お座りができるようになって「次はハイハイだね」なんて話していたはずが、「なんでハイハイしないで立とうとしてるの?!ハイハイしないの?」と頭を悩ませているお母さん、多いのではないでしょうか。

赤ちゃんが成長する過程で、ハイハイするのはとても大切なことですが、子育ては、育児書通りにはいかないものです。ハイハイしないでつかまり立ちをしても、後からハイハイを促す方法もあるので、心配しなくても大丈夫ですよ。

ここでは、ハイハイをしないでつかまり立ちする原因、ハイハイなしでひとり歩きした場合の対応などを紹介します。

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赤ちゃんがハイハイしない・ハイハイが遅い…ハイハイしないでつかまり立ち・伝い歩きをする原因は?

「ハイハイしないでつかまり立ちするようになっちゃったけど、大丈夫なの?」そんな不安を感じているお母さん、多いですよね。

発達障害やさまざまな病気を心配しているお母さんも多いかと思いますが、絶対的なものではないので、それほど深刻に悩む必要はありません。

うちの子は、自力でお座りができるようにならないままに、つかまり立ちをするようになったので、1人目の時は不安に思いましたが、つかまり立ちができるようになってからハイハイをするようになり、すごくホッとした経験があります。

その後こどもが、1人増え、2人増え・・・結局、つかまり立ちをする前にハイハイした子は1人もいませんでした。

ハイハイをする前につかまり立ちをする原因は・・・

ハイハイするスペースがない

リビングや部屋を見まわしてみてください。テーブルやソファーがあり、テレビ台に電話代など、さまざまな家具が置いてあるかと思います。

ずり這いなどをするスペースはあるでしょうか?つかまり立ちができず、ハイハイしたくなるような長距離の場所はあるでしょうか?

赤ちゃんが動けない状態から動きたいと思う時には、近くにあるものを使おうとします。つかまり立ちが出来ないような環境、ハイハイしたいと思えるような環境作りが大切です。

お座りをさせる時間が長い

赤ちゃんの首が座って、起きている時間が長くなってくる3か月頃になると、お母さんが家事をする時間が取れなくなってきますよね。

そんな時、重宝するのがお座りクッションです。わが家でも大活躍でした。

今まで寝転がってばかりだった赤ちゃんを、お座りクッションに座らせると、嬉しくなって、おとなしくしてくれるものです。さらに、大好きなおもちゃを渡しておけば、かなりの時間を稼げます。

家事をするためにお座りクッションに座らせて、手の届く所におもちゃを置いて至れり尽くせりの状態にすることは、赤ちゃんの動きたいという意欲を失くすことにつながります。

寝転がっている時に身近な人が手助けしてしまう

お座りを覚えた赤ちゃんは、寝転がらせると嫌がること多くなりますよね。

そんな時、泣いて訴える赤ちゃんをお座りクッションに座らせたり、抱っこしたり・・・ついつい、赤ちゃんの要求に応えようと動いてしまう気持ち、すごくわかります。

しかし、そんなお母さんの行為が却って、「自分で動かなくても泣いたらお母さんがしてくれる」という気持ちを赤ちゃんに持たせてしまい、ハイハイする意欲を失くしてしまいます。

歩行器の使用

最近では、歩行器に対する印象がよくないというお母さんも多いですが、歩行器って、赤ちゃんにも、お母さんにも、とっても便利なんですよね。

赤ちゃんは自由に動けて楽しめるから、おとなしく遊んでくれるし、歩行器が邪魔して、棚などに置いてある物に手が届かないし・・・

ハイハイをするようになってから歩行器を使う分には、まったく問題ありませんが、ハイハイができるようになる前に歩行器を使ってしまうと、ハイハイする前に歩くことを覚えるので、ハイハイして動くことを赤ちゃんは思いつきません。

赤ちゃん自身が、動くよりも少しでも高い目線で見てみたい欲望が強い

赤ちゃんは好奇心旺盛で、今まで見たことのない景色を見てみたいという気持ちがあるもの。そんな時に、そばにテーブルなどがあれば、テーブルの上に何があるのか気になったり、テーブルの向こう側を見てみたかったり・・・

移動する欲望よりもそんな欲望が強い赤ちゃんは、ハイハイしたいと思う前に、つかまり立ちをしたくなってしまいます。



上記のように、ハイハイをしないままつかまり立ちをする赤ちゃんは、成長の過程で、親の都合や手助け、生活環境が深く関わっていて、ハイハイする必要を赤ちゃんが感じていない場合がほとんどなんです。

私もそうでしたが「そうなんだ・・・泣いてるから助けてるつもりだったんだけど・・・」と感じているお母さん、多いのではないでしょうか。

「ずりばい」「肘ばい」「高ばい」「尻ばい」ハイハイにも種類がある

ハイハイは、みなさんがご存知の通り、四つん這いになった状態で前に進んだり、後ろに進んだりすることをいいますが、ハイハイにも種類があるのを知っていますか?

種類 特徴
ずりばい お腹は床につけたまま、腕の力とつま先の蹴る力で動く、ほふく前進の動き。
肘ばい ハイハイとずり這いの中間。肘をつけたままで、足はハイハイと同じ動き。
高ばい お尻を持ち上げ、動物のように四足で歩くような動き。
尻ばい お座りをしたまま、腕の力を使って、お尻をずりながら動く。


「あ~、似たようなことしてたかも・・・」そう思ったお母さんもいますよね。

「ずりばい」「高ばい」「肘ばい」は、どれも準備期間のひとつで「もう少しでハイハイできるだけの筋力がつくよ」という合図です。

特に「高ばい」は、身体を持ち上げるだけの力がついている証拠なので、コツさえわかればすぐにでもハイハイできます。ハイハイを飛ばしてつかまり立ちをしていても、まったく心配しなくて大丈夫です。「尻ばい」は、特殊なハイハイなので、後で説明しますね。

うちの子達もそうでしたが、前に進まずに後ろに下がったり、その場をクルクルと回転する赤ちゃんもいますよね。

そんな時は、お母さんの手などを使って赤ちゃんの足の所に壁を作って、蹴りやすい状態を作ってあげてください。そうすることで、コツをつかんで前に進めるようになり、ハイハイに向けての練習にもなりますよ。

ハイハイができるようになる時期・ハイハイをするようになる過程や順序

赤ちゃんがハイハイをするようになる平均は8~9か月頃です。

7~8か月 ➡  ➡  ➡  ➡  ➡  ➡  ➡  8~9か月

  • 「ずりばい」 ➡ 
  • 「肘ばい」 ➡ 
  • 「高ばい」 ➡ 
  • 「ハイハイ」 

上記のような過程を通るのが一般的ですが、ずり這いからすぐハイハイをする赤ちゃんもいれば、ずり這いをしないで肘ばいや高ばいをする赤ちゃん、すべて飛ばしてハイハイをする赤ちゃんなど、成長の過程には個人差があり、成長が早く5~6か月からハイハイする赤ちゃんもいれば、1歳頃になってやっとハイハイする赤ちゃんもいます。

ずり這いやつかまり立ちをしているのであれば、ハイハイを飛ばしたとしても、それほど気にする必要はありません。


ちなみにうちの場合は・・・

  • ずりばい ➡
  • つかまり立ち ➡
  • 自力でお座り ➡
  • ハイハイorつたい歩き
  • つかまり立ち ➡
  • 自力でお座り ➡
  • ずりばい ➡
  • ハイハイorつたい歩き

時期はそれぞれ違い、ハイハイとつたい歩きがほぼ同時の子もいれば、つたい歩きをしてからハイハイするようになった子、ハイハイをしてからつたい歩きできるようになった子など、ひとり歩きにつながる時はバラバラですが、この2パターンのどちらかの順です。

つかまり立ちの後にハイハイ時期があった子ばかりなので、つかまり立ちをしたからといって、絶対ハイハイ時期がないとは限りません。

玩具を見える範囲で手の届かない所に置く、寝転がっている時に泣いてもすぐに手を貸さない、家具のそばに寝かせないなど、ハイハイをしたくなる環境を整えてみてはいかがでしょうか。

メリットがたくさんのハイハイをしないで歩くようになった場合の問題や影響は?

お座りからつかまり立ちをして、そのまま歩き始めてしまうような、ずり這いなども含め、ハイハイ時期がまったくなかった赤ちゃんもいますよね。

ハイハイには、たくさんのメリットがあります。

  • 手足をバランスよく使えるようになる
  • 手足、腕、お腹、背中などに、バランスよく筋力がつく
  • ひとり歩きするようになって転んだ時に、手で支えられるようになる
  • バランス感覚がつき、転びづらい子になる

ハイハイをするに越したことはありませんが、つかまり立ちをするために腕力が必要ですし、歩くためにはお腹や背中の筋力が、そして体を支えるバランス感覚が必要です。

ひとり歩きができるようになったのであれば、それだけの筋力やバランス感覚がついている証拠なので、それほど心配しなくても大丈夫です。


ただ、ハイハイ時期にしかつかない筋力や、バランス感覚、手足を使うバランスなどを考えると、ハイハイすることによって上記のようなメリットがあるので、ハイハイを取り入れた遊びをしてみるといいですよ。

うちの子ども達が好きだった遊びを紹介しますが、思いついたものがあれば、いろいろ試してみてくださいね。

  • お母さんと一緒にハイハイ競争
  • 動物のまねごっこ
  • ハイハイでしか通れないようなトンネルを作って、トンネルごっこ
  • お母さんが足を肩幅に開いて、股くぐり

ひとり歩きをしていない赤ちゃんであれば、ベッドを布団に変えると、それだけで、ハイハイをしやすい環境になります。

わが家は、ハイハイのことは考えてませんでしたが、子どもの人数が増えてベッドが狭くなり、1番下がつかまり立ちをするかしないかくらいの時に布団に切り替えました。

ハイハイで寝室からリビングに1人で来たり、1人で遊んでいたりなど、子ども達の中で、ハイハイ時期が1番長かったです。

ハイハイしない赤ちゃんで気をつけなければいけないこと

前述したように、お母さんが手助けをすることで、動く気がない場合であっても、赤ちゃんの要求にすべて応えることができるお母さんは、少数でしょう。また、触っちゃいけないものを触ってみたいなど、お母さんの隙を見てする要求に対し、赤ちゃんは、いずれは動き出すものです。

ハイハイを飛ばしてつかまり立ちをする分には、後からハイハイ時期につく筋力をつけるように心がけることで、まったく影響はありませんが、1歳~1歳3か月くらいになっても動こうとしない、立とうとしない場合には、病気や障害が隠れているかもしれないので要注意が必要です。


原因の所にあった「尻ばい」は、お尻をつけたままのお座りした状態で、腕の力を使って、ずったリ、ピョンピョンはねたりして移動する赤ちゃんのことをいいます。

そのような赤ちゃんをシャフリングベビーといい、最近では、ハイハイのひとつの種類と言われるようになるほど、増えているそうです。

シャフリングベビーも同様に、病気や障害が隠れている可能性がありますが、その場合、そういった病気や障害の症状が現れている場合がほとんどです。何かしらの症状がない限りは、気にしなくて大丈夫です。

そのまま、つかまり立ちなどをしていれば問題ありませんが、腕や足の力、膝関節が弱い可能性が高いので、足を持って腕の力で歩いたりして、腕力をつけるような遊びや、散歩をしたり、馬跳びをしたりなど、脚力をつけるような遊びを取り入れることをおすすめします。

まとめ

成長の過程で、ハイハイをしないでつかまり立ちをするのは、個性や生活環境による影響が大きく、病気や障害があるとは限りません。

つかまり立ちが先でも、ハイハイを全くしなくても、シャフリングベビーでも、他に気になるところがなく、元気に過ごすことができていれば、なんの問題もありません。

個性を大切にしながら、気楽に楽しく育児をすることが、赤ちゃんにとっても何よりも大切なことです。

ただ、心配な点があったり、お母さんの不安が強くなってしまったりするのであれば、後から後悔するよりも、早めに小児科や地区の保健士さんに相談してみましょうね。