赤ちゃんが生まれると、どこへ行くにもママと赤ちゃんとは一緒に動く生活が始まります。そんな生活で欠かせないのが、抱っこ紐です。

抱っこ紐には様々なタイプがあり、その中にはスリングと呼ばれる布で出来たタイプも存在します。どちらを購入すればいいのかお悩みの妊婦さんにずばりお勧めするのが、「抱っこ紐とスリングの併用使い」です。

今回は、抱っこ紐とスリングの違い、また2つの使い分けについて、経験談を交えてご紹介します!

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抱っこ紐とスリングはこんなに違う!

抱っこ紐とスリングは赤ちゃんを抱っこするものですが、具体的にはどんな違いがあるのでしょうか?

抱っこ紐の2大メーカーはこれ!

赤ちゃんを抱っこするのに使う道具として一番に思いつくのは、抱っこ紐だと思います。

メーカー別で言うと、「エルゴ」と「ベビービョルン」が現在、日本では2大巨頭です。街でもこの2つを使用しているパパママを本当によく見かけます。

エルゴの抱っこ紐の特徴

エルゴは2003年にハワイのマウイ島で誕生した抱っこ紐で、世界の50カ国で販売されている、世界的に見てもとても有名な抱っこ紐です。

評価も高く一番の理由は、何といっても抱っこがとても楽に出来ること。丈夫な作りになっており、しっかりと腰を使って赤ちゃんの体重を支えられるので、10kgを超えたような大きな赤ちゃんも楽に抱っこすることが可能です。

新生児時期から使えますが、新生児の場合は専用のクッションのようなパットで赤ちゃんの頭を包んであげる必要があります。

これはちょっと面倒くさいです。なんせ、新生児期の赤ちゃんは壊れてしまいそうなほどか弱く思えるので。

また、横抱きをすることが出来ませんので、首座りの前の赤ちゃんを抱く際は少し注意が必要ですが、その時期を過ぎると本当に重宝します。

また、しっかりと作られている分、夏場などは赤ちゃんの熱がこもっていまい、あせもや熱中症が少し気になりますが、定期的に抱っこ紐から外して水分補給と蒸れの防止を心がけると案外と乗り切れましたよ。

ベビービョルンの抱っこ紐の特徴

もう1つの「ベビービョルン」ですが、こちらの最大の特徴は、首座りの前の赤ちゃんから比較的簡単に使用出来ることです。

早い時期からの使用頻度が高いような家庭には、「ベビービョルン」がお勧めですね。

また、抱っこ紐を大人の体に巻きつけたまま赤ちゃんを抱っこ紐の中に入れることが出来ますので、冬場などはコートを着たまま赤ちゃんを抱いたり下ろしたり出来るので助かります。



赤ちゃんをまたがせる部分がしっかりとしていて、それほど幅の広いものではないので、月齢のまたの開きが小さい赤ちゃんにも使いやすいのも特徴の1つです。

赤ちゃんが大きくなってくると重さが体に響くこともありますので、エルゴと使い分けているママも多いようです。

新生児から1歳くらいまでの赤ちゃんにはこちらがお勧めですね。

その他にも、横抱きが出来る抱っこ紐や、整体師と保育士とママが一緒に考えて作られたこだわりの抱っこ紐もありますので、色々と調べてみると面白いですよ。

スリングは世界で使われる原始的な抱っこ紐!

一方でスリングですが、布を使用して作られている物がほとんどで、新生児から2~3歳ころまで使用ができると謳っているものが多いです。

布一枚で作ることができ、「全世界のママがずっと昔から使っていた抱っこ紐」といっても過言ではありません。

大人の肩から掛けられた布の中に赤ちゃんを包んで使用するのですが、その包まれている感じがママのお腹の中にいた環境と近いため、赤ちゃんを安心させられる効果があります。

また、スリングが1つあれば、縦抱き、横抱き、前向きの抱っこやおんぶまで色々な体制で赤ちゃんを抱っこ出来るので、重宝しますね。

授乳の際の目隠しや日よけやおむつ替えシートといった、布ならではの使い方も出来るので、使い慣れてしまうと本当に便利なアイテムになります。

実際にスリングを使ってみると、赤ちゃんを安心させるのに本当に適していると思います。使い慣れるとよく眠りますし、使い勝手もいいですよ。

抱っこ紐とスリングの使い方は?

メーカーによって違う、抱っこ紐の使い方!

抱っこ紐の使い方はメーカー別で様々です。

最も人気の「エルゴ」は、

  1. まず腰紐の部分を大人の腰に巻きつけ、リュックでよく使われる留め具をバチっと止めます。
  2. ピッタリと腰に装着できるまで紐の長さを調整し、赤ちゃんを抱き抱えてエルゴの布の部分をまたがせます。
  3. しっかりと抱けたことを確認したら、肩ひもを左右大人の肩にかけて、背中にくる紐の部分をパチッと止め、肩ひもと背中の紐の長さを調整すればしっかりと赤ちゃんを抱くことが出来ます。


もう一方の「ベビービョルン」は、肩ひも部分と赤ちゃんを覆う部分とが別々になっているのが特徴です。

  1. まずはリュックを背負う要領で、大人が肩ひも部分を装着します。
  2. 赤ちゃんを覆う部分を片側だけ、大人が装着した紐に付け、開いている方から、赤ちゃんを大人の方に向けてスライドさせる形で抱っこします。その際、赤ちゃんを覆うマットのようなものを赤ちゃんにまたがせる必要があります。
  3. 外れている側のマットを大人にかけている紐にカチッと付ければ抱っこの完成です。

なれると数秒で装着できる、スリング!

スリングの使い方ですが、

  1. リングのついているタイプでは、長さを調整する部分をリングに通し、サイズを合わせておきます。リングの無いタイプも、あらかじめ紐部分の長さを調整してから大人の体に装着します。
  2. スリングを大人の肩から斜めがけにして、赤ちゃんと体が密着するように調整し、赤ちゃんのお尻を支えます、げっぷを出させるときのような体勢で、大人の肩に赤ちゃんを乗せるように抱きあげます。
  3. 赤ちゃんのお尻に赤ちゃんを入れる部分を添えるようにして、赤ちゃんのお尻をゆっくりおろします。
  4. 赤ちゃんの背中部分まで、体全体をしっかりと布で覆い、縦抱きの場合は、赤ちゃんのお尻が赤ちゃんを入れる布の中心にくるぐらいまで、スリングの中へ滑り込ませます
  5. 横抱きの場合は、スリングがかかっている肩の方を赤ちゃんの頭がくるようにして横向きに滑り込ませれば、抱っこが出来る状態です。
  6. 赤ちゃんのお尻が大人の膝よりも高い位置にくるように、赤ちゃんの膝裏までポーチに布を広げて、大人のお腹に張りつくような位置を維持すると、赤ちゃんも大人も楽に抱っこの姿勢をキープすることが出来ます。

抱っこ紐とスリングの使いわけは?

外出時には抱っこ紐、家の中ではスリングを!

抱っこ紐は長時間赤ちゃんを抱っこしていても、他の道具を使うより断然疲れません。

丈夫に出来ている分、しっかりと大人と赤ちゃんの体を密着させ、固定してくれるので、パパであれば一日中外出するような日でも、抱っこ紐があれば疲れないという人もいます。

ママはやはりパパと比べると筋力がありませんので、一日中外に出ているような日は、ベビーカーを併用するなどして休憩が必要ですが、それでも2~3時間程度の買い物などであれば、問題なく抱っこ紐だけで外出出来ると思います。


一方、スリングですが、布一枚で出来ている場合が多く、慣れてくると装着も数十秒あれば簡単に出来るので、家の中の色んな場所で使うことに適していると思います。

赤ちゃんが小さいうちは、数時間抱っこしていることも可能ですが、重くなってくると布一枚に赤ちゃんを入れて、片方の肩だけで支えるような構造になっていますので、かなり体がだるくなってきます。

そのため、外出先では抱っこ紐を使い、家の中で例えば少し赤ちゃんから目を離さないといけない時や、階段を上り下りする時などには、スリングを使う、というような使い分けをするのがお勧めです。

抱っこ紐とスリングはいつまで使える?

抱っこ紐は幼少期期間中、スリングは1歳ごろまで!

抱っこ紐はかなり丈夫に作られていることから、1歳を過ぎて体重が10kgを超えたような赤ちゃんでも楽に抱っこすることが可能です。

1歳半を過ぎるとほとんどの赤ちゃんが自分でかなり長い間歩けるようになるので、その頃までに重宝するアイテムですね。赤ちゃんが自分で歩けるようになると、歩けなかった1歳ころまでに比べて、本当に抱っこの回数や時間が減ります。

しかしながら、やはりまだ小さいので、歩き疲れたり眠たくなったりすると抱っこして欲しがりますので、個人差はありますが、2~3歳ごろまでは外出時などには抱っこ紐を持っていくと安心ですね。


一方のスリングですが、ママのお腹の中にいた頃の大勢で安心感を得られるというメリットから分かる通り、産まれてからねんね期の赤ちゃんに最も適した構造になっていると思います。

手足が伸びて動きまわれるようになる1歳ごろを過ぎると、布に包まれることに抵抗する子がほとんどですので、使い続けるのは難しいですね。

また、10kgを超える子どもをママの片方の肩だけで支えるのはかなり無理があります。ですので、スリングは長くても1歳ごろまでには卒業する赤ちゃんがほとんどですね。

まとめ

今回は、抱っこ紐とスリングについてご紹介しました。

赤ちゃんを産んでしまうと、最初の数カ月は本当にママの体から離れている時間がないくらいに、抱っこが必要になります。家事もしないといけないし、家の中の移動だけでも抱っこのままだと疲れるし危険ですね。

現在は、企業努力や先輩ママのアイデアによって、様々な便利グッズが出ています。そんなグッズを併用し、グッズに助けてもらいながら、長く続く子育てを楽しく乗り切りましょうね!