妊娠後期にはお腹が重たすぎて仰向けで寝られなくなる人がほとんどです。

「出産を終えたから、お腹もすっきりして念願の仰向け寝が出来る~!!」しかし、仰向けで寝てみると、腰痛が激しすぎて寝ていられないというママがたくさんいます。

なぜ産後に仰向けで寝ると腰痛が起こるのでしょうか?原因や改善方法、いつまで仰向けでの腰痛が続くのかを紹介します。

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妊娠後期には仰向けで寝たい願望が増えていく

妊娠が分かってから出産を迎えるまでに約10カ月間という時間がかかります。

お腹が本格的に大きくなり始めるのは妊娠期間の後半あたりですが、それ以前でも仰向けで寝るとお腹が張ることがあったり、血液のめぐりが悪くなり事もあり仰向けで寝ることが難しくなってきます。

妊娠後半では想像以上にお腹が重たく感じる様になってきます。仰向けで寝ようとすると苦しくて寝にくいでしょう。ですから、自然と横向きで寝ることになり、仰向けで寝たいな~という願望が増えていきます。

そして恐怖のお産を乗り越えると、ほんの少しだけ小さくなったお腹を見るとちょっぴり寂しい気持ちになります。けれど、その代わりにと言ってはなんですが、待ちに待った仰向け寝が出来るようになります。

何か月かぶりに出来る仰向け寝はとってもリラックスできるのではないでしょうか。

しかし、なぜか腰痛が!

やっと仰向け寝で寝られる~と喜ぶのもつかの間、きっとママは腰に異変を感じるはずです。

なんだか腰が痛いような、布団が合っていないような、仰向けで寝転んだのは良いけれど、起きることが出来ない…何か出産時にトラブルでもあったのかと心配になるかもしれません。

細かく言うと腰痛よりも尾てい骨あたり

実際に私も出産後に仰向け寝をしたところ、違和感を強く感じました。

ゴロンと寝転んでみると、腰と布団の間に大きく隙間が空いてしまい、リラックスとは無縁の状態でした。腰が痛いのはもちろんですが、尾てい骨あたりが痛くて動きたくても動けないのです。

私は出産方法が帝王切開でしたので、麻酔の際に神経を触ってしまった後遺症なのかとも考えたくらいです。

産後に仰向けで寝ると腰痛が起こる原因

骨盤のゆるみ・歪み

では、なぜ産後に仰向けで寝ると腰が痛くなるのでしょうか?これは、妊娠期間中の体の変化に大きく関わっていました。

骨盤のゆるみ

妊娠中には、ママの体の中で赤ちゃんが産まれてくる準備を着々と進めています。赤ちゃんの成長が進むにつれて、どんどんお腹は大きくなっていき、それに伴い骨盤も徐々に開いていきます。妊娠中には骨盤がとても柔らかくなり、同時に歪みやすい時期であります。

いざ、出産となったときには、骨盤は大きく開いた状態で赤ちゃんが産まれてきます。そして出産を終えても骨盤が元に戻らず、ゆるんでしまった上にゆがみを生じるのです。このゆるみとゆがみが腰痛の原因でもあるのです。

腰痛以外の症状

骨盤のゆるみとゆがみが引き起こす症状として、腰痛が代表的ではありますが、その他の症状も現れる可能性があります。

それは尿漏れ、生理痛、便秘、恥骨痛などです。

この中でも一番厄介なのが尿漏れではないでしょうか?不意に立ち上がった時やくしゃみ、咳をしたときに尿が漏れてしまう…なんとか改善したいですよね。

どういう寝方だと腰の痛みを感じにくい?

腰痛の原因は骨盤のゆるみやゆがみという事が分かりました。では、どんな寝方をすれば痛みを感じにくくなるのでしょうか。

横向き

本当は仰向けで寝たいけれど、腰が痛すぎるから我慢しようという人は横向きで寝ることがベターです。横向きでしたら、腰の痛みも感じにくくなります。

けれど、やっと出産を終えて仰向けで寝られると思っていたのにと悔しい気持ちになりますね…。

仰向け寝+膝を曲げる

腰痛があっても仰向け寝で寝たい!そんな人は仰向け寝をしながら膝を曲げてみてください。膝を曲げると腰への負担が減り痛みを感じにくくなります。

けれど、ゴロンと寝て休憩する分には良いですが、就寝時に膝を曲げて寝るのもなかなか大変です。逆に疲れがとれない気がしますよね。

仰向け寝+お尻の下にクッションをひく

個人的にはこちらの方法がオススメです。仰向け寝をしてお尻の下にクッションをひきます。お尻の下にクッションをひくだけで不思議と痛みが感じなくなるのでリラックスして寝られますよ。

ポイント

ここでポイントが2つあります。

まず1つ目がお尻の真下にクッションをひかずにお尻と大腿(ふともも。腰とひざとの間の部分)あたりにひくと良いです。そしてクッションは分厚すぎず薄すぎず、自分のあった分厚さのものをひいてくださいね。丁度よい厚みのクッションがない場合にはタオルケットを折りたたむと調節しやすいですよ。

2つ目のポイントは、ゴロンと寝転ぶ前にクッションを先にひいておくことです。先にゴロンと寝た後に、クッションをひこうとしても腰を浮かせることが出来ません。自分が寝転ぶ場所をイメージしておきましょう。

いつまで仰向け寝の腰痛が続くの?

仰向け寝をする際に感じる腰痛は、改善するまでに個人差がありますが、だいたい半年程度過ぎれば何も感じなくなる人がほとんどです。私の場合も半年頃には仰向けで寝ることが普通にできていました。

骨盤を元に戻すにはとにかく締めること!

骨盤のゆるみやゆがみを早く改善すれば仰向け寝をする際の腰痛も早く改善することが出来ます。そして、ゆるみやゆがみを改善するには、とにかく骨盤をキュッと締めて元の正しい位置に戻すことがポイントです。

骨盤ベルトで骨盤を元の状態に戻す

出産準備をする際に、病院から「骨盤ベルト」の指定がある場合があります。

骨盤ベルトとは、出産すぐからしっかり骨盤を締めるベルトで、腰のコルセットのようなものです。骨盤ベルトを苦しくない程度にしっかりと締めてあげることで骨盤を元の状態に戻すことができます。

普通分娩の人は、産後すぐから使えます。しかし、帝王切開の場合は、お腹の傷の痛みもありますので、傷の状態が落ち着いてからなるべく早めに装着したほうが良いでしょう。

腰回しの骨盤体操で骨盤を元の状態に戻す

とっても簡単で続けられる骨盤体操を一日のほんの短時間でも良いので行ってみましょう。骨盤体操にも種類はたくさんありますが、だれでも簡単に出来るのが腰回しの体操です。

  1. まっすぐに立ち、足を肩幅に開きます
  2. 両手を腰の位置にあてて、腰をゆっくりと回していきます
  3. 呼吸を止めずにグルグルと大きく円を描くように回しましょう
  4. 左周りを10回したら、今度は逆の右回りと左右均等に行います

インターネットで調べると、他にも骨盤体操が出てきますので是非試してみてくださいね。

まとめ

大仕事を終えてやっと仰向け寝が出来ると思っていたけれど、もう少しだけ乗り越えなければいけないことがありましたね。

既に体がボロボロの状態での腰痛はダメージが何倍も大きく感じます。少しでも早く体を産前のように整える為にも出来る事からゆっくりと行っていきましょう。