不妊治療や妊活中の人にとって、不思議でしかたがないと思う人もたくさんいると思いますが、妊娠に気づかないままに「数か月経ってしまった」「出産の時までわからなかった」なんて女性が現代、増加傾向にあるそうです。

そんな女性の中には、お酒にたばこ、風邪薬やピルをはじめとする薬品に運動など、「あれは大丈夫なのかな」「こんなこともしたような」と、不安を募らせている人も・・・。

過ぎてしまったことを後悔するよりも、これから赤ちゃんのためにどうすべきかを考えてみませんか?

スポンサーリンク

なぜ、妊娠に気づかないの?その理由とは

「気づいた時には、妊娠4か月になってた!」なんて、母親らしくない状況に陥ったことがあるお母さんは私だけかと思っていました。

しかし、下の子の検診時に産科医に行って、似たようなお母さんに会って「けっこういるのかも」と思ったら、なんと妊婦さんの600人に1人という確率で、出産直前まで妊娠に気づかないというのですから、驚きですよね。

でも「なぜ、妊娠に気づかないのか不思議でしかたがない!」という人も多いですよね。

①もともと生理不順で、生理が来ないのが当り前

長期間にわたって生理不順な人、仕事やプライベートの中で、過度のストレスや疲労、睡眠不足などの理由があって生理不順な人、病気が関係している人など、理由はさまざまです。

妊娠は、前月の生理の1日目から換算するため、次の生理予定日を過ぎた頃には、すでに妊娠2か月、遅れることもあるからと様子をみていたら、すぐに3か月になってしまいます。

「生理不順になる原因があるんだから、ちゃんと病院に行って管理しなくちゃだめでしょ」という声を聞きますが、好きで生理不順になってしまう女性、いないですよね。原因がわかっていれば、病院に行くまでの状態じゃない場合もあるので、健康管理ができていないと言い切れるものでは、ありません。

②妊娠による不正出血を生理と勘違い

受精卵が子宮内に着床した時に、出血することがあります。これを月経様出血(着床出血)といい、生理予定日前後に出血する場合が多くみられます。

生理と違い、量が少なく、2~3日で出血が止まる場合が多いので「いつもの生理と違うような気が・・・」と、気になれば、妊娠発覚です。

出血の場合、切迫早産や子宮外妊娠を始め、絨毛異常やポリープなどの病気が関係している場合もあるので、いつもとは違う痛みや出血が多いなどの症状があり、病院に行ったら、そのまま入院なんてことも少なくありません。

しかし、生理の標準日数が2~7日と考えると、もともと生理が2~3日で終わる女性で、腹痛もなくつわりもなければ、勘違いしても仕方がないことです。

③上の子を出産して生理が来ないままに妊娠

妊娠の1番の特徴ともいえる生理は、出産したからといって、すぐにまた生理が来るわけではなく、次の妊娠に向けて、身体が準備を始めなければ、生理は来ません。

その期間は、人それぞれで、出産して1か月で生理が来る人もいれば、1年以上来ない人もいます。

出産して、生理が来る前であれば、身体が妊娠できる状態になったかどうか、わからないことも多く、まして、もともと生理がないと思っているのですから、気付くのが遅くなってしまうのも致し方ありません。

④不妊治療をしていた経験がある

不妊治療にかかる費用は、安価のものもありますが、保険適用外の高額なものもあります。費用の負担から、あきらめてしまう夫婦も少なくありません。

「あきらめた頃に妊娠する」というのは、よくある話で、不妊治療をした経験がある時点で「自分たち夫婦は、子どもができない」と思っているのですから、まさか妊娠しているとは思わないとはいえ、これほど喜ばしいことはないともいえます。

⑤更年期やストレスなどで体重が増加傾向

「女性である以上、体重増加は最大の敵でしょ!どうして気にならないの?」そう思う人、多いのではないでしょうか。

ダイエット中でも、運動を取り入れると、筋肉がつくことによって体重が増加する時期があります。さらに、もともとやせ形の人でも、更年期やストレスなど、なんらかの理由で、体重が増加してしまうなんてこと、ごくごく一般的なことです。

もともとそういった事情があって、体重が増加する時期にあると、気にならないこともありますよね。
   

⑥ふくよかな体型

もともとふくよかな体型の女性の中には、陣痛が来て、初めて妊娠に気づくという人もたくさんいるという話を聞きます。

私も不思議に感じたことはありましたが、ふくよかな体型の方の場合、お腹が目立たない、生理不順の人が多いなどの理由から、本人も「また少し太ったような・・・」と、感じる程度で終わってしまうことがよくあるようです。
   

⑦ピルの使用

ピルは、避妊のための薬と同時に、生理痛がひどい人やPMSの人に処方される薬で、避妊の成功率は約0.3~8%です。

ピルを飲んでいるからといって、絶対に妊娠しないとは限りません。たった1日飲むのを忘れてしまっても、効果が激減してしまいますし、忘れなかったとしても100%ではないんです。

もともとピルを飲んでいると、避妊しているから大丈夫という安心感が芽生えます。安心感が油断となり、妊娠に気づかないケースにつながることもあり得るわけです。

⑧妊娠している事実を認めたくない

これは、若い女性や独身の女性、金銭的に問題を抱えている夫婦などに多い傾向にあるかと思います。

妊娠の兆候に気づいているにもかかわらず、さまざまな理由から見て見ぬふりをしてしまう・・・そういった立場に立ったことのある人にしか気持ちはわからないでしょう。

「事実を認めたくないって、子どもがかわいそう」

そんな声が聞こえてきそうですが、出産の時まで、誰にも相談できずに、ひとりで苦しんでいるケースも少なくありません。子どもを育てる責任と堕胎の狭間でさまよっているうちに、中絶できる周期を越え、出産に至ってしまう辛さは、想像を絶するものですよね。

妊娠に気づかなかったお母さんの共通点

妊娠に気づくのが遅くなってしまう経験をお持ちのお母さんの共通点は、生理が来ないことがあるつわりがないつわりがあっても軽くて「風邪気味なのかな?」と思う程度で、おなかが目立たないタイプということでしょう。


私は、1人目が切迫早産やつわりで入院するほどだったので、妊娠はそういうものだと思っていたのが、2人目は全くつわりがなく、生理が来る前の妊娠で、上記の③に当てはまります。

4人目は、上記の①と⑤に当てはまりました。

仕事で過度のストレスがあり、生理は3か月に1度来たかと思うと、1か月生理が続くという状態だったことと、転機を迎えて仕事を辞めたことで動く量が減り、体重が増加していると思ったことが重なり、これまた4か月までまったく妊娠に気づきませんでした。

そして、上記の④のように、不妊治療をあきらめてから1年後、同じように4か月まで気づかなかった夫婦を知っています。


妊娠に気づかない理由すべてにおいて「健康管理を怠っている言い訳で、子どものことを考えてない、ずぼらなだけ」と言われてしまえばそれまでですが、そんな簡単な話ではないと思います。

  • 同じく子どもが欲しくても、妊活している夫婦もいれば、そうでない夫婦もいます。
  • 男女の産み分けをしたい夫婦もいれば、どちらでもいい夫婦もいます。
  • 不妊治療を受けていたものの、何らかの理由であきらめた夫婦もいます。
  • 出産後、基礎体温をつけるのが習慣になっていて、そのまま続ける女性もいれば、育児に追われ、基礎体温をつけるのをやめる女性もいます。

妊娠に気づくのが早いに越したことはないと思いますが、さまざまな事情がある場合もあります。それが全てでないと思うのは、私だけでしょうか・・・?

「お酒・たばこ・風邪薬・カフェイン・コーヒー・運動」気づかなかったことで悪影響をしてしまった妊婦さんへ

上記に当てはまる理由はあったでしょうか?

中には「たばこを吸っていた」「お酒を飲んでいた」「市販の風邪薬を飲んだ」「毎日カフェイン入りのコーヒーを飲んでいた」などのように、赤ちゃんに悪影響になることを、普通にしていた妊婦さんもいますよね。

私は、そんな妊婦さんの代表格で、4人目の時、上記の4つに加え、仕事で重たいものを運ぶことも、運動に匹敵するほどハードに動くこともありました。


妊娠4か月といえば、すでに胎児の身体がほぼ完成、脳や内臓機能が発達し始める頃です。お腹にいた4人目は、さぞかし苦しい思いをしたことでしょう。

妊娠に気づいて病院に行った時に、今までしてしまった悪影響だと思えるものすべてを、産科医に相談することが第一歩だと思いました。

「市販の風邪薬は2~3日みたいだし、仕事を辞めたのであれば、とりあえず安心。過ぎてしまったことを考えるより、先のことを考えよう。ほんの少しだけ赤ちゃんが下がってるから、出来るだけ安静にして、重たいものは絶対に持たないことと、ノンカフェインのコーヒーに切り替えるのが先決。

赤ちゃんは順調そうだから、やめるに越したことはないけど、どうしてもストレスになるようだったら、たばこは1日5本、お酒は3日でおちょこ1杯、そこから、少しずつ減らしてやめることを考えよう。」

 
妊娠に気づき、病院に行って産科医に言われた言葉です。

たばこの影響か2100g代と小さく産まれましたが、五体満足で元気に産まれて来てくれたことに、感謝してもしきれません。


妊娠中は、女性ホルモンの変化に伴い、何もなくてもストレスを感じやすい状態です。さまざまな生活の変化が、さらなるストレスになることも少なくありません。

妊娠に気づいたその時から、不安と後悔を重ね、今までできなかった分まで、全てをその日から、赤ちゃんのためにと思うのは、とても大切なことです。ストレスを感じずに、全てをクリアできれば、それに越したことはないでしょう。

そうでない場合、ストレスによって、血流が悪くなり、赤ちゃんに悪影響があることもあります。完璧にこなすことができないようであれば、人それぞれ、最優先事項は異なると思うので、かかりつけの産科医と相談しながら、最優先事項から、少しずつ不安を取り除いてみてはいかがでしょうか。

まとめ

さまざまな理由から、妊娠に気づかないまま、数か月経過してしまうお母さんは、決して珍しいことではありません。

早期から妊娠に気づいたからとか、気づくのに遅れてしまったからなどの理由で、お母さんの良さを図ることはできません。

妊娠に気づくのが早かったみなさんも、遅れたみなさんも、いいお母さんになれるんです。

「自分はだめな母親だ」と劣等感を持つよりも、これから先、赤ちゃんのために何が出来るかを考えて、自信を持ってください。いいお母さんになれるように頑張りましょうね。