赤ちゃんって教えたわけでもないのに、とても上手に正座していて、びっくりしますよね。

「正座ってあまりよくないのでは」「短足やO脚になったらどうしよう」と不安に思って、正座させないようにしているお母さん、多いのではないでしょうか。

実は、赤ちゃんなりの理由があって正座をしている場合もあることをご存知ですか?

大丈夫!正座は、みなさんが思っているほど、悪いものではないですよ。

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赤ちゃんが正座するのはよくない?短足やO脚、いい印象のない正座は大丈夫?

たいていの赤ちゃんは、お尻を下に付けた状態で、足を前に出して長座という座り方をします。でも、正座をする赤ちゃんも決して少なくないんです。

最近のリビングには、食卓テーブルとソファーがある家がほとんどです。正座をする機会が減り、苦手なお母さんも多いのではないでしょうか。

そんな中でも、不思議と赤ちゃんは正座をすることがあるのですから、不思議なものです。

赤ちゃんがちょこんと正座しながらTVを観ていたり、遊んだりしていると、頭と体と足のアンバランスさがかわいらしくて、微笑ましくなりますよね。


うちの子も、よく正座をして遊びますが、アンバランスに見えるその姿が、かわいらしい反面「なんで正座なんだろう?」「辛くないのかな?」と不思議に思いませんか?

しかも、短足やO脚になるなど、正座に対するいい印象なかったのが、正直なところです。

結論から言うと、赤ちゃんは、決して辛いと思っていません。さらに言うと、短足やO脚になるというのは迷信で、短時間、正座することで、健康に欠かせないメリットがたくさんあるんです。

正座をするのは赤ちゃんなりの理由がある

赤ちゃんが正座をし始める時期は、腰が座って、手を離して座ることができるようになる8か月くらい、あるいはハイハイなどを先に覚えて10か月くらいからという赤ちゃんが多いのではないでしょうか。

足を前に出して座る長座をしないままに正座をするか、長座はできるけど気付いたら正座をしているなど、個人差はあると思いますが、原因は同じです。


まずは、お母さんが足を前に出して座ってみてください。楽そうに見えますが、思っている以上に腹筋や背筋を使い、長時間、座っていると辛くなりますよね。

赤ちゃんも同じです。足を前に出して座るだけの腹筋や背筋がついていないと長座はできません。実は、正座は、骨盤が足の間に収まることで安定するので、背筋が伸びて、バランスを取りやすい座り方だったんです。

でも、正座ばっかりしているのは、ちょっと気になるというお母さんは・・・

長座を自力でしない赤ちゃんの場合

お母さんが赤ちゃんの足を前に出して、長座をさせてみてください。

座ることができれば、方法がわからなくて足を前に出すことができないだけなので、足を前に出す練習をしてみましょう。

もし、座ることができずに倒れてしまうようであれば、バランスを取るだけの腹筋や背筋がついていないことになります。腹筋や背筋は、ハイハイしているうちに鍛えられるので、近いうちに、長座できるようになりますよ。

長座はできるけど正座をすることが多い赤ちゃん

もともと長座ができる赤ちゃんの場合、それほど気にする必要はありません。

あまり長時間、続けて正座をするのは、いいこととは言えませんが、赤ちゃんの場合、長時間続けて同じ体勢で座っていることは、まずないことです。たしかに、腹筋や背筋が、多少、弱い可能性もありますが、長座できるだけの筋力はついているので、様子をみて大丈夫です。

ただ、どちらの場合でも、長座をさせた時、足先の向きを注意してみてください。向きがおかしいようであれば、小児科に行って相談してみてくださいね。

赤ちゃんの正座は短足やO脚の原因にはならない?

「どうして赤ちゃんが正座をするのかは、わかったけど、短足やO脚になって、スタイルが悪くなっちゃうんじゃないの?」そう思うお母さんも多いですよね。

では、本当に赤ちゃんが正座すると、短足やO脚になるのでしょうか?

正座というのは、古くからある日本の伝統的な座り方といえます。その日本人の骨格の特徴が、短足でO脚な人が多いことから、言われるようになったと考えられます。

正座のデメリットから短足になるのか考えてみましょう。

正座のデメリット① 膝が最大限に伸びるので、膝の骨や腱などへの負担が大きい

膝の関節に何らかの問題があると、正座をすることができません。医師から「正座をしないように」と言われることもあります。

そのため、「正座=膝によくない=正座は悪いこと」というイメージが強くなってしまいました。しかし、それは、あくまでも膝に問題がある場合です

もし、赤ちゃんの膝に何かしらの問題があれば、痛くて正座をしたがらないですよね。

正座のデメリット② 膝下に全体重がかかるので、膝下の血流が悪くなる

正座を長時間すると、しびれることありますよね。これは、膝から下に体重がかかり、血流が悪くなるためです。血流が悪くなれば、栄養が行き届かなくなるのと同じことですから、成長が悪くなって短足になってしまうと感じてもおかしくはありません。

しかし、正座を止めた時点で血流は元に戻るので、成長に悪影響があるほどの長い間、赤ちゃんがおとなしく正座をしているなんて、考えられない話です。

正座のデメリット③ 膝下に血栓ができる

あまり、足の長さには関係ありませんが、赤ちゃんが正座をすることで1番怖いのは、このデメリットだと思います。

上記の膝下の血流が悪くなることによって、膝下に血栓ができる場合があり、エコノミー症候群や、心筋梗塞などになる危険性があります。

特に、夏場の暑い時期などには、汗をかきやすい赤ちゃんだと水分が不足しがちになるので、気をつけましょう。

しかし、これも血栓ができるほど長い間、赤ちゃんが正座をしていることはないので、神経質になる必要はありません。

赤ちゃんの正座はO脚の原因になる?

では、O脚はどうでしょうか?

O脚になるのは、正座ではなく、正座を崩して足をお尻の外側に出して座るぺちゃんこ座りが原因です。ぺちゃんこ座りをすると、太もも部分の骨がねじれるため、少しずつ骨がその向きを向くようになり、O脚になるんです。

正しい正座の仕方、わかりますか?

両足の親指を軽く付けて踵を拡げ、膝を拳ひとつ分開きます。そのままおしりを落とすと、足の間におしりが挟まりますね。この時、猫背になっていると意味がありません。背筋を伸ばすことが大切です。これが、正しい正座の仕方です。

太ももから足の指先までが、まっすぐな状態になり、骨がねじれているようなところはありません。最近では、正しい正座をすると、O脚が治ると言われることもあるんです。


上記から考えると、正座が短足やO脚の原因になるというのは、あくまでも迷信です。

しかし、正座に限らず、同じ体勢で長時間いることは、決して身体にいいことではないので、きちんと様子をみて、赤ちゃんが同じ体勢でいるようであったら、時々、体勢を変えてあげましょうね。

赤ちゃんが正座をするメリット

正座だけが悪いわけではないことに気付いてもらえたでしょうか?

実は、赤ちゃんが正座をする、とても素晴らしいメリットがあるんです。
 

姿勢がよくなる

赤ちゃんが正座をしている時の姿勢をみてください。背筋が伸びて、とても姿勢よく座っていること、多いですよね。

お母さんも同じように正座をしてみるとわかると思いますが、自然と姿勢がよくなるはずです。姿勢を正すと、臓器の位置が正しい場所に収まるので、血行が良くなり、臓器が正常に働くようになります。

年齢が上がれば上がるほど、骨は固くなっていきます。むしろ、正座をすることで、骨が柔らかい赤ちゃんの時から、正しい姿勢を癖にできるんです。


余談ですが、姿勢が悪いと、肩や首回りがすごく凝りますよね。こうやって記事を書いている時に、時々、正しい正座をすることで、血行が良くなって、今までの肩こりが嘘みたいに改善されましたよ。

    

骨盤が安定する

赤ちゃんが正座をする理由は、骨盤が安定してバランスが取りやすいと書きましたが、これは、赤ちゃんに限らず、お母さんを始めとする大人でも同じです。

骨盤が安定すると、姿勢同様に、臓器が正しい位置に収まり、正常に働くようになり、血行も良くなります。最近では、骨盤が歪んでしまった時、骨盤矯正法に、正座を取り入れるといいとさえ言われています。


これも余談ですが、正座をして姿勢を正すと、臓器を支えている腹横筋が鍛えられます。私は、妊娠中に緩んでしまったおなか、臓器が元の位置に戻って、ウエストサイズ減に成功しましたよ!

臓器や脳の働きがよくなる

これは、ある意味、膝下を犠牲にしているともいえますが、膝下に全体重がかかることで血行が悪くなるため、正座をしていない時に膝下に流れている血液が、上半身へと流れるようになります。そのため、血液量が増えて血行が良くなるため、臓器や脳の働きが活発になります。

うちの子達は、ジクソーパズルをする時は、いつも正座です。私自身も、こうして記事を書いている時に、気付いたら正座をしている時があります。

子どもでも大人でも同じで「集中していると無意識に、脳に血液を送ろうとしているんだろうな」と感じます。

尿もれの解決

産後の尿もれに困っているお母さんには、耳寄りな情報です。そうでないお母さんも、これからオムツを外して、パンツに移行する時に思い出してください。

骨盤内にある臓器を支える骨盤底筋という筋肉があり、何らかの理由で、この筋肉の力が弱まると、膀胱からの出口が緩み、尿もれの原因になります。

正しい正座をすると、骨盤底筋に自然と力が入るので、鍛えることができます。そのため、膀胱の出口が引き締まり、尿もれの改善につながります。実際に、産後の私もそうでしたが、効果抜群でしたよ。


また、膝に限らず、子どもの関節には成長するために大切な骨端線があります。

骨端線を伸ばして身長を伸ばすストレッチ法の中に「正座をしたまま後ろに倒れる」「正座をしたまま、腕を伸ばしておでこを床に近付ける」というものがあります。

正座は、短足になるどころか、身長が伸びる効果があるんです。

これだけたくさんのメリットがあれば、赤ちゃんが正座をしていても、安心して見ていられますね。

正座でうつ伏せに寝る赤ちゃんは注意!鼻や喉の疾患に気をつけて!

正座をしながらうつ伏せになって寝る赤ちゃん、いますよね。この体勢、うちの子もしますが、土下座してるみたいで、とてもかわいいですよね。

うちの子は、身長を伸ばすための正座ストレッチに、とてもよく似た体勢で寝ます。

寝ている間に成長ホルモンがたくさん分泌されるので「身長が伸びる証拠?」と思い、低身長で通っている病院で、先生に聞いてみました。

残念ながら、身長の伸びとはまったく関係ないそうです。

この体勢は、鼻や喉に何らかの疾患があると、息苦しさを補うためにうつ伏せで寝ることが多いとのことでした。

たしかに、うちの子は気管が弱いので、風邪を引くとすぐに気管支炎になってしまうタイプです。

もし、正座をしたままうつ伏せになって寝ることがあれば、寝息などを確認してください。気になるようであれば、耳鼻咽喉科に相談してみてくださいね。

まとめ

赤ちゃんが正座をしていても大丈夫。正座は、短足やO脚の原因ではありません。むしろ、姿勢がよくなるなど、たくさんのメリットがあるので安心してください。

とはいえ、長時間、同じ体勢でいることは決していいことではなく、正座も同じなので、様子をみて、時々、体勢を変えてあげましょう。

また、正座をしながらうつ伏せになって寝ることがあったら、寝息などを確認することを忘れずに!