妊娠も安定期に入り、そろそろ出産準備を始めようと考えている妊婦さん。

でも何を揃えたらいいの?今はまだ春や夏だけど生まれる予定は秋だし、秋生まれだからこその準備のポイントってあるの?など初めての出産予定の方は特に悩むのではないでしょうか。

今回は出産準備のリストや、秋生まれだからこそのポイントなどを元助産師の経験をもとに紹介していきます。

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出産準備は遅くても35週くらいまでに揃えよう

出産準備はいつごろまでに終えたらいいの?と悩む妊婦さんもいると思いますし、実際に筆者が産婦人科で働いていたときにも、同じような質問をよくされました。

出産準備はママの入院準備と、赤ちゃんの準備の2種類があります。

先にママの入院準備をしよう

妊娠中は赤ちゃんが生まれた後のことを想像して、ベビーグッズなどを見ていると期待と楽しみやワクワク感で、どうしても赤ちゃんのものばかり先に準備してしまうことが多いですよね。

でも、先に準備しておくべきなのは、ママの入院準備の方です。

ママが入院して赤ちゃんの出産という流れですから、赤ちゃんの誕生よりママの入院が先にあるのです。

赤ちゃんが生まれても大丈夫という正期産の時期は、妊娠37週0日~41週6日です。

予定日は妊娠40週0日をいうので、正期産内のお産であっても、予定日より3週間も早く生まれる可能性もあります。それ以外にも予期せぬ入院になったりと、妊娠中は何が起こるかわかりません。

自分の入院準備だけでも早めに済ませておくことが良いです。



できれば妊娠8ヶ月の31週くらいまでに揃えておくことがベストです。

その後になるとお腹も大きくなり動きづらくなることもありますし、7~8ヶ月は安定期なのでその期間に準備しておくと安心でしょう。

ただし、ワーキングママさんや上にお子さんがいる方は時間も限られていると思います。産休に入ってからなんて考えていると、すでに33週すぎているので、遅くとも35週までの2週間で揃えておくと良いでしょう。

今はネットでも簡単に揃えられます。なんとなく目星をつけておいて、ネットでいっきに購入という方法も時間短縮で良いと思います。

赤ちゃんの準備は本当に必要な物か考えてみよう

赤ちゃんの出産準備は物がたくさんありますよね。特に初めてのお産の方だと一から全部揃えなくてはいけないので、何が必要なのか迷ってしまうと思います。

赤ちゃんグッズ売り場に置いてあるパンフレットや、赤ちゃん特集の雑誌などにある出産準備リスト。あれらは参考にできることも多いですが、買わせたいという店側の思惑も含まれているので、必要ないものも随分と書かれていたりします。

また、赤ちゃんの物はついつい可愛くて余計に買ってしまいがちです。自分のライフスタイルも考えて、すぐに購入せず本当に必要か一回考えてから購入しましょう。


そして、赤ちゃんの物の準備に限り考慮してほしいことがあります。

それは出産祝いとお下がりなどの貰いものが意外とあるということです。また、ベビーベッドのように大きいものだとリースもできたりするので、購入せずとも揃ってしまうものがあるということを考えておきましょう。

ママの入院準備、秋に出産ならではの準備の特徴は?

秋に出産予定の場合、一番悩むのはママの準備も服装だと思います。

秋といっても9月はまだ暑かったり、11月は寒かったり、その日その日で気温差もあったりと難しいかもしれません。

そのために準備しておくと良いものご紹介していきます。

カーディガン一枚を準備に加えて

気温が予測しづらい秋の出産予定の場合は、ママの産後の病院内で着る服が悩むポイントになります。

筆者も9月生まれと11月生まれの子どもがいますが、9月の出産日は半袖でも暑いくらいだったのに、わずか5日後の退院日はとても寒い日で困りました。


産後の入院中の服は長袖を準備すると良いです。

産後は赤ちゃんを抱っこして授乳するので暑くなることが多く、半袖で過ごしたくなりますが、身体を冷やして血流を悪くすると母乳の分泌も悪くなってしまいます。

また授乳で夜中も頻繁に起きるようになるので、夜は寒くなるのが秋です。身体を冷やさないように長袖を準備しましょう。

他にも毎日の気温が読めない秋だからこそ、カーディガン一枚を入院準備に加えておくことがおすすめです。カーディガンであれば前開きで授乳にも邪魔にならないからです。

他にも必ず足を保温できるように、靴下やレッグォーマーを準備に追加すると良いでしょう。

入院準備リスト

お産中やお産後に使うものは、産後の産褥ナプキンはじめ、病院から支給されるものがたくさんあります。自分が出産する病院で何が支給されるのかを確認してから、足りないものを揃えていくとよいです。

だいたいの病院で支給される物以外のものや、足りなくなる物をリストにしました。

    • ハンドタオル1枚
    • 分娩進行中に口にするゼリーや飲み物
    • ペットボトル用ストロー
    • ヘアゴム(髪の長い方)
    • 前開きの膝下くらいまである寝巻き(出産後に着替えます)
    • カメラやビデオなどの記録機器
    • 携帯充電器
    • 母子手帳(出産時に記録します)
    • 健康保険証(入院に必要です)
    • 入院に必要な書類

    ここまでがお産進行中に必要なものです。すぐ取り出せるように一つにまとめておくとよいです。分娩費や入院費は多額になるので、ご家族に管理してもらうようにしましょう。



    • 入院中に着る寝巻き(授乳しやすい前開きや授乳服タイプの部屋着) 3枚程度
    • 授乳用ブラジャー 2組程度
    • 産褥ショーツまたは、生理用ショーツ(大きいサイズでないと産後は入りません) 3枚程度
    • 夜用ナプキン 1パック
    • 授乳パッド 必要な方
    • 授乳用ガーゼ 2~3枚
    • バスタオル(産後の入浴や授乳中に使います) 2枚
    • 箱ティッシュペーパー 1個
    • 洗面道具
    • カーディガン等羽織りもの
    • 靴下、レッグウォーマー
    • 時計、腕時計(授乳間隔を測ったりするときに使います)
    • 筆記用具
    • 一時金や手当金、保険の書類など
    • 印鑑
    • 退院日に着る服、化粧道具(入院中の洋服は着れないことが多く準備しておくと便利です)
    • 骨盤ベルトや腹部矯正ベルト(必要であればです)
    • 退院日の赤ちゃんの洋服一式


    赤ちゃんの準備、秋生まれだからこそのポイント

    赤ちゃんの準備もママと同じで、秋生まれだからこそ悩むことは服装がどうしたらいいのか、どの程度の枚数を準備したらいいかだと思います。

    秋生まれだからこその準備のポイントを紹介します。

    服が2枚で充分!は足りない可能性も

    よく同じような記事や準備リストなどで、肌着の上に着るロンパースなどの服は2枚で充分などと言われていることがあります。

    しかし!実際3人の出産経験と、さらに秋生まれの子どもが2人いる筆者の経験上、2枚では足りません。



    生まれてすぐの新生児は、母乳やミルクを吐いてしまうことも、うんちを漏らしてしまうこともたくさんあり、着替える回数も多いときでは1日に3~4回もあります。

    夏場の暑い時期であれば、肌着だけで過ごしていても大丈夫ですが、秋生まれは朝晩の寒暖差もありますし、ロンパースを着る機会も多いです。

    また、最初は新生児の洗濯物と大人の洗濯物を、別にして洗濯することが多いです。赤ちゃんは肌が弱いため、洗剤も無添加の物を使用する人も多くみられます。

    赤ちゃんの物だけを洗濯しようとした時、少ない枚数で毎日洗濯する人は、節水の点からも少ないでしょう。

    数日分まとめて洗濯しようと思えば、その分服の枚数が必要になってくるでしょう。

    薄い長袖とブランケットがマストアイテム!

    秋生まれは寒暖差があるので、服装が難しいところですが、新生児のうちは家の中で過ごし、外出するといっても1ヶ月健診や母乳外来程度です。

    さあ、外出するぞと思い始める3ヶ月ころは真冬で寒いだけでなく、インフルエンザなどの感染症も流行る時期なので、そこでも外出を控え気味になるでしょう。

    家で過ごす分には暖房器具もあると思うので、「長袖の短肌着+通常生地のロンパース」で充分です。寒ければブランケットなどでいくらでも調節できます。

    あえて厚手の生地のロンパースを選ぶよりも、通常の厚さ生地のロンパースと肌触りのよいブランケットなどを準備しておくと良いです。

    赤ちゃんの準備リスト

    最低限の赤ちゃんの準備グッズについてリストにしました。足りないものは順次買い足していったり、リストにあってもライフスタイルに合わないものは必要ないので無駄買いしないようにしましょう。

    授乳関係の哺乳瓶は、完全母乳の方でも搾乳で使ったりすることがあります。哺乳瓶だけでも準備しておくと安心です。

    • 肌着(長袖短肌着4~5枚、長袖コンビ肌着2枚程度、9月始め頃なら半袖短肌着2~3枚)
    • ロンパース 4~5枚
    • 授乳用ガーゼ 数枚
    • バスタオル、ブランケット 数枚
    • おむつ(紙なら新生児用1パック、布なら20組とおむつカバー3~4枚)
    • おしり拭き 数パック
    • スタイ(あれば便利) 3~4枚
    • 靴下(あまりにも寒いようであれば、外出時に) 2組程度


    • ベビーベッドorベビー布団
    • 沐浴槽(ビニールタイプでもレンタルでも可)
    • ベビーシャンプー(低刺激、無香料、ポンプ泡タイプがおすすめ)
    • 沐浴布 2枚程度
    • 全身用保湿クリーム(赤ちゃんの肌は実はドライスキン。保湿が肌トラブルを未然に防ぎます)
    • 綿棒(耳、鼻、おへそ掃除に使います)
    • ベビー爪きり(1週間に数回切るほど赤ちゃんは伸びるのが早いです)
    • くし(髪の毛フサフサの子の場合、寝ているときに絡まります)
    • 臍処置グッズ(病院支給で大丈夫ですが、マキロンでもいいです)


    • 授乳ケープ(実家で里帰りなど、訪問者が多いときに産後すぐから役立ちます)
    • 哺乳瓶(240mlのタイプにしましょう。それより小さいものはすぐ使えなくなります。1本)
    • 哺乳瓶用乳首(Sサイズ 1個)
    • ミルク(病院で使っていたものがいいです)
    • 哺乳瓶消毒剤と消毒用ケース(ケースは大きめのタッパーなどでも代用できます)
    • 哺乳瓶ブラシ 1本


    • ベビーカー(必要ならばです。ライフスタイルに合わせて)
    • 抱っこひも(だいたい生後1ヶ月から使えるものが多いです)
    • ベビーシート(退院時に自家用車で帰る場合は準備しましょう)


    楽しんで、でも賢く準備をしよう

    秋生まれ予定の出産準備についてイメージが沸いたでしょうか。

    何かを準備するということは結構大変な作業になりますが、生まれた時のこと、お産の時のことを友人や親戚に話を聞いたり、イメージしながら準備すると、必要なものがわかるだけでなく、心構えも必然とできてきます。

    出産、育児はお金がかかるものだし、物もどんどん増えていきます。無駄な出費や労力を使わないように、楽しみながらも、本当に必要か想像して、賢く備えていってくださいね。