出産後、しばらくは安静にするように言われますが、産後ママはいつから外出ができるようになるのでしょうか。

外出をしないで、家に閉じこもって過ごしていると、人と話す機会も限られるので、ストレスも溜まってしまいます。できるだけ早く外出できるようになりたいと思う人も多いでしょう。

ただ、産後のママは、ママだけでお出かけする場合と、赤ちゃんを連れてお出かけする場合では、同じ外出でも要件がまったく異なります。それぞれのケースでのお出かけがいつ頃から可能で、どのような点に注意したらよいかをお伝えします。

スポンサーリンク

産後の外出はいつからできる?

産後のママは、いつ頃から外出してもいいのでしょうか。ママだけでお出かけする場合と、赤ちゃんを連れてお出かけする場合では、お出かけしてもいい時期が異なるので注意しましょう。

産褥期のママだけで外出する場合

赤ちゃんを誰かに預けて、ママだけで出かけるのであれば、退院した日から外出可能です。

ただ、産褥期のママの体は体力も低下しており、骨盤も開いたまま安定していません。自分は意外と動けると感じていても、まだまだ産後の疲れも残っています。

自分を過信して、長時間歩いたり、立ちっぱなしの姿勢を続けることは、骨盤の歪みや骨盤の中に内臓が入り込む内臓下垂を引き起こす可能性があります。出産前と同じようにアクティブに過ごすことはできないことは心得ておきましょう。

また、母乳育児をしている場合には、家で待つ赤ちゃんの授乳のタイミングに遅れないよう注意してください。新生児の場合、1回に飲む量がまだまだ少ないので2~3時間に1回は授乳が必要です。

産後すぐは、近場で済ますことのできるスーパーへの買い物や公園の散歩程度にとどめることが現実的です。

買い物にでかけるときには、買い過ぎて荷物が重くなり過ぎないように注意しましょう。重い荷物を持つと骨盤への負担が大きくなります。重い買い物をする場合には、誰かに付き添ってもらうか、赤ちゃんのベビーカーに乗せて帰ってくることをおすすめします。


私は産後の経過もよく、動くことに支障を感じていなかったので、気分転換のために、実母や義母が家にいてくれているあいだは、食材の買い物などに出かけていました。スーパーが徒歩1~2分のところにあったので、体の負担にもならずにすみました。

また、知り合いに会って少し立ち話するのもとても貴重な時間でした。家族以外の人と話をできる時間を作るのも、ストレスを溜めないためには必要だと感じました。

新生児を連れて外出する場合

新生児を連れての外出は、できる限り生後1ヵ月を過ぎてからにしましょう。

1ヵ月検診で、赤ちゃんの成長やママの体の回復状況に問題がないと判断されたタイミングを起点とすることをおすすめします。生後1ヵ月未満のあいだは、赤ちゃんの肌は刺激に弱く。免疫もまだ備わっていないので、病院から診察の指示を受けている場合などの必要最低限に抑えましょう。

どうしても外出が必要な場合には、綿密なスケジュールを立て、最短で用件をすますことができるよう、事前準備を怠らないように心がけてください。

私が新生児を連れて外出したのは、退院から1週間後でした。第1子も第2子も病院から診察の指示を受けていたため、退院から1週間後に病院に行く必要がありました。

診察の結果、2人とも特に問題がなかったので、その後は1ヵ月検診が終わるまでは外出には連れて行かず、1ヵ月検診後から、散歩や買い物に連れていくようになりました。

産後間もないママが外出する際の注意点

産後間もないママが1人で、もしくは赤ちゃんを預けて外出する場合、どのようなことに注意したらよいでしょうか。私の体験談も交えてご紹介します。

赤ちゃんのお世話の依頼

新生児のお世話は、新米ママにとっては初めてのことだらけで、どうしたらいいか分からないことも度々起こります。ママが新米であるのと同様、パパも新米ですし、おじいちゃんおばあちゃんも自分の子どもを育てたのは20年以上も前だったりします。

言葉の伝わらない新生児をお世話することは、緊張感が伴います。

泣きだしただけでパニックになることもあるので、赤ちゃんのお世話をお願いして出かけるときには、授乳やミルクの飲ませる量やタイミング、おむつ替えのタイミングなど、注意してほしい内容をできるだけ細かく伝えておきましょう。その日の赤ちゃんの体調についても伝えておくことが重要です。

完全母乳で育児している場合、赤ちゃんが哺乳瓶をうまく使えない可能性があります。ミルクが飲めるかどうか、または搾乳した母乳を哺乳瓶から飲めるかどうかを事前に確認しておいてください。哺乳瓶でうまく飲めない場合には、授乳と授乳のあいだしか外出することができませんので注意してください。


私の第2子は、哺乳瓶で飲むことができない赤ちゃんだったので、私が外出するときは、授乳のタイミングを計算し、でかける直前に授乳し、タイムリミットを次の授乳時間までと設定していました。外出をすることが多いママは、早くから哺乳瓶に慣らしておくことをおすすめします。

また、外出中に、ママでないと分からないことが出てくることもあるので、緊急時には連絡が取れる状況を作っておきましょう。

体に負担のかからない程度に抑える

産褥期のママの体は、まだまだ元通りには戻っていません。

自分では動けるつもりでも体力も低下していますし、骨盤が開いたままの状態なので動きすぎると骨盤の歪みや骨盤のあいだに内臓が入り込む内臓下垂を引き起こすことがあります。自分の体調と相談しながら、体に負担のかからない範囲での外出に留めましょう。

体を動かすことが好きな人にとっては、つらい時期ですが、早く体力を回復させるためにも、産褥期は軽い散歩程度に控え、間違っても歩いて遠出などはしないようにしましょう。

1人の時間を楽しむ

赤ちゃんが産まれてお世話が始まると、1人の時間を持つことがほとんどなくなります。誰かに赤ちゃんを預かってもらえる時間があるのであれば、1人の時間を思い切って楽しんでください。

とはいえ、産褥期は体を休める必要があるので、遠出や運動は控える必要がありますが、近場でのショッピングやカフェでゆっくりお茶をしたり、映画を見たりなど、赤ちゃん連れでは行きづらいところを満喫してみましょう。

新生児はまだ外出することが難しいので、誰かに預けない限り、ママも外出することができません。人と会う機会がめっきり減ってしまうので、家族以外の話し相手が欲しくなることもあります。

近場で会うことのできる友人がいる場合には、誘ってみるのもストレス解消になるでしょう。楽しくなりすぎて、帰りが遅くならないように注意してくださいね。

生後まもない赤ちゃんを連れて外出する際の注意点

生後まもない赤ちゃんを連れて外出する際には、どんなことに注意する必要があるでしょうか。こちらも私の体験談も踏まえながらご紹介します。

できれば生後1ヵ月過ぎてから

前述したとおり、新生児の肌は外部からの刺激に弱く、体の免疫も十分に備わっていないので、新生児の外出は生後1ヵ月に行われる1ヵ月検診で、母子ともに問題ないと判断されてからにしましょう。

赤ちゃんの成長状況だけでなく、ママの産後の回復に遅れがあると指摘された場合には、安静にする期間を延ばして、外出はもう少し先に見送ってください。1ヵ月未満で外出するのは、病院にかかるときなど、必要最低限に留めましょう。

計画性をもって出かける

生後1ヵ月未満で外出の必要が生じた場合や、2~3ヵ月ころの外出は、事前の計画が重要です。用件を無事終えるために、一番時間がかからず、ママにも赤ちゃんにも負担が少なくてすむ方法を考えましょう。

一度考えたプランを頭のなかでシミュレーションしてみることも有効です。不安な点がでてきた場合には、その対応策も考えておく必要があります。

新生児は、まだまだ授乳の頻度も多いです。途中で授乳できるタイミングはあるかどうか、あるいはミルクをあげる環境があるかどうかの確認も怠らないようにしましょう。

移動手段の確認

徒歩圏内の外出であれば、それほど問題はありませんが、車やバス、電車などでの移動が伴う場合は、移動手段も事前に確認しておきましょう。

どの乗り物に乗るかと、ベビーカーと抱っこひものどちらを使うかの組み合わせを事前にシミュレーションしてください。

電車やバスに乗る場合は、混雑している時間をできる限り避けるよう調整しましょう。混雑している乗り物にはベビーカーでは乗れないことがあります。また、抱っこひもで覆っていても、赤ちゃんが押しつぶされる恐怖を感じることがあるので、少しでもゆとりがある時間に移動することをおすすめします。


私が退院後1週間で赤ちゃん連れで病院に行くのに使った移動手段は、第1子のときがタクシーで、第2子のときが旦那さんが運転する自家用車でした。たくさんの人が乗っているうえに密閉された空間になる電車やバスに、新生児を連れて乗ることに抵抗があったためです。

生後1ヵ月を過ぎてからは、少しずつですが、電車やバスにも乗るようになりました。私の子どもは、ベビーカーに乗せると泣くことが多かったので、電車やバスに乗るときは、抱っこ紐がメインでした。ベビーカーでの移動がメインの人も、赤ちゃんが泣いたときの対策は準備しておきましょう。

帰宅後は母子ともに休養を

たとえ短い時間でも外出をするだけで、ママも赤ちゃんも想像以上に疲れます。帰宅後は、ふとんで横になり、母子ともに休養しましょう。

赤ちゃんは、まだまだ外部刺激に慣れていません、いつもと違う環境で刺激を受けるだけでも体力を使います。また、ベビーカーにしても抱っこひもにしても同じ姿勢をとり続けていると体が固まり、血流が悪くなります。ふとんやベビーベッドで体を自由に動かせる状態にしてあげてください。

ママも、歩いたり、立ちっぱなしの姿勢を続けていたりして、腰に負担がかかってしまっています。抱っこひもで移動していた場合には、肩にも負担がかかっています。できれば座った姿勢ではなく、仰向けで横になり、骨盤の位置をまっすぐに保ちながら休養しましょう。

外出することでストレス解消する!ママだけの場合・赤ちゃん連れの場合のオススメ外出先

外出することがなく新生児との時間をずっと家で過ごしていると、それがストレスとなる場合があります。外出できるタイミングがあれば、息抜きに外へでかけでみましょう。

ストレス解消におすすめの外出先をご紹介します。

赤ちゃんを預けられるとき

赤ちゃんを誰かに預けて出かけられる場合には、赤ちゃん連れでは行きづらい場所がおすすめです。

例えば映画館や美術館といった静かなところは、赤ちゃんを連れては行きにくいですし、カフェなどでのんびりお茶するのもいいでしょう。

人と話すことが好きな人は、近場まで出向いてくれる友人と会うこともストレス解消になります。家族以外の人と話をすることで、気分転換ができ、また新たな気持ちで赤ちゃんとの生活に向き合うことができます。

ただ、ママだけとはいえ、まだまだ遠出は厳しい時期なので、できるだけ近くに会いに来てもらってください。

赤ちゃん連れのとき

生後1ヵ月を過ぎたあたりから外出することができますが、どこにでかけたらいいか分からないママにおすすめなのが、子育て支援センターなど、子育て中の親子が集まって交流する場です。

生後2~3ヵ月の、まだごろんと横になっているだけの赤ちゃんを連れて行っても、何もできないし、連れていく意味がないと感じるかもしれません。実際に私もそう思っていました。
でも、「子育て支援」という言葉のとおり、赤ちゃんのためでなく、親にとって行く意味がある場所なのです。


結婚してから、今の土地に引っ越してきた私は、近くに友人もいませんでしたので、日中は交流する相手もおらず、赤ちゃんと2人だけの生活をしていました。そんななか、家のすぐ近くに子育て支援センターがあることを知り、生後2ヵ月になる前の娘を連れて顔を出してみたのが始まりでした。

保育士経験のある先生と、同じような環境で子育てをしているママたちと出会い、ごろんとしている赤ちゃんを尻目に、雑談に花を咲かせることで、すっと気分が楽になったことを今でも記憶しています。ちょっとした育児の悩みを共有することで、1人で不安を抱えることもなくなりました。

まだ免疫のついていない赤ちゃんが一緒なので、他の赤ちゃんからの感染症などに気を付ける必要はありますが、外出できないことで溜まっているストレスはずいぶん解消されます。赤ちゃんのためと思わず、自分のためと考えて足を運んでみることをおすすめします。

まとめ

産後しばらくは、思ったように外出できない日々が続きますが、少しでも周りの協力を得て、外の空気に触れるようにしましょう。

ストレスが溜まっていることを自覚しているときには、息抜きできる方法をみつけ、体に負担のない範囲で、ストレス解消しながら、育児ライフを楽しんでいきましょう。