出産も間近に迫り、入院グッズの準備も完璧、あとは出産を待つだけと思っている方、出産後の先にある退院の日のことは考えていますか?

出産する病院では、入院準備やベビー用品は母親学級などで説明があるけれど、実はあまり説明されない退院日のこと。

そもそも退院の日は何を着て帰ったらいいの?

この記事では、元助産師が「退院日のママと赤ちゃんの服装について」参考にできるポイントを紹介していきます。

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ママの服装選びのポイントは授乳と産後直後の体型にある

退院の日はママにとっても出産という大仕事を終えて、久しぶりの外出です。また、退院日に家族揃って病院で記念撮影をされる方も多いです。

せっかくの記念日、メイクもオシャレもしたいというのが女性なら大多数の意見ではないでしょうか。

また、そのまま親戚に赤ちゃんのお披露目をする方もいらっしゃるかと思います。そうなると、あまりラフな服装もできないという人もいますよね。

でもどんな服装でもいいわけではないのです。

産後には授乳と産後直後の体型という、忘れてはいけないポイントがあります。

授乳しやすい服装が一番

産後、絶対忘れてはいけない最大のポイントは授乳です。

赤ちゃんはいつ、どんなタイミングで泣いて母乳を欲しがるかわかりません。病院から5分で自宅だから大丈夫ですという場合でも、いざ着替えて、さあ帰ろうというタイミングで泣き出してしまうこともあります。

完全ミルク育児の場合はまた別の話になりますが、母乳育児を考えている方は、授乳しやすい服装がオススメです。

具体的には次のような服装です。

  • 少しきれいめの授乳服
  • ワンピースは避けて、ツーピースタイプのお洋服
  • 授乳服でないトップスならば、前開きできるようなカーディガンタイプ


初産婦さんであれば授乳に不慣れな方が多いので、一番は授乳服がオススメです。

今は授乳服でもオシャレなものや、授乳中でなくても使えるようなタイプの服もたくさんあります。入院中は使わなくても、退院日の着替えてしまった後の授乳や、帰宅移動中の授乳のために、授乳ケープも忘れずに準備すると便利です。






出産後もお腹はすぐにペタンコにならない

赤ちゃんが生まれたら、大きなお腹は元に戻ると思っていませんか?

それは実は大きな勘違いです。

確かに赤ちゃんが外に出た分のお腹は縮みますが、赤ちゃんがいた子宮はまだまだ膨らんだままです。子宮を守る役割をしていたお腹周りの脂肪も、当然そのままです。

そうなると、妊娠前のスキニーや細身のパンツ、ウエストが締まったスカートなどはまだ履けないと思ってください。

ウエストはゆったりとした、ゴムのものがオススメです。

マタニティのパンツやスカートなどをそのまま使用することもいいです。ゆったりめのワンピースもこの点から言えばオススメですが、授乳の点から大丈夫かどうかも注意してください。

入院したときの服は使えないことが多い

産後すぐの体型を考えると、お披露目とかもないし、ただ家に帰るだけだから入院してきた時の服装でいいのでは?と思うかもしれません。

でも入院したときの服装は実は使えないことが多いです。

なぜなら、入院時は陣痛で痛がっていたり、破水した、おしるしがあったという状況です。そのため、妊婦さんはかなり楽な服装で入院します。

夜間の入院であれば、寝巻きのまま受診し、入院ということも多くあります。破水などでは、服が汚れた状態になってしまうこともあります。

退院する時に寝巻きで帰るわけにもいかないですし、汚れてしまった入院時の服は洗濯のために持って帰ってもらったままだったなんてこともあります。

退院日に着る服は、事前に準備しておくことがオススメです。

赤ちゃんの服装 不動の人気はやっぱりベビードレス

筆者が以前働いていた産婦人科では、退院時の赤ちゃんの服装は、ベビードレスが一番人気でした。だいたいベビードレスが6割、可愛らしいロンパースなどが3割、その他1割といった割合です。

それぞれ、選ぶポイントについてお話していきましょう。

退院日はお披露目と初の外出記念だからベビードレスで

退院日はやっぱり一生に一度の記念日だからこそ、ベビードレスを着せたい、初の家族や親戚にお披露目だしという気持ちがあるからこそ、ベビードレスは今でも一番人気をキープしています。

新生児のうちだからと、男の子でもベビードレスを選ぶ人もいます。

また、ベビードレスは着る機会が少ないからもったいないとされていましたが、最近では退院日だけでなく、お宮参り、お食い初め、初節句などにも利用されることが多いです。それ以外にも冠婚葬祭や兄弟時の入園入学時などにも利用している方もいるようです。

サイズは50~70サイズというものが一般的で比較的長く利用もできるため、オシャレさせたい時に利用するという手もあり、せっかくだしと選ばれる方が多いようです。

実際、赤ちゃんがベビードレスを着ている様子はとても可愛らしいですよね。




今後もよりたくさん活用するにはオシャレロンパースを

次に多く選ばれているのが、お出かけに最適なオシャレなロンパースです。

ロンパースを選ぶ人の多くは、今後もお出かけするときに着せたいという方がほとんどです。

自分で購入する人が多いですが、お祝いとして少し高級なお出かけ用ロンパースをいただいたから、退院日に活用させてもらっているという人もいます。出産祝いの中で多いお洋服のプレゼントは、自分では購入しないようなオシャレな物が多かったりしますよね。

もし、退院前にいただく機会があるのであればぜひ活用する手もいいと思います。

他には、やっぱり男の子の赤ちゃんを出産した方で、ベビードレスはちょっと抵抗があるという人が選択することが多いです。

ロンパースでも共通して言えることは、普段使いではなく、オシャレなロンパースであるということです。退院という記念の日は特別感を出していくということが一般的なようです。





赤ちゃんの服の下の肌着は生まれた季節でわけよう

退院日の赤ちゃんの選ぶ服装がわかったところで、その中の肌着ってどうしたらいいの?という疑問が出てくると思います。

肌着にも色んなタイプがあるので、生まれた季節に合わせて最適な肌着を紹介していきます。

春~夏の暖かい時期は半袖の短肌着がいい

暖かい時期に生まれた赤ちゃんは、半袖の短肌着にベビードレスや薄めのロンパースという服装がオススメです。

少し気温が低い時などはおくるみでいくらでも調節できますが、3~4月と初春のころならば長袖の短肌着でもいいでしょう。

長肌着はオススメしません。なぜなら、ベビードレスの場合は問題ないのですが、ロンパースを着せる場合は、足元に肌着の裾がたまってしまい、邪魔になってしまうからです。

退院日だけでなく、家で過ごす場合も赤ちゃんの足の動きや服を上に着ることを考えれば、短肌着やコンビ肌着を選ぶと良いです。




秋~冬の寒くなる時期は長袖の短肌着にプラスしてコンビ肌着で調節を

寒い時期に生まれた赤ちゃんは、長袖の短肌着にベビードレスや厚めのロンパースという服装が良いです。

真冬やベビードレスは比較的薄いものが多いので、その場合は短肌着+長袖コンビ肌着にすると良いです。






おくるみ、帽子、靴下はどうする?

おくるみ

おくるみは季節関係なく必ず準備しましょう。時期に合わせて厚さは調節していきますが、わざわざおくるみ専用を準備しなくてもバスタオルでも充分代用できます。

帽子や靴下

帽子や靴下は、正直なところ必要ないです。なぜなら、新生児のうちは市販の物は新生児用でも大きいものが多く、落としてしまう人が多いからです。

特にベビードレスとセットであるような帽子や靴下は緩く大きい物が多いので、写真撮影のみ使用でいいと思います。

真冬に裸足が気になると思いますが、しっかりとおくるみでくるんでいれば大丈夫です。それでも気になる場合は、靴下は準備してもいいでしょう。

帽子に関しては、準備するよりも生まれた直後に病院や産院で体温低下のためにかぶせてくれる帽子が一番赤ちゃんにサイズが合います。

大抵の病院では帽子をかぶせることが多いですが、出産前にそういう帽子があるのか確認してみるといいですね。寒い場合はその帽子もそのまま活用して退院するといいです。


家族みんなで笑顔で退院できることが一番です

退院日の服装についてお話してきましたが、一番大事なことは、家族みんなが笑顔で退院できることです。そのためには、自分達の家族の場合はどの選択が最適か、少しでも参考にしてもらえたらと思います。

ママと赤ちゃんだけでなく、パパや赤ちゃんの兄弟児にとっても退院日は記念日です。家族みんなが笑顔になれる服装だといいですね。

素敵な記念日を迎えられるよう、これから出産する方はぜひ頑張ってください。