その診断精度も90%以上と言われています。検査が簡単なので、自宅でできる検査キットなども販売されていますが、残念ながら日本では販売されていません。

《教えてくれない医師もいることを忘れないで》

検査で性別を判定できたとしても、あえて伝えない産科医師もいます。

以前は、日本産婦人科学会でも「遺伝性疾患のために検査が行われる場合を除き、胎児の性別を両親に告知してはならない」といった会告がされていました。

3.伴性(X連鎖)劣性遺伝性疾患のために検査が行われる場合を除き,胎児の性別を両親に告知してはならない.

最近では、日本産婦人科学会で「出生前に行われる検査および診断に関する見解」の中で、「胎児の性別告知については出生前診断として取り扱う場合は症例ごとに慎重に判断する」とされています。

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社団法人日本産婦人科学会

このように倫理的な問題から、性別を教えないという産科医師も結構います。決して意地悪でもなく、医師も医師側の基準に沿って行っていることなので、どうしても性別を知りたいという場合は、教えてくれる医師を受診することをおすすめします。

また、助産師外来といって助産師に妊婦健診を担当してもらう場合も、助産師には性別をお伝えする権限はありません。もし、担当の助産師が検査でわかったとしても教えてはくれないので、注意しておきましょう。

どっちだって赤ちゃんは可愛い

妊娠して、男の子がいいな、女の子がいいなという希望はあると思います。性別を聞いて、希望と違いガッカリすることもあるかもしれません。

筆者も第一子の時は、実は女の子を希望していたので、男の子と聞いて驚きと多少の残念な気持ちがありました。でも、生まれてみたらそんなの関係ありません。どっちだって最高に可愛いです。その後長女、次女も生まれましたが、みんな可愛い我が子です。

男の子、女の子それぞれの良さ、可愛さがあります。あまり性別にとらわれず、産まれてくる我が子をたっぷりの愛情で包んであげてください。